生まれてから14年と数ヶ月の間、私に友達なんていなかった。ずっと1人。いわゆるぼっち。
ある日、そんなぼっち生活が終わりを告げた。
“じゃあね”
目を開けると外が明るい。
もう朝のようだ。
今日は部活がない日なのでゆっくりと体を起こし、ゆっくりと顔を洗い、昨日の夕飯の残りのカレーをゆっくりと食べる。
テレビを見ながら制服に着替える。まだ時間はあるから昨日寝落ちして終わらなかったポケモンを始める。
それが城田陽菜の日常。
それがいままでの日常。
「今日は転校生がきていぃいいいますゥ−」
話し方にクセがありすぎの担任のことを苦笑しつつも私は転校生のことが気になっている。
私は学校に着き、教室で文化祭の看板の下書きを書いていた。美術部の3年の誰かが文化祭の看板を描くことは知っていたがまさか私になるとは思ってもいなかった。
ちなみに文化祭というのはそう呼ばれているだけで、高校みたいにすごいことはやらない。
飲食店や店はダメ(お金を使わせないのがルール)だから、だいたいのクラスはお化け屋敷とか、そこらへんをやっている。
私のクラスはお化け屋敷だ。
そんな話はさておき、先日転校生のプロフィールを先生が教えた。
「えぇえええぇェ−とォ−?平咲 魅音ンンン…です。入りたい部活ゥぅうううはァ?美術部でぇええすね」
美術部に入りたいと思っているのなら友達になれるのかもしれない。
そんな希望を胸に隠していた。
「はじめまして。平咲魅音です。」
んー!声が上坂すみれさんっぽい。魅音って名前からして某部長っぽいのかな〜って思ってたけど、おとなしそう。おとなし…音無し…音無…あ、Angel Beatsまた見ようかな。
くだらないことを考えているうちに、平咲魅音は席に座っていた。
一瞬平咲魅音は私の方を見たことを、私は知らなかった。
「はじめまして。3年4組の平咲魅音です。よろしくお願いします。」
平咲魅音は拍手の音と共に私の隣に座った。
放課後。美術部。
平咲魅音はやはり美術部に入部した。
友達ゲットのチャンスだ。
話しかけてみることにした。
「平咲さん…!同じクラスの城田陽菜です。よろしくお願いします」
「…うん」
んん…反応が薄い…緊張しているのかなあ…
平咲魅音はスマホのメモにこう書き、私に見せてきた
『どういうこと…?』
「なにが?」
なにがどういうこと?なんだ??私、なんかしちゃったかなぁ。思い当たることはない。
そんな私を見て平咲魅音はため息を吐く。
そして慣れた手つきでスマホに文字を打つ。
『わかった。ごめん。なんでもない。
いや、あのそうじゃなくて、
友達にならない?』
「うん!!!!」
何も考えずに答えた。
脱・ぼっちだよ?これは…これは!!そう答えるしかない!
超笑顔で即答の私に平咲魅音はスマホを見せる。
『机の上の花はなに?』
私の机の上には青いシオンが花瓶に入っている。
誰かが描きたいって言って、なんか私の机に置かれたのかな。
「誰かが描いてるんじゃない?」
私は軽く言う。
でも平咲魅音の顔は重い、というか真剣な表情だ。
「なんでだ…?友達になったのに…いや、友達じゃないのか…?」
平咲魅音のそんな独り言を私は聞いていなかった。
平咲魅音は何事も無かったかのように机の上のシオンを描き始めた。
「できた」
もうすぐ下校時刻というところで、平咲魅音の絵は完成した。
水彩色鉛筆で塗った色はすごく綺麗で思わずすごっ!と叫んでしまった。
「あげる」
平咲魅音は私にシオンの絵を渡した。
大喜びの私を見て、平咲魅音はこう言った。
「友達だからね。」
これ短編でいい?長編にすると絶対諦めるわ。
残り10レスもしないうちに終わると思う。それまでよろしく頼むぜ。
屋上。
魅音が来た翌日の昼休み。
私達は屋上で昼ごはんを食べていた。
「あの…さ、陽菜。幽霊とかって信じる?」
魅音が言う。怖がりなのかな?ww
いやいやいやいやwwかわ(ry
「信じないかな〜。魅音は?」
「信じる。と言うか、すでに会ってるんだ。」
半分笑いながら言う。
すでに会ってる…?すごっ!やばいじゃねえか。
「幽霊ってのはだいたい自分が幽霊って気づいてないんだ。だから幽霊だよ、って教えなきゃいけないんだよね。教えたら成仏するんだってさ」
「へー。」
沈黙
沈黙
魅音が少し考えて口を開く
「幽霊だよ」
「幽霊だよ」
どういうこと?ってもしかして魅音、幽霊なの⁉
心の中では騒いでるっていうのに、声が出せない。
「ど…うこと?」
やっと出せた声。ちゃんと言えなかった。
聞き取れたかな。
「どういうことだろうね。わたしには幽霊が見えるんだ。
教室に来た時に机の上にあったユウゼンギクと美術部のシオンを見て確信した。
ユウゼンギクの花言葉はさようなら。シオンの花言葉はあなたを忘れない。
亡くなった人へ送る花にはちょうどいい花だからね。
花のこと、クラスの人に聞いたら適当にちょうどいい花を選んだとか誰がいたっけ?とか言ってたから友達いなかったんでしょ?
友達ができることがこの世の未練なのかなって思ったから友達になったんだ、私。」
淡々と言う魅音を見て、私は泣いた。泣いてしまった。
成仏させるためだけに?
ふざけんなふざけんなふざけんな
怒りが込み上げてきた。でもその前に涙が止まらない。
なんで…だ
呪う、よりも
もっと君と話したかったよ
って気持ちの方が上なんだ?
「ごめん。友達にならなきゃよかった。私こういうとこ、見たくないんだ…
友情なんて、まだ全然ないかもしれない。
陽菜のこと、ちゃんと知らない。でも…」
魅音の声が詰まる。
ぽた、と屋上に雫が零れ落ちる。
涙。涙。涙。涙。
あ、魅音の涙だ。
「ごめんね。」
“じゃあね”
こwwれwwはwwひwwどwwいww
11:ゆずレモン:2019/06/01(土) 12:13ごめんなさいww
12:ゆずレモン:2019/06/01(土) 12:13短編どころじゃねえよもうww
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