今回は明るい感じにしたいです!
たまに重い話あるかもしれないです…*そこは気にしないで*
感想、アドバイスなど、よろしくお願いします***
プロローグ
___そこは、不思議な力が宿った少女たちが暮らす異世界。
皮肉にも非凡な能力が身に付き、周囲の人間から気味悪がられて逃げてきた少女たちは、今日も悲しみや苦しみを乗り越え、一所懸命に生きていた。
どんなに冷酷な言葉を浴びせられても、決して挫けることはない___そんな強い心が、奇跡をおこすのです。
第1話
*孤独な少女の話*
元気な泣き声が、白い病室に響いた。
それはこの世に新たな命が芽生えたことを祝福する鐘の音のようだった。
「元気に生まれてきてくれて……ありがとうね」
母親は疲れ切った表情で赤ん坊を眺めた。
やつれた頬が痙攣していた。
母親は、ほっとしたような表情になり、すっと意識を失った。
「お母さん、行ってきます!」
髪型よし、制服よし、笑顔よしっ!
よーし、今日も絶好調かな。
お母さん、行ってくるね。今日も、頑張って闘うからね!
**…*…*…**
私の名前は、嬬恋可憐。
とある中学校に通ってるんだけど…。
「あんた、いつになったら消えんの?」
「いい加減、気味悪いんだよ!」
「お前みたいなゴミ屑と同じ空気に触れてるとか気持ち悪いわ」
ばしゃ、と冷水が浴びせられる。
………虐め。実際に経験すると、やっぱりそれなりには辛い。
誰も助けてくれないし、それどころか私をゴミみたいに見てる。
あーあ、こんな世界嫌だ、もっとパーっとした世界に行けたらいいのになぁ…。
けど、そんなの夢のまた夢。理想的な完璧な世界なんて、存在し得ないに決まっている。
「あー、今日も優越感ヤバイ」
「あいつ虐めると達成感ヤバくね?」
「だよねー。あいつ腹立つほど完璧だし」
「あんなに完璧とか、本当に人間か?」
きゃははははは、と明るい笑い声が教室に響く。
そんなことで優越感得るなんて、なんて愚かなの…。
私は、ゆっくりと教室を出た。
向かう先は、保健室。
「……好美先生、いますか?…」
「あら、可憐ちゃん……」
保健の好美先生は、私の一番の理解者。誰よりも私のことを思ってくれてる。
「ちょっとやられちゃって…」
たはは、と自嘲気味に笑う。こんなことで悲しくなるなんて、私も弱っちいなぁ。