キラキラしていた、あの人。
テレビで見かけて、憧れた。
絶対、大会に出る!
現実は、すごく難しかった。
1,紗那
私、藤堂紗那。
地味に行きたい、チョーダメダメ系女子。
趣味は、読書か、スポーツ観戦。
別に、スポーツをしてるわけでは、ない。
こんな地味な性格だから、私には友達がいない。
いわゆる、ぼっち。
だけど、特別寂しくない。
私が、おかしいのかな‥…??
2,勧誘
私は、習い事(習字)をしてる。
2級だよ。
これは、密かな自慢。
今日も、クラスに入ると。
野宮先生が、優しく机に座っていた。
「今日は、硬筆よ。」
そうだった。
バッグから、筆箱と、ノートを出す。
野宮先生にお手本を書いてもらうため、ノートをあけて、机に置く。
「えーっと、五年生のお手本は……。」
先生にお手本を書いてもらい、自分の机で、書き始める。
ポイントに注意しながら、書く。
「おはようございます。」
水戸雪ちゃんが入ってくる。
私は、ゆっくり書き終え、机に置いた。
先生にマルをつけてもらい、ノートと筆箱をしまう。
「ありがとうございま「あっ!紗那ちゃん!コレ。」
先生が、私の手に勧誘チラシを渡した。
チラシには、
『チアダンスを始めよう!優しい講師と、楽しいダンス、たくさんの友達と、大会を目指そう!』
暑苦しい、キャッチコピーと、金髪の女の人の写真が載っていた。
へー!
AYANO先生か…。
ちょっと、興味がわく。
体験、やってみようかな……?
3,「やる!」
チラシをもらって、2時間後。
私は、お父さんを前にしていた。
お母さんは、昼食を作っている。
「…やるんだな?」
「……………。」
何も、言えない。
ちょっと軽い気持ちだったから。
体験をしてみて‥…って、考えてたもん。
でも、やるって、言わないと。
もしかして、飽きやすいって、思われてるのかな?
「飽きずにやります!」
「やるんだな?途中で、辞めるとか言わないな?」
言いそうだけど。
「やる!」
言っちゃった。
確か受講料って…。
『受講料 7500円(ひと月)』
高いッ!
あー、だからお父さん、何回も聞いたのか…。
えーっと、日にちは‥…
『水曜日』
うん、空いてる日だ。
AYANO先生、厳しいのかな‥…?
出来れば優しいと良いな。
チアダンスか〜。
なかなか習ってる人、いないよね。
ここでは、友達作ろうかな‥…。
4,嫌な美少女
チアダンス体験に行くため、カルチャーセンターに行く。
習字も此処だから、カードは持ってる。
受付をして、チアダンス教室に向かう。
三階のBスタジオ。
カチャッと、ドアを開ける。
開けてすぐ、「ゴーゴーファイッ!」かけ声が聞こえる。
わっ、こんなに声出るかな‥私。
勇気を出して、大声で、
「体験の、藤堂紗那です。」
クルッと、AYANO先生が来る。
ニコッと笑って、
「ちょっと待っててくれる?」
うわあ。
レッスン中だったんだ。
スタジオは、壁(向かい合ってる)に、鏡(全体を写せる)が、はってある。
まあまあ、広いよ。
鏡の所に行くのも、なんだから、ドアの所に座る。
鏡の前には、6人の女の子がおどっていた。
「ラインダンス!」
AYANO先生が、言ったら、6人は、一番大きい子を真ん中に、ずらーっと横に並ぶ。
「「「「「「せーのっ!」」」」」」
かけ声と共に、両手を広げる。
お互いの腕の下や、上に腕をのせる。
キック、キック。
キックを何回かして、突然右手と右足をあげる。
左手は、腰。
左足は、地面についている。
「「「「「「ゴーゴーファイッ!ありがとうございましたっ!」」」」」」
かけ声をかけた。
スゴイッ!
カッコいいな。
終わったらしく、6人が私に近づく。
先生が、
「体験の藤堂紗那ちゃんよ。仲良くしてね。」
私は、ペコッと頭を下げた。
1人の女の子が、
「私、華音。よろしくね。」
続いて、お団子の女の子が、
「結衣だよッ!よろしく!」
フワフワの髪を持つ、女の子が、
「陽菜乃。よろしくするつもりは無いわ。せいぜい、足手まといにならないようにね。」
何あれっ!態度悪いっ!
ツインテールの子は、禀ちゃん、おとなしそうなメガネの子は、由香ちゃん、ショートカットの子は、風子ちゃん。
陽菜乃(呼び捨て!)と、結衣ちゃんは、私と同じ小6、禀ちゃんと由香ちゃんは、小4、それ以外は小5。
学年近いし、仲良くなれそー!
陽菜乃以外はねッ!
5,体験は、厳しい!?
陽菜乃には、ムカついたけど、体験は楽しみ♪
なんて、甘いことを考えていた。
AYANO先生は、
「柔軟ね。ペア作って。」
華音ちゃんが、来た。
「紗那ちゃん、一緒にしよう。」
そうだね!
お手柔らかに〜!
まず、足を広げ、体を右に曲げる。
きっつい!
反対も。
痛い!
終わった頃には、クタクタ…。
「ダンスだよ。並んで。」
えっ、どこに並べば?
なんとなく並ぶ。
陽菜乃が、コソッと、
「私に迷惑かけないでよね。」
ムカッ!
言い返したいけど、止めた。
らちがあかない。
音楽がなる。
「ボックスステップ。」
へっ!?
あやふやになったけど、してみた。
他にも、よく分からないものばかりだけど、楽しい〜!
終わると。
AYANO先生が、
「紗那ちゃん、上手だから、才能あるね!陽菜乃も、もう少し頑張って!」
誉められた!!
超うれしいっ!
ジロジロ
陽菜乃が、私を睨む。
「なんでアンタが、誉められるのよ。」
うわぁ。この子、私と同じだぁ。
風子ちゃんが、
「紗那ちゃん、土曜日イベントがあるんだけど、紗那ちゃんも出ない?」
出たい出たい!!
6,緊急事態
体験から一週間。
私は、れっきとしたメンバーになった!
今日も頑張らなきゃ!!
スタジオに入ると。
華音ちゃんと、結衣ちゃん、禀ちゃん、由香ちゃん、風子ちゃんが泣いていた。
陽菜乃は、まだみたい。
「どうしたの?」
華音ちゃん達は、顔を見合わせて。
禀ちゃんが、
「陽菜乃、学校で階段から落ちて、骨折したみたい‥…。」
えっ!!!???
あの陽菜乃が!?
風子ちゃんが、
「イベント、MCもする予定だったんだけど…。」
司会を!?
でも、陽菜乃が骨折したなら、MCいない!
「どうしよう、MCがいないと。」
華音ちゃんは、おどおどと私に言う。
「紗那ちゃんが、したらどうかな?」
えええっ!?
結衣ちゃん達もうなずく。
「お願い!してくれる?」
そ、そう言われたら、やらないわけにもいかないな。
「上手く出来るか、自信ないけど、MCやります!」
陽菜乃に、見せ付けるんだから!
7,陽菜乃の過去
「良いってばッ!」
陽菜乃は、大声を出す。
うるさいよ〜!
と言うか、お見舞いに来たんだし、遠慮しないでよ〜!
陽菜乃の顔は、真っ赤。
恥ずかしいのかな?
此処は、○○病院。
陽菜乃が入院してる、病院だよっ★
私がチアダンス教室を代表して、来たんだ!
「あれ?陽菜乃、お母さんは?」
聞くと、陽菜乃はキッと、私を睨む。
「来ないわよ。どこかの男と、家を出て行ったんだから。」
えっ!?
陽菜乃は、ゴホッゴホッと、咳き込みながら、
「あたしが、10才の時よ。不倫して、家を出てったのよ。」
でもでも!
受講料は?
「年齢誤魔化して、アルバイトしたのよ。」
確かに、背が高いし、それくらいに見えるよね。
陽菜乃は、不意に涙を流す。
「あんたが入ってきたとき、またあたしの居場所がなくなると思った。だから、嫌な事言っちゃった。ゴメン。…許してくれる?」
私は、ニコッと笑って、
「もっちろん!」
陽菜乃の背中を叩く。
陽菜乃は、急に笑い出して、
「あんたって、実はバカでしょ?」
違うよ!
でも、陽菜乃とのわだかまりがとけて、良かったぁ。
感想、書いても良いか書いてなかったので勝手に書かせていただきます、レス消費ごめんなさい。
私もチアダンスを習っているのでこれからのストーリーが楽しみです。頑張ってくださいね。
ありがとうございます!
私の体験ももとにして、書いております。
これからも頑張ります!!
8,MCのコツ
陽菜乃が、病室に、私を招き入れた。
「MCのコツはね。大きな声で、笑顔で!」
ええっ!
私、大きな声出せるかな‥…?
不安に思ってると。
「自分に自信を持つ!」
ニコッと、陽菜乃が笑いかけた。
自分に自信を持つ…か。
家でも、練習しよう!
陽菜乃は、私に紙を渡す。
「コレ、MCの進行の紙だよ。この通りにすれば、大丈夫。」
ホッ。
なんか、安心した。
家に帰って、自分の部屋で、練習する。
「私達、スタッズは、練習を重ね…」
「紗那!うるさい!」
お母さんに怒られちゃった。
でも、何度も言ってるうちに、自信が持ててきた。
うん!
この調子なら、イベントもうまくいく!
9,イベントスタート!
わああ…
人が多い!!
緊張するなぁ…。
「紗那ちゃん、前に出て。」
よぉしっ!
陽菜乃から伝授された、MCのコツを、いかすぞ〜!
『皆さん、こんにちは!今日は‥…』
心臓がバクバクと、高鳴る。
ぁぁあぁ!
もう、何喋ってるか分かんなくなってきた!
『それでは、お願いします。』
1チーム目が、ステージの真ん中に出る。
ふぅ。
緊張したぁ!
華音ちゃんが、駆け寄る。
「ありがとう、紗那ちゃん!」
結衣ちゃん、由香ちゃん、風子ちゃん、禀ちゃんが来た。
「すごかったよ〜!」
エヘヘ!
「練習しとこう!」
結衣ちゃんが声をかけて、練習することにした。
☆☆ 本番 ☆☆
うわぁ。
MCとは違う、緊張が襲う。
が、頑張ろう!
イベント終了後
緊張が解けた。
めっちゃ気持ちいい!
よぉし!
もっともっと、このメンバーで、頑張って、大会に出たい!
10,陽菜乃への手紙
『陽菜乃へ
チアダンスの、イベント、上手くいったよ!
MCのコツ、教えてくれて、ありがとう!
今度は、陽菜乃も一緒に、イベント出ようね!
紗那より』
そう書いて、封筒に入れた。
陽菜乃に届くと良いな。
ニガテだったけど、今は好きだよ。
一緒に、チアしようね!
あとがき
チアダンス★物語1を、書き終えて嬉しかったです!
次は、スタッズ(紗那達のチーム名)の絆の物語です!
1,陽菜乃、復活!
あのイベントから、2ヵ月。
陽菜乃も復活できて、うれしい!
やっぱり、陽菜乃が大好き!
特に、生い立ちを知ったときからね。
それは、前のレスだけど。
それよりも、陽菜乃達と遊びたい!
来年には、会えるかも分かんないし、今だけだよね。
計画を、明日たてよう!
チアダンス練習日
側転をしていると。
陽菜乃が、華音ちゃんと禀ちゃん、由香ちゃん、風子ちゃんと来た。
「紗那、今度の土曜、遊べる?」
うわあ!
うれしい!
「もっちろん!あと、どこ行く?」
陽菜乃は、ウーンと、
「今のところ、映画見て、雑貨屋をまわるって、ところかな。」
良いねぇ!!
「映画は、『スターナイト、エンド』だよ!」
『スターナイト、エンド』は、私が一番好きな、アイドルグループ、スゥーリ!の英が主演何だよね!
「私も見たいと、思ってたんだ!」
陽菜乃達の顔が、パアッと輝く。
「じゃ、決定ねっ!」
2,創立記念日
AYANO先生が、切り出す。
「今度の土曜日、X小学校の創立記念日で、イベントをするの。
そのときに、おどるんだけど…」
やった〜!
イベントだぁ!
陽菜乃と華音ちゃんが、顔を見合わせる。
「おどるんだけど…?」
AYANO先生は、言いにくそうに、
「誰も来れないなら、パスするわ。」
とても面白いですね!私はチアじゃなくて
新体操やってます…\(´∀`)でも言うなら、
ちょっと主人公ちゃん上手く行き過ぎだと思います。もうちょっと、最初は足を引っ張ってるけど努力して頑張る!
みたいな描写があったほうが、より物語が
面白くなるかな〜って思います!
偉そうにごめんなさい!(>人<;)
これからもちょくちょく感想書きにくるかもしれません!
にゃんこのすけさん、ありがとうございます!
新体操をやっているんですか!
スゴいですね〜(*^o^*)ソンケイ
はい、紗那には、ある試練があります!
これからもお願いします!
風子ちゃんが、コソッと囁く。
「さっきの約束、覚えてる?イベントの日に、行くんだけど」
「えぇぇえぇぇぇえっ!?」
ウソッ!?
由香ちゃんは、うつむいている。
イベントに生きたいけど〜、陽菜乃達との約束もあるし。
読ませていただきました。
私も小説書いてます。
そうですね。
アドバイスというのも何ですが、展開をゆっくりにしてみるのはいかがですか?
楽しみにしてます。
平川絵美さん、ありがとうございます!
たしかに、展開を急ぎすぎたかもしれません。
ゆっくりしてみます(^_^)
いえいえ。
楽しみにしています。
また、覗いて感想書いても良いです?
良いですよじゃなくて、お願いします!
28:スミレ◆5w:2017/05/21(日) 18:34 3,仲間割れ
うーん、どうしよう。
X小学校の創立記念日イベントも行きたいし、でも陽菜乃達との約束も‥…
禀ちゃんが、言った。
「先生、私達その日、遊びに行くので、私達出ません。」
その言葉は、衝撃だった。
由香ちゃんも、風子ちゃんもうなずいている。
でも、私や陽菜乃、華音ちゃんは納得できない。
私は、提案してみることにした。
「ねぇ、イベント終わってから、遊びに行くのは?」
「ムリだよ。行けたとしても、映画始まってるし。」
由香ちゃんに即答されて、私は言葉に詰まった。
陽菜乃が口を開いた。
「ねぇ、禀、由香、風子。遊びに行くのは、また別の日でも、行けるよ。けど、イベントはその日しか、やってないんだよ。
遊びに行くのは、別の日にしよう。」
陽菜乃が、和らげるように言ったら。
「何でよ!陽菜乃も知ってるでしょ!?此処まで計画してきたこと!」
禀ちゃんが怒鳴った。
その迫力が凄くて、私と陽菜乃は黙ってしまった。
意外にも、反論したのは華音ちゃん。
「私も、分かるよ。分かるから、別の日にしよう。チケット、誰かに回せば良いよ。」
華音ちゃんの諭す声に、流石に皆黙った。
時計をみると、かなり時間が経っていた。
風子ちゃんが、
「私は、イヤだよ。それでも、x小学校の創立記念日のイベント、出たかったら出れば。でも、私と禀、由香は行かない。これ聞いたら、結衣も行かないと思うよ。」
今日は、ことごとく練習にならなかった。
風子ちゃんや、禀ちゃん、由香ちゃんがおどらなかったから。
ううん、おどったけれど、やる気がない感じだった。
私と陽菜乃、華音ちゃん、AYANO先生はほとほと困ったんだ。
陽菜乃が言ってたけど、
「風子たち、コレって言い出したら、止まんないんだよね。」
確かにそうだと思う。
でも、切り替えるのも大切だと思ったし、何よりもx小学校に迷惑を被る気がする。
はぁー。
やっとチアの練習が終わり、ホッとしていたら。
「禀、由香。帰ろ。」
風子ちゃんが禀ちゃん、由香ちゃんに声をかける。
そして、いそいそと出て行った。
陽菜乃が憤慨して、
「何あれ!?態度悪すぎ。」
華音ちゃんも、うなずいた。
私も、流石にあれはダメだと思った。
と、AYANO先生が来た。
「ねぇ、風子たちがあんな態度とるの、どうしてかわかる?教えてくれる。」
私たちは、顔を見合わせて、AYANO先生に説明をし始めた。