☆attention☆
ファンタジー系小説です。
ハイ・ファンタジーとなっております。
(ハイ・ファンタジーとは)
異世界ファンタジーのことです。
駄作です…駄作です。
マナーを守ってください。
序章 ー通知表ー
今日は、終業式。
つまり、今日は通知表が返されるのだ。
私は、特別頭が悪いということでもない。
ただ、特別頭が良いということでもない。
言わば、至って普通ということだ。
何処かの教科の先生が言っていたけれど、今は評価の仕方が昔とは違うらしい。
昔は、相対評価と言って、5がついている人の人数だけ、1をつけなければいけない。
4がついている人の人数だけ、2をつけなければいけない。
残りは3という評価方法だったらしい。
今は、絶対評価と言って、その人の成績により、評価をするという方法らしい。
そんなことは、私にはあまり関係ない。
どうせ、3だろうから。
終業式を終え、教室に戻って来た。
次々と通知表が返されていく。
「平田 美也(ヒラタ ミヤ)さん」
自分の名前が呼ばれた。
私は、席を立ち、通知表を受け取る。
「ねぇ、ねぇ、どうだった?」
私にすぐ話し掛けてくるのは、前の席の矢崎 波瑠(ヤサキ ハル)。
「まだ、見てないよ」
私はそう言い、苦笑する。
波瑠と話しながら私は、通知表を見た。
殆どが3。国語だけが4。
前回と同じような感じだ。
(まぁ、中1と比べて下がってないだけマシか。)
一通り、見終えた私は、通知表をしまった。
「気をつけ、例」
「さようなら」
学級委員の号令で皆、教室を出てく。
これから、夏休みなのだ。
はしゃいでいる人もたくさんいる。
そんななか、私は幼馴染みである、葵衣の所へ行った。
「葵衣、通知表どうだった?」
私の幼馴染みである楠 葵衣(クスノキ アオイ)は、卓球部所属の高身長な人だ。
成績はそこそこいいと思う。
「まぁまぁだったよ」
彼女は、こちらを振り向き、笑顔で言った。
私達は、簡単な会話をしながら、それぞれの家へと向かった。
「もうここで別れ道か、またね」
「うん、また」
別れの挨拶をした後、私は自らの家へと向かった。
(はぁ、もう家か。)
私は、家が嫌である。
正しく言えば、家にいるであろう母方の祖母が嫌いなのである。
何が嫌なのか、説明しろと言われると難しいのだが、私の母も言っているのだから間違いはないのだと思う。
とやかくしていると、家に着いた。
もう、ただいまとも言わない。
私はこの後、昼食を食べ、用意をしてすぐに部活動に向かう。
私は、バスケットボール部に所属している。
バスケ部は、男子も女子も新チームになっている。
私は、新チームのキャプテンをやっている。
他にくらべれば人数は少ないが、仲睦まじくやっているので、私は部活動はそこまで嫌いではない。
強いて言えば、三年生が引退する前の男子が強く、区大会を優勝するような実力を持っていたため、練習が男子中心であり、先生は女子をあまり見てくれないと言うところが不満に思う点である。
今年の男子はそこまで強くはない。
(平等にしてくれてもいいと思うのだけれど。)
型にはまってしまった以上は、仕方ないかもしれない。
今回のチームでは、男女を平等にすることを目標にしたい。
色々しているうちに、準備が終わり、時間も時間になった。
私は、行ってきますの一言も言わずに家を出た。
家から学校はとても近い。
間にある信号に引っ掛かりさえしなければ、五分で着く。
私は、体育館に着くと、他に一年しか居ない中、準備を始めた。
急に視界が眩んだ。
体調でも悪いのかと思い、目を閉じ、背中を壁に預けしゃがみこむ。
周りの状況が全く分からない。
頭が痛くなってきた。
音が聞こえない。
私は、意識を手放した。
一章 ー平等、不平等ー
私が目を覚ましたのは、草原だった。
ただただ、とても広い草原。
辺りを見回しても見当たるものは無い。
強いて言うならば、蝶がそこらを飛んでいることだろうか。
突然、目の前に少年が現れた。
見るに、小学校四年生くらいだろうか。
「人生は平等だよ」
少年は、私に向かってそう言った。
(人生は、平等?)
「でも、運命は不平等だよ」
少年はそう続けた。
少年が言葉を発しなくなると、辺りは草が風に揺られ、擦れる音以外、聞こえなくなった。
その静けさを消し去るかのように、少年は静かに、だが、確実に私に向けて言った。
「運命が相対であることを知るんだろうね」
刹那、今までに無い強い風が草原を走った。
私は、自分を守るため、縮こまった。
少しして、風が止んだ。
私が顔を上げるとそこにはもう少年はいなかった。
すると、また急に視界が眩んだ。
草原は見えなくなり、私の目の前は暗闇に支配された。
先程と同じように頭が痛くなってきた。
また、同じように私は、意識を手放した。
私が次に目を覚ましたのは、学校の保健室だった。
(さっきのは、夢なのかな。)
先程の出来事に関して考えていると、保健室のドアが開いた。
入ってきたのは、部活の顧問だった。
「目、覚めたか平田。聞くに急に意識を失ったらしいからな。無理はするなよ」
「はい」
考えてみれば、意識を失ったはずなのに、身体は異様なほど軽い。
このまま部活をしても全く問題はなさそうだった。
ただ、部活のメンバーが許してくれるかは分からないが。
私は、ベットから降りると、そのまま体育館に向かった。
体育館に着くと、すぐに女子バスケ部の同級生が気付いてくれた。
私は、女子バスケが練習している方へ向かった。
「今日は休んでてね」
そう声をかけてくれたのは同級生の倉間 栞(クラマ シオリ)だった。
「大丈夫。身体、軽いからやるよ」
私は言葉を返した。
そして、有無を言わせる前に練習に参加した。
いつも通りだと確認したのか、栞何も言わずに、練習に戻った。
部活動がいつも通り終わり、いつもの帰宅路を歩いていた。
私は、バス通をしている同級生の寺沢 紗菜(テラサワ サナ)と一緒にバスを待っていた。
無論、私はバス通ではないが、一緒に待つことで、雑談を楽しんでいるのである。
紗菜は、女子バスケ部の天使でとても良い子で可愛いのである。
雑談をしているとバスが来た。
私は紗菜を見送ると重い足取りで、家へと向かった。
私は家に着くと直ぐに、ベットへ向かった。
携帯を取り、寝転がると直ぐにネットを開いた。
普段は、このままずっと携帯をしているのだが、今日は珍しく、睡魔が襲ってきた。
この後は、特に予定があるわけでもない。
睡魔に勝てそうにない私は、携帯を置き、目を閉じた。
私はとても心地のよい夢を見た。
何が心地よかったのかはわからない。
でも、軽い雰囲気のふわふわとした夢だったのは覚えている。
目が覚めたのは、九時だった。
大体、一時間半ほど寝ていただろうか。
少し頭が痛い。
目はすっかり覚めてしまい、もう一度寝られそうにはなかった。
私は重い身体を動かして、ベットからでた。
食卓には、時間が経ち、冷めた夕飯が置いてあった。
最近、まともに夕飯など食べていない。
ストレスの溜まる人がいるところで食べるなんて理解できない。
一緒に食卓を囲むなんてしたくもない。
何をする気もない私は、もう一度ベットへ向かった。
携帯を取り、ネットを開いた。