「くっ...ちくしょう...」
トイレの中に居る
俺は腹痛と戦っているのだ
「こんにゃろう...」
隣の彼も戦っているみたいだ
焦ると汗が出てくる
決してギャグではない
次の授業に間に合うか どうかが肝心
ピンポーンパンポーン
「あっ」「あっ」
「終わったぁ」「終わった」
そう俺達が落胆している時に
聞こえてきたのは悲鳴だった
!? あまりにもの甲高い声に
続いていた腹痛が消えた
やっぱり痛い
「(なんだ 今の悲鳴...)」
隣の彼もそう思ったのだろう 微かに「ファ!?」
という声が聞こえた
10分後
「(ヤバイ...なんかヤバイ)」
外が尋常じゃないくらい騒がしくなってきた
悲鳴と叫びとの連続攻撃
お腹に響くじゃねぇか
「(ちくしょう..見に行きたいけど 腹が...)」
俺は人見知りだ 幼い時からそうだった
だが 今変わる時 下の口が開いている者同士で今の状況を共有したい!!
「あ...あのぉー...」と隣の彼に声をかけようとした時に 誰かがトイレに入ってきた
「あぁああ助けてくれ!!!」
トイレに入ってきた救済を求む彼は入ってきてから
間も無く俺の個室をガンガンしてきた
「開けてくれ!!」