ミラータウンのヴァンパイア

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1:クリスタル:2016/12/31(土) 17:26

登場人物
主人公  暁 マツリ 女子 14才
性格 穏やか。優しい。聖花祭で『黒の者』を召還してしまい、初恋の幼なじみ、上倉 ユートを黒の者にさらわれてしまう。罪として、ヴァンパイアになってしまった。

2:クリスタル:2016/12/31(土) 17:35

花村 リボン
マツリの親友。ユートのコトでヴァンパイアになってしまったマツリを心配している。
性格 穏やか。コミュ障。
親友のコトになると、コミュ障なのに、一生懸命がんばる。

火月 サーヤ
マツリの親友。リボンの親友。
引っ込み思案なマツリとリボンを引っ張る。
性格 少し短気。 明るい。
マツリの陰口を言われると、言った女子(男子)を殴る。

3:クリスタル:2016/12/31(土) 17:52

貴方は、ミラータウンという街を知っているでしょうか?
この街には、ヴァンパイアがいると知っているでしょうか?
哀しき罪を背負った、少女、暁マツリがヴァンパイアなのです…。
この街の住人で唯一のヴァンパイア。
けれど、哀しいコトばかりではありません。

さあ、のぞいてみませんか?

4:クリスタル:2016/12/31(土) 18:14

プロローグ

ーこんなハズじゃなかったのにー
小さくつぶやいたその言葉は、洞窟に響く。なんで、なんで、アレを召還したんだろう?
岩に寄りかかる。
とがった岩に白い肌をこすりつける。
真っ赤な血が、一筋流れる。
ー自虐的ね…ー
己をあざ笑う


ユートを失うつもりじゃ、なかったのに…。

5:クリスタル:2016/12/31(土) 18:42

episode1〈聖花祭〉
ここ、ミラータウンでは一年に一度、聖花祭というものがある。
聖花というのは、ミラーフラワーという、ミラータウンにだけ咲く花である。
聖花祭では、いくつかの掟がある。

掟1 聖花祭中は、聖花を身につけなければいけない。
掟2 聖花祭中は、聖花を摘み取ってはならない。
掟3 聖花祭中は、願いを叶えるもの(天使など)を召還してはならない。

主はこの三つである。

もし破ったら、恐ろしい罰が下されるらしい。というのは、誰もコレを破ったことがないからだ。

6:クリスタル:2016/12/31(土) 21:55

そして、マツリは破ってしまった。
一番ノーマルで、生贄がいらない、黒の者を召還してしまった。
満月の夜、そうー聖花祭の日ーに…。

ユートと共に、聖花祭に行く約束をした。


ユートと居られる最後の日だった。

7:クリスタル:2017/01/01(日) 16:37

花村リボンは、マツリの家の前で迷っていた。ユートを失った日から、外に出ないのだ。
「マツリ…。お願い、出てきてよ。」

火月サーヤも、マツリの家の前で迷っていた。
リボンに頼まれ、来たのだが。
いくらサーヤといえど、プライバシーを守るコトはしている。二人がまごついていたころ。

マツリは。家の中にある、地下室で閉じこもっていた。

「ユート………。好き、だよ。
またあいたいのに。。」

こぼれ落ちた涙は、誰にも届かなかった。

8:クリスタル:2017/01/01(日) 21:04

ヴァンパイアになったことについては、何も感じなかった。時折、血が飲みたくなる。そんなときは、自分の体を傷つけ、血を飲む。
サーヤとリボンは、心配しているけれど。

でも‥…

(リボンも、サーヤも、ユートが好きだったこと、知ってるよ。私だって…)

再び、涙がこみ上げた。


  

  失いたくなかった。

9:クリスタル:2017/01/02(月) 11:58

罪がヴァンパイアなんて…。死刑じゃなかった分、良かったのかもしれない。

けれど、ユートを失った辛さは、

  永遠に、

   永久に、

   消えない。

それならば,死刑の方が良かったかもしれない。

リボンとサーヤに心配をかけたくない。


ユートを失って以来,外に出なかったマツリは、やっと外に出た。

陽の光は、妙に暖かかった。

そして、マツリは思いもしなかった、新たなる恋に出逢うことになる。

10:クリスタル:2017/01/02(月) 12:50

聖ミラータウン学園。

サーヤとリボンと登校すると。

「マツリ、ヴァンパイアになったんだって。(ひそひそ)」「アイツに襲われたら、やばくね?(ひそひそ)」

案の定、陰口されていた。マツリは、うつむいた。すると、突然リボンが。

「ッ………!なんで、マツリちゃんは、あなた達を襲っていないのに、そんなコトいうの?自分だったら、悲しくならないの?」

リボンが言うとは思わなかったらしく、みんな驚いた。


サーヤも、「あんたたちがいうことじゃないんじゃないの?(バキッ)」

二人に驚きつつ、マツリは、二人が頼もしく思えてきた。


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