両親の喧嘩に耐えきれず、
制服のまま家を飛び出した私。
そんな私を拾ってくれたのは、
人気アイドルの、あなたでした。
>>1 登場人物
>>2 ルール
白石 結奈 (18) 高校三年生。
増田 貴久 (25)
手越 祐也 (24)
※主な登場人物ですが、
他メンも部分的に出します。
−ルール−
すでにお気づきの方も
いらっしゃると思いますが、
某人気アイドルグループの
お名前をお借りしております。
実際の団体、人物とは
全く関係ありません。
※更新ペースは不定期です。
ジャニーズ、
または方角系さんを嫌いな方は
ブラウザバック推奨。
感想よろしくお願いします!><
*居場所*
結「ただい…ま」
返事なんか返ってくるはずないのに、
私は小さな声で
自分の帰りを知らせた。
父「お前が悪いんじゃないか!!」
母「私のせいだっていうの!?
関係ないんだから巻き込まないで!」
お互いがお互いを咎め合い、
ヒステリックな声で叫ぶ。
父「お前となんか
結婚しなければよかった」
母「私だって同じ気持ちよ!!
離婚できるなら
今すぐにでもしたいけど、
結奈がいるからできないの!」
…“バカみたい”。
父と母を見てそう思った瞬間、
なぜか笑いが込み上げてきて
私は大声で笑った。
自分でも
この状況を目の前にして、
笑った理由がわからない。
おかしな声に気づいた二人は
私がいる玄関へと足を進め、
やがてその姿を捉えた父が
「帰ってたのか…」と呟いた
母「お、おかえり…結奈」
少し震えた声で、
聞きたかった言葉を口にする母。
「…居場所がないって
どんな気持ちか....
二人にはわからないでしょ?」
娘の心境も考えずに、
喧嘩して…物を壊して。
そのくせ、
都合が悪いときだけ..
ごまかすんだよね。
“おかえり、結奈”って
「…出てく」
私はきっぱりとした声で、
溜め込んでいた三文字を言った。
スマホも、財布も…
何も持たずに家を出たのは、
心のどこかで期待してたから。
一度は愛を注いだ娘なら、
きっと、追いかけて…
引き留めてくれるんじゃないかって。
やっぱり、“愛”なんてない。
…どれだけ振り向いても、
二人が来ることはなかった。
幸せな家庭が壊れたのは、
多分…私のせい。
友達との学校帰り、
父が知らない女性と
腕を組んで歩いていたところを
目撃してからだった。
そのことを母に伝えると、
“そっか…”
哀しげに笑った母の表情が、
今でも忘れられない。
“愛„なんて、
いつかは冷めていくもの。
…永遠に続くことなんてない。
私は必死に走って、
ガヤガヤとした夜の街に出た。
貴久side
番組収録が終わり、
帰り支度をしていると
祐「ねね、まっすー!!
今日…飲みに行かない?」
いつもの俺だったら
“いいよ”と答えていたけど、
なんだか今日は乗り気しなかった。
「ごめん。今日はパス」
“ええ〜?なんでー!”
手越の声に返事もせず、
俺は足早に建物から出た。
「うわー…最悪だ」
天気予報、大コケ。
最初はポツポツと降り始めた雨が、
次第に勢いを増していく。
…ついてないな。
今日に限って歩き。
しかも、傘すら持ってない。
お天気お姉さんが
“これまでにない晴天でしょう”って
言うから、歩きで来たのに。
マネージャーには、
“一人で帰る”なんて
きっぱり言っちゃったし。
かといってバスや電車は
ファンの子に見つかる可能性が高い。
……仕方ない、歩いて帰ろ。
いつもの道を歩いていると、
「…何あの子。家出かなぁ?」
俺の横を通ったギャル達が、
面白そうに言う。
…え?
気になって足を止めると、
制服を来た女の子が
しゃがみこんで泣いていた。
通りすがる人は皆、
好奇の目を浴びせるだけで
助けようという素振りは見せない。
当然のことながら
傘もさしていなくて、
髪も衣服もびしょ濡れだった。
…俺も同じだけど。
荷物も何一つ手にしておらず、
完全に無防備な状態。
周りを見渡せば、
俺より酷いからし色の髪をした
二人のにーちゃんが、
その子に向かって足を進めている。
そして。
彼女に声をかけた。
「ねーねー、大丈夫?
髪も衣服もびしょびしょだから、
とりあえず俺らの家いこーよ」
優しい言葉のわりには、
その子の白くて細い腕を掴む
掴む力は相当のようで。
「痛っ…やめてください!」
苦痛に顔を歪めながら、
必死に抵抗を心みている。
大人の俺ならわかるが、
女一人に男二人じゃ敵うわけない。
かといって
むやみに大声を出せば、
周りが騒がしくなる…よね。
俺はにーちゃん達に
そっと近付いて、
その子を引き離した。
貴「…行くよ」
「えっ?」
行く宛も決まってないのに、
気づいたら彼女の
腕を掴んで走り出していた。
着いた場所は、
俺が住んでるマンションの前。
「えっ…と、」
突然のことに驚いている彼女に、
“ごめんね、いきなりで”
そう声をかけた。
その子は、ビクッと肩を揺らす。
もしかして、
俺のこと…嫌い?
怖かったのかな……。
自分から行動を起こしたくせに、
急に不安が襲ってきた。
入っていい?手越君と、まっすーが入ってる〜♪小説面白いね♪
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