思いついて書き留める
2:◆CY hoge:2020/04/06(月) 22:56 夏の日(仮題)
蝉の鳴き声が大嫌いだった。
孤独な私を嘲笑っているようで。
夏祭りの1週間前に彼氏と別れた。
仲は良かった。ただ彼には、私が友達にしか思えなかったというだけだった。
つまりは折角買った花柄の浴衣も、下駄も、簪も、全部無駄な出費に終わってしまったというわけだった。
「ほんと、強がりだよね」
カフェのテラス席、チョコレートケーキをつつきながら、目の前の親友は揶揄うように笑みを浮かべる。
この女には私を慰めるという考えがないようだ。
「強がりじゃないし、もうどうでもいい」
思わず強い口調で言い返して、チーズケーキにフォークを突き刺した。これを強がりと言うのだろうか。
「それを強がりって言うんだよ。昨日別れたのに、どうでもいいってことはないでしょ」
考えていた通りの返事が帰ってきて、一瞬こいつはエスパーか何かかと疑う。
一旦中断して別のかく
5:◆kU:2020/05/08(金) 21:32トリップわすれた
6:◆kU hoge:2020/05/08(金) 21:41
怖いものは何もないってのが1番怖いと思います、
だって独りぼっちになっちゃう。
光を遮断した黒い瞳を細めて笑うあんた。
「どうしてそういう考え方になるん?」
「えー?考え方...ってか、適当ですよ?」
お互いが独り言のように呟いた言葉を、お互いが拾い上げて成り立つ会話だった。もういつもこんな感じ。
「うちには、怖いもんと孤独が結びつかんのやけど」
「はあ.........、そんなもんなんですねぇ」
「何、?」
あんたはまたそう言ってはぐらかす。
「貴方、また私がはぐらかしたと思ったでしょ」
「ぅえっ」
続け様にくつくつと、気味の悪い笑い声。
時々エスパー並みの"勘"を働かせるあんたは、また勘が当たったと気を良くしてうちに近づいてきた。
「ねぇ和禍さん、怖いものはありますか?」
「.........」
「私にはたくさん怖いものがあるけれど、例えば虫とか...、まぁ、それで?貴方の怖いものは何ですか?」
「...こわい、もの...ねぇ」
いつの間にかあんたは私の顎を掬い上げていた。目の前にあるあんたの鼻先をじっと見つめれば、あんたは私の視線に合わせて顔を動かす。必ず目が合うように。
「特にこれといったもんはないんやけど、」
「...ど、?」
「............毎晩見る夢、かなぁ」
夢?
首を傾げて私の言葉を反復する。
「そ、なんか毎日毎日夢見るんやけど、唯一それが怖いわ。しかも起きたときには覚えてない」
「覚えてないのに、怖いんだ」
そうだ。朝起きれば体中が汗まみれ、毛布は鉄を被っているのかと思うほど重く感じ、喉は乾き、瞳は熱くなっている。
そしてその夢の内容ってものはなにひとつ覚えてない。それがまた怖くて、
「でもその夢がもし現実だったら、貴方には怖いものがないってことじゃないですか?」
「...夢が現実だったら?」
渦を巻いた深い黒の瞳が、わたしを睨め付ける。
「もし、和禍さんの見ている夢ってものが現実だとしたら。...貴方、夢が怖いんでしょ。その夢が夢じゃなくなったら、もう怖くなくなるんじゃない?」
「............えぇと、よく、分かんないんだけど」
あんたはこんなに意味不明な言葉を突然繰り出すような奴じゃなかった筈だ。
わたしは、数々の悪行を繰り返してきた囚人を目の前にした気分だった。
「まあ、大丈夫。分からないのが普通ですよ。」
これから分かるので安心して下さい。
「.....これから、分かる...?」
本当に、気味の悪い笑い方だ。思わずあんたの口周りに視線が向かってしまう。
「それに貴方、今では現実と夢の区別も付かなくなってる。そんな状態で物事を理解するなど困難な事、」
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夕日のひかりが窓から差し込む。
最悪の目覚めだ。
汗がびっしょり、シャツを吸って膨らんでる。
枕の重みで頭蓋が割れそうだ。
涙がからからになって、頬を溶かしていた。
やがて悪夢は現実へ
終
死ぬほどトリップ間違えるじゃんもうクソバカ私
14:◆kU:2020/05/18(月) 17:19悪夢というよりこれは胡蝶の夢
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