トリップものが書いてみたかったので、初挑戦してみます。
小説初心者+ここで書くのは初めてなのでよろしくお願いします。
私はいま、随分と暗い部屋のなか、初めて見るような形をした(おそらく)携帯電話をいじっている。
眠たさはない。
ただ、最近の妹の趣味のせいで外にはゾンビが歩き回っている。そのせいなのか電気も通っていないので部屋の中は真っ暗だ。(そして部屋には何故かシャベルがある。)
どうして妹の趣味でゾンビが現れるのか、どうして私はこんなところにいるのか、自分で考えても分からない。けれどもきっとこれは、子供の好奇心が巻き起こした事故なのだろう。
どういう話かと言うと、それは数年前に遡る。
「ねぇ、トリップって知ってる?」
私がその存在を知ったのはクラスの趣味の合う、云わばオタク友達、からの話であった。
何でもトリップと言うものは、決められた方法に従って行動するとアニメの世界に行ける、というものだそうだ。
まぁ、今考えればそんなことはありえないな、とわかるのだが、いかんせんその頃の私はまだ子供で、インターネットの世界に転がっている様々な嘘っぱち(中には本当の話もあったのかもしれない)を信じてしまったのだ。
そしてある日、これなら行けるかもしれないと思ってしまうような嘘っぱちに私は出会ってしまっていた。