俺は冷酷な殺人鬼だ。今まで何人も人を
殺し続けてきた。殺し方も人によって変えている。
警察はずっと俺を追い続けているが、俺を
捕まえるのは不可能だろう。何せ手掛りがない。
指紋も目撃者も出さない。無能な警察は永遠に
俺を捕まえることは出来ないであろう。
ナイフで何度も刺して殺したこともあれば
拳銃で銃殺したこともダイナマイトで爆殺したことも
青酸系の毒で殺したこともある。俺は裏社会で
顔がきく。毒もダイナマイトも拳銃も、難なく
手に入れることが出来るのだ。俺に不可能なことは
ない。ふと、TVをつける。TVのニュース番組で
俺の情報を求める呼掛けを行っていた。
愚かだと鼻で笑う。俺の名前も、年齢も性別も
何一つ警察は知らない。やはり無能だ。
小説のような名探偵などこの世には存在しない。
いずれ警察は諦め、俺の起こした事件は
迷宮入りするだろう。
それにしても、と思う。何の目撃情報もないのに
情報提供を求めるとは愚かだ。TVの画面は変わり
俺の起こした事件の特集が始まった。若い女の
ニュースキャスターが「未だ犯人は特定出来ておりません」と
告げる。くだらない。無能過ぎて張り合いがない。
TVを消し、俺は煙草を吸いながら思った。
いっそのこと、何か殺害現場に証拠を残そうかという
考えが頭に浮かんだ。しかしそれをすぐに打ち消す。
今まで何の手掛りも指紋も残さず、犯行声明を無能な
警察に送ったりもしなかった。それが俺のポリシー
だからだ。いくら張り合いがないからと、今までの
やり方を壊すのは自分のポリシーに反する。
煙草の灰を吸殻に押し付けて、一息つくと
違うことを考えた。次は誰を殺害するか。どんな
殺し方にするか。俺の快感は人を殺害こと。
その殺し方もじっくり悩み、考えてから殺害するのが
俺のやり方である。
いい感じにシリアスだなぁ。
主人公の思考も好き(※私はサイコパスではありません)
>>4
見てくれてありがとう。感謝します
今日は何だか身体が疲れている。そう感じた
俺は、少し早いが寝ることにした。布団の中で
何故か小さい頃のことを思い出した。俺は思えば
昔から、この世界に向いている思考の持ち主だったかも
しれない。小さい頃見ていた戦隊モノも、主人公の
ヒーローより悪役に共感を覚えたし、ミステリーモノを
読んでも、名探偵より色々な犯罪を犯す犯人側に憧れを
抱いていた。そう、俺は生まれ持っての殺人鬼だ。