分かり合えなくたっていい。 僕らは人の形をしていながら中身は人なんかじゃなかったのだから。
拭えど拭えど汗が噴き出す、暑い七月の初め。 自分、A山は酷い腹痛に耐えれず、学校を早退した。 まだ午前の住宅街には人はほとんどおらず、先程からずっと鳴いている蝉を除けばとても静かだ。 ここは自分の通学路で、いつも帰りの時は子供たちの遊ぶ声が聞こえていたためこんなに静かなのは新鮮である。