葉っぱ初小説です。
設定が少し難しくて読みにくいとは思いますが、感想・アドバイス等頂けると嬉しいです。
更新は不定期なので、気長にお待ちください。
*登場人物*(簡単な紹介)
・セイラ(星蘭)
恋の女神。桃色に近い紅色の髪に透き通った桃色の瞳、白いドレスのような服。見た目は少女だが、年齢は計り知れない。
・トウマ(斗真)
セイラが過ごす神社のある街に住む少年。純粋で穏やかな性格。小学3年生。
少し長めの黒髪で、背は少し低め。
ーこれは、恋の女神がある人間に恋をした物語。
***
昔々の森の中。
小鳥がさえずり、そよそよと心地よい風が頬をくすぐる静かな森。
その森の中に、とある小さな神社があった。
そこには『恋愛の神様』がいるとされ、今日もたくさんの人で賑わっていた。
『あの人と付き合えますように。』
『結婚できますように。』
人々の願い事は大体同じだが、参拝客は子供から大人までと様々で、幼い少年や少女の可愛いお願い事もあった。
そんな神社の祠の中で、ある一人の少女が欠伸をした。
「ふわぁ...本当びっくりするほどに同じ願い事しかしないのね、人間って」
呆れたように呟くその少女は、不満気に頬を膨らませ、床へと上半身を倒した。
「もうここに閉じこもって何年かしら...驚くほどに面白いことがないのよね。」
紅色の髪が床に広がり、白い服はそよ風に吹かれてふわふわと舞う。
「今日こそ...外に出ようかな。」
天井を見つめ、少女は呟く。つまらない日々から抜け出そうと、何度も外に出ようと試みた。だが、なかなか勇気が出なかった。
少女は外の世界をほとんど知らない。『知らない』と言うより、『最後に世界を見た時からどう変わったのか』を知らないと言った方が良いだろう。
この世界は『現実世界』で、その次元を超えた先には『幻夢世界』という神の世界がある。
数千年前、幻夢世界で神々の争いが起きた。少女はその争いでたった一人の家族であった姉を失い、幻夢世界を離れて現実世界へやってきた。
つまり、この少女は数千年もの間、この小さな神社の祠の中に閉じこもっているのだ。
少女はしばらく考えた後立ち上がり、意を決して.....
ついに、祠の扉を開けた。
扉を開けた途端、風が祠を吹き抜けた。外には木々が生い茂り、小鳥のさえずりが聞こえる。
少女はそれまでの恐怖をすっかり忘れ、目を輝かせて駆け出した。
木々の間を走り抜け、少し開けたところに出た。そこは、小さな湖だった。
「わぁ...!」
水は透き通っていて、光が水面に反射してキラキラと輝く。その美しい光景に、少女は思わず声を漏らした。
世界がこんなにも綺麗だったなんて。
少女は湖に手を入れてみた。
すくった冷たい水は、サラサラと指の隙間から落ちていく。
今度は足をつけてみる。
足の先から、ヒンヤリとした感覚が伝わってきた。
「気持ちいい...これなら退屈することはないわ。どうして今まで外に出なかったのかしら。」
その理由を考え、過去の記憶が脳裏をよぎる。
空気を揺るがす爆発音、燃え上がる炎、神々の悲鳴、目の前で息を引き取った姉の姿。
その瞬間、激しい頭痛が襲い、少女は顔を歪める。
ずっと心の奥に押し込んでいた悲しみが戻ってくると共に、涙が溢れだす。
涙が頬を伝い、湖に落ちようとしたその時。
「何で泣いてるの?」
後ろから、声がした。
少女は肩を揺らし、咄嗟に振り返る。
そこには、一人の少年が立っていた。
「あなた...誰...?」
少女は少年を見つめる。
すると、少年はにっこりと笑って答えた。
「僕は斗真。この街に住んでるんだ。」
風が吹き、少女の涙を乾かしていく。
ーこれが、少女と少年の出会いだった。
めちゃめちゃ面白い!設定好き…続き期待!
アドバイスなんだけど
「〇〇だ。」じゃなく「〇〇だ」にした方が良いと
おもう。「」は。の意味を成してるらしいから。
樹音来てくれたの!?さんきゅ!
ってことは、丸を使わない方がいいの?
どういたしまして!
めちゃめちゃ面白いよー。
うん、小説の話文「」は。使わない方が良いと
思うー。ただし、
「私の名前は〇〇だ。年齢は〇歳だ」
みたいに、中間(?)は。付けておけ!
最後だけ使わない方が良いと思いまーす。
語彙力0でごめん!
更新がしばらく遅れます、すみません
8:玲織:2019/09/16(月) 22:13 「とう、ま...?」
少女は少年を見上げ、その名を呟いてみる。
その瞳には、驚きと恐怖が揺らめいていた。
少年はそのまま黙ってしまった少女を一瞬見つめ、またにこりと笑って問いかけた。
「君は、なんて名前?」
「名前...?」
斗真がフォローのつもりで言った一言は、動揺する少女をさらに困惑させることになってしまった。
少女には名前が無い。元々はあったのだが、祠に引きこもっているうちに忘れてしまったのだ。
「名前、は、無いの」
たどたどしい口調で答える。
「(不思議な顔されるんだろうなぁ...。名前なんて誰でもあるんだから)」
沈黙に耐え切れなくなり、俯く。すると、帰って来たのは予想外の答えだった。
「じゃあ...僕が付けてあげようか?」
「え?」
開いた口が塞がらない、とはこのことなのだろう。
普通なら、「何故ここにいるのか」「親はいないのか」などのような質問をするだろう。
「あなた...私に対して何も思わないの?」
「え?う〜ん、疑問はたくさんあるけど...
前にね、『泣いている人がいたら慰めてあげなさい』って言われたんだ」
そう言って、斗真はにこりと笑う。
何の濁りもない、ただただ純粋な笑顔。
その表情に、少女は思わず惚けてしまう。
「...じゃあ、あなたは私に名前をつけてくれるの?」
「うん、もちろん」
少し考えて斗真は真っ直ぐ少女を見つめ、こう言った。
「『セイラ』ってどうかな?」
「...セイラ」
「特に理由があるわけでもないけど...可愛い名前だと思わない?」
「ないのね...でも、その名前結構好きかも」
苦笑いしながらも、少女は嬉しそうに笑った。
その表情を見た斗真は一瞬ぽかんとした後、さっきより何倍も眩しい笑顔で言った。
「良かった。これからよろしくね、セイラ」
セイラは斗真の言葉を聞き、固まった。
「これからって...またここに来てくれるの?」
すると斗真もセイラの言葉を聞いて固まる。
「え、セイラって何処に住んでるの?」
あ、そうか。この子は私の正体を知らないんだ。
心の中で呟き、答えることに躊躇してしまう。
「(神、なんて...信じるわけないわよ。人間は皆そうだった。信じてないくせして自分の欲ばっかり願って。まあ、この子も神って言った瞬間に帰るんでしょうね)」
心の中でそう言いながら、胸の辺りが苦しくなる。この世界に神は他にいない。私はこの子とは違う。人間と関わってはいけない。
「私はこの先の神社に住んでいるの。この意味、分かる?」
湖の中で立ち上がり、向かい合う。
セイラの質問に、斗真は首を傾げた。
「神社ってことは...巫女さんなの!?」
斗真は目を輝かせてセイラに詰め寄った。
その反応に若干困惑しながら、セイラは「違うわよ!」と一歩引く。
「私は神。あの神社の神なのよ!」
言ってしまってから、セイラは少し寂しげに顔を伏せる。キラキラと輝く水面に、悲しげなセイラの顔が映った。
この世界で神を本気で信仰している者はあまり多くない。
それ自体は何も思わないセイラだが、今回は何故だか、胸が苦しかった。
「(なんで苦しいんだろう。ただの人間なのに。私は人間とは違うのに)」
心の中で呟くが、本当は自分でも分かっていた。
自分がこの小さな少年に、いつもとは違う『感情』を抱いていることに。
「(やっぱり、寂しい。もう一人は嫌だ。せっかく人と話せたのに。せっかく名前をもらったのに)」
思えば思うほど、心の中に本音が流れてくる。
すると斗真は、またもや予想外な反応を示した。
「えっ!セイラって神様なの!?本物!?」
さっきの巫女の時以上にはしゃぐ斗真。
いよいよ混乱するセイラ。
「(この子頭おかしいの!?普通怖がったり敵対したりするものじゃないの!?)」
どうしたものか、と頭を抱えるセイラをよそに、斗真は次々と質問を投げかけてくる。
セイラはついに耐えられなくなり、ガバッと顔を上げて叫んだ。
「分かった!私のことについて話すから!!ちょっと落ち着いて!?」
すると斗真はビクッと肩を揺らし、慌て始めた。
「ごっ、ごめんね!つい興奮しちゃって...」
「じゃあ、とりあえずここに座って」
「わ、分かった」
セイラが指差したのは、さっきまでセイラが座っていた場所の隣。
斗真は靴を脱ぎ、そこに腰かけた。足が湖に浸かると共に、静かな水面に波紋が広がる。
セイラも再び腰かけ、一つ息を吐いた。
「これから話すことを信じるか信じないかはあなた次第よ。その代わり、この話を人に話すとどうなっても知らないわ。分かった?」
「もちろん。分かったよ」
少しだけ脅したつもりだったが、斗真の揺らがない表情に、セイラは少しだけ緊張を緩める。そして一瞬俯くと、ゆっくりと口を開いた。
「私はー」
アドバイス程ではないのですが、気になる点が…
この世界は神を信じないとか、人で賑わう恋愛の神様に、神を信じないで願うは矛盾です。願掛けとは神仏信仰心のことです。
ひとけない森の奥の人々から忘れ去られた朽ちた祠ほこらくらいに留めては?と思いました。
年齢に計り知れないの説明も??です。長い年月から目覚めたなら、年齢の説明は不要だし、会話文から年齢いくつかな?と読み手が推測するほうが楽しみ増えると思います。
アドバイスありがとうございます。
そうですね...すっごい矛盾してました...。
設定をよく考えてもう一度書き直してみます!
ありがとうございました。