ちょっと描きたくなったので書きます
そんなに長くするつもりも無いので短編小説と思ってください
それでははじまりはじまり
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残された時間があと1年しかないってなったら何をしますか?
残り少ない時間を恋人と過ごしますか?
それとも家族と過ごしますか?
これは世界が滅亡するまでの1年間の話
俺の名前は護堂和也(ごどうかずや)
歳は25でごく普通のサラリーマンをやっている
家族は俺が18になる頃に両親が既に不慮の交通事故で他界していてる
友達は恥ずかしくて言えないが片手で数えれるくらいと言っておこう
2042年1月1日(水)
元旦、世間は正月ムード真っ最中
当然俺も仕事はお休みなわけで
家でゴロゴロしてテレビを見ていた
そんな時、世界を震撼させる報道がテレビを通じて流れる
「と、突然ですが先程、世界航空宇宙局より今後1年以内に超大型隕石により世界が滅ぶ可能性が98%という速報が入ってまいりました!」
テレビの中のアナウンサーは慌てた様子で速報について語っていた
「世界が滅ぶ?」
世界が1年後に滅ぶと言われたところで信じるわけがない
2000年以上存在する星だぞ?
あり得るわけがない
「馬鹿馬鹿しい、壮大なドッキリだな
他のチャンネル見よ」
俺は他のチャンネルに切り替えるがどのチャンネルも世界滅亡の報道が流れている
他局も一斉に報道しているってことはこれは本当の話なのか?
ぶっちゃけ、人類が終わるとか世界滅亡とかは某都市伝説番組とかではよく言われている
そう言った都市伝説系は信じないようにしているが今回は違う
全ての報道局が一斉に同じ内容、つまり世界滅亡の報道をしている
それに、あの世界航空宇宙局(N◯SAみたいなとこ)がその報道を全世界に発信している
「ちょっと詳しく調べてみるか」
俺は自前のノートパソコンを起動してネットを通じて有名な掲示板を見る
そこにはほぼ世界滅亡に対してのスレッドで埋め尽くされていた
「やっぱり本当なのか」
テレビやネット掲示板などを見る限りこれがテレビ局や政府とかの壮大なドッキリじゃないことがわかる
1年後世界が滅ぶ、98%なんてほぼ確実に滅ぶ
人類に残された時間は8760時間
来年の今頃はもう世界が滅んでる
そんな状況ながらも俺は冷静でいた
ぶっちゃけた話今までの人生もこれからの人生に対してもそんなに期待はしていなかった
だからかもしれない死が近づいていることに対しての余裕があるのは
とにもかくにも、残された残り僅かな人生は有意義に使いたい
その為に俺はまず行動にうつした
正月が開け1月4日俺は会社に出勤して部長にこう言った
「今までお世話になりました 今日限りで会社を辞めます」
部長は静かに頷き辞表を受け取った
会社にはそれほど人が来ていないみたいだ
恐らくみんな辞めていったのだろう
当たり前の反応だよ、残された時間をできるだけ家族、友達、恋人と一緒に居たいと思うのは当然だしどうせ終わる世界でお金を稼いだところでって話だ
辞表を提出した俺は会社を出て深呼吸する
「すーっはー」
外の空気は美味しい
それから俺は銀行に行き自分が今まで貯めた全貯金を下ろした
ざっと400万ぐらいはあるかな?
金を下ろして家に帰り荷物をまとめた俺は前々から行きたかった沖縄に行くことにした
残りの余生を沖縄でのんびり過ごそう
これが俺が考えた有意義な時間の使い方だ
フェリーターミナルに着いた俺はフェリーに乗り沖縄に向かう
フェリーの中はそんなに混んでないようで助かる
しばらくして放送がなる
「まもなく沖縄に到着します」
「ついに沖縄かー!」
念願の沖縄県を目前にワクワクが止まらない
フェリーターミナルに着きフェリーを降りた俺は住む家を決める為不動産屋に向かう
「いらっしゃいませ」
不動産屋の店員さんが挨拶をする
俺は店員に家を探してもらっている矢先店員が1つ提案して来た
「お客様、こちらなんてどうでしょう? ルームシェアの物件になるのですが」
店員はルームシェアを進めて来た
ぶっちゃけ住めればなんでも良かったのでその物件でいいですと言葉を交わした
その後不動産屋の店員さんに連れられルームシェアの物件がある場所に行き大家さんとやりとりをすることになった
物件に着くと着物服を着たとても優しそうな顔をしたお婆ちゃんが出迎えてくれた
家は旅館?みたいな感じの家だった
「比嘉(ひが)さんこちらがお電話でお伝えしました入居希望のお客様です」
店員さんが俺についての話をしてくれる
「護堂和也(ごとうかずや)と言います
これからよろしくお願いします。」
俺はお婆ちゃんに挨拶と自己紹介をした
「おや、親切にありがとね
私は比嘉昌美(ひがまさみ)と言います
ここの大家をやっている者です」
自己紹介を済ませ部屋を案内してくれるという
「すみません、別件があるので僕はこれで」
不動産屋の店員さんは次の仕事があるらしく帰っていった
「ここが和也さんが住んで頂くお部屋です」
比嘉さんはこの家について教えてくれた
風呂とトイレは共同で
飯についてはさっきまで面談してた居間でみんなで食べるのがことがここのルールらしい
住んでいる人については今のところ4人ほど住んでいるみたい
「だいたいこんなもんかね
あー、そうだそうだ、言い忘れてたわ」
比嘉さんは何かを思い出しかのように口にする
「家賃はいらないからね」
「家賃がいらない?」
理由を聞くと比嘉さんの話は世界がもうすぐ終わるんだからわざわざ金を取らなくてもいいってことらしい
「後はゆっくりくつろいでください
何かあれば居間にいるからよんでちょうだいね」
そう言い比嘉さんは去っていった
部屋に入り畳に寝そべる俺
「ふはー!気持ちいいな」
畳のほのかな藁の匂いがまた最高だ
「っととりあえず一服」
タバコを吸う為カーテンを開けベランダに出るするとそこには絶景が広がって居た
「うわ!すげー綺麗!」
その先には一面海が広がっていた
これだけを見れただけでもここにきた意味が大いにある
都会じゃ当然こんな景色は見れないもんな