「悪い…人は嫌いなんだ。」
彼が私に言ったこと。頭から離れなかった。
私の名前は神崎陽葵、高校2年生。
昨日好きだった人に告白して、フラれた。
相手は同じクラスの、成瀬ユキ。
いっつもみんなの中心にいる女子からも男子からも
好かれるような存在だった。
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続き
(なのに、なんで人が嫌いなんだろ?)
ユキがそう言ったこと…疑問で仕方なかった。
ユキともう一回、話がしたい。
『聞きたいことがあります。昨日の場所に来て』
そう書いた紙をユキの机の引き出しに放り込んだ。
どれくらい待っただろうか?
ユキは来なかった。確かに、人嫌いなのに、
話したくないかもしれないな…そんなことを思った。
次の日、昨日暗くなるまで待っていたから、
風邪をひいたようだった。
でも、今日こそは。そんなことを思い登校した。
引き出しに教科書を入れようとして手をとめた。
紙が入っていた。「なんだろ…?」ガサッ
『俺に構うな、うざい。言ったろ?
人が、嫌いなんだ。』
ユキはいつも通りみんなに囲まれて笑ってる。
「なんで…?」私はポツリとつぶやいた。