僕は忘れられちゃうんだ。
2:紗弥香:2019/04/05(金) 23:08 「僕は忘れられちゃうんだ。」
悲しそうな笑顔の君と、理解できない私。
「どういう_」
「泣きたくないんだ。もう話しかけてこないで」
君は踏み切りの向こう側に行って、立ち止まる。
カンカンカンカン…
私も向こう側に行こうとしたけれど、立ち止まる。
大きな音を立て、電車が私と君のあいだを通る。
あれ?なんで私ここにいるんだっけ…
注意
語彙力は食べました。
おそらく恋愛。
不定期更新。
腹減ったなう
「おっはよー!」
元気に私は挨拶をした。
「美春おはよ」「おはよー」
瑠奈と恵令華に返される。
「ゆかりんは?」「日直だってさ」
瑠奈と恵令華とゆかりんと私、美春の仲良し4人組。
高校に入ってすぐに声をかけてもらってから話すようになった。
カラオケに行ったり、お出かけしたり…私の高校生活は充実している。
「今日放課後カラオケ大会する!クラス全員で!」
中心組の男子、一輝君が大声で言う。
「クラス全員でって…カラオケそんなに人入らなくない?」「ちげえよ。澪の別荘」「「「あー」」」
岩城澪君はお金持ちで広い別荘がいくつもある。
「1番近い別荘でカラオケ大会!どう?」
「い…一輝ぃ…僕いいよって言ってない…」
「えっダメなの!?」
「いいかどうかはわからない…」
「んじゃ、無理でもみんなで遊ぼうぜ。“秘密基地”集合な」
「美春、恵令華、紫、行く?」「「行くー」」
「今北産業だから状況がわからない」
「カラオケ大会が……」「行く」
「瑠奈は?」「ん?行くよ」
「うちのクラスって何人いるっけ?」
何人…だろ?
確か37人?あれ?
「37人…じゃない?」「え?38人だよ」
「え?でも…」
変に思った私は名簿を見てみる。
誰?“堂島普”って誰?
「ねえ、堂島って誰だっけ…?」
「あー、あの影の薄い本読んでる人!」
「そりゃ忘れるよねえ」
瑠奈とゆかりんが言う。
彼のこと…見たこともない。私の記憶力のせいかな?
〈柚木さんお願い。もう話しかけてこないで〉
〈君のこと、友達なんて思いたくないんだ〉
〈いいよ。どうせ忘れちゃうから、教えるよ〉
〈僕は忘れられちゃうんだ。〉
「_る…みはるっ!」
いつのまにか寝てしまっていた。いや、寝た…というか…?なんだ?あの夢は。懐かしいような。けど…
「あれっ!?」「どしたの美春」
「夢…夢の記憶!!さっきまであったのに急になくなっちゃった!?」
「あるあるーw」
どんな夢だったんだ?思い出そうとすると頭が痛くなる。考えなくていいや。そう思い3人とまた話す。