むかしむかし ちきゅうには
ニンゲンと モンスターという
ふたつの種族がいました。
しかし ある時 2つの種の間にあらそいがおき
長い戦いのすえ 勝利したニンゲンたちは
すべてのモンスターを 地下に閉じ込めてしまいました。
何百年も雨の降り続ける、狭い狭い地下に。
そうして長い時が経ち―――
20xx年 xx山
その山は 一度足を運んだものは
二度と戻ってこれないという 伝説の山でした。
《世界観》
主人公は 約何百年間も雨が降り続ける地底に落ちた。
初期装備は長靴と傘。レインコートはもともと着てる。
floweyは優しい gaster生きてる
いせき、ホットランドの一部 ラボ ニューホーム以外は全部雨です
mettatonが水陸両用 炎系モンスターは何らかの魔法で防水してる
「....は、っぐ、ッハ」
雨でぬかるんだ山道を、走って、走って、走った。
捕まれば命はない。
そうして逃げるように、目の前の大穴に身を投げた。
「ッあ゛!?...っぐ....ッ」
体を起こそうとして、腕に激痛が走った。
目を開けると、片腕があらぬ方向に曲がりかけていた。
「あー.......どうし」
「ねぇ...大丈夫かしら?」おおきな山羊がいた。
驚きで固まっていると、
「大丈夫...じゃないわね、おいで、手当てしてあげる。」と抱えられた。
「...誰ですか?」
いきなり誰かも知らぬ山羊に抱えられたのだから、こちらとてただで抱えられるわけには行かない。
するとおおきな山羊は目を見開き、
「まぁ、ごめんなさい!...私はトリエル。この遺跡の管理人です。」と名乗った。
トリエルは、僕が大人しくなったのを見て、
「私が名乗ったんだからせめて名乗るべきだとは思うわ.....よ?」
そうだった。すっかり忘れていた。しかし....
「あー......えっと....」
「どうしたの?」
意を決した。
「ごめんなさい、僕...名前がなくって....」
―――
といったことを話しているといつの間にか大きな建物の前に着いており、
「ここがホームよ。今日から暫くはここがあなたのお家。とりあえずは先に、あなたの手当てを優先させて?」
と、紅掛空色...?のホームに足を踏み入れた。
目を開けると、辺りはもう薄暗かった。
自分がベッドに寝かされていることを思い出した。
いい匂いがしたので、ベッドから降りた。(その時、腕が治っていたので驚いた。)
するとテーブルに、一切れのパイと置き手紙があった。
我が子へ
もう起きた頃かしら?
あなたの好みを聞いていなかったから、口に合うかはわからないけれど...パイを焼いたわ。
ところで、あなたの名前なんだけど....
8つリストアップしておいたから、どれか気に入ったのがあったら、教えて頂戴。
それが今日からのあなたの名前よ。
・Emma エマ
・Alex アレックス
・Benjamin ベンジャミン
・Flisk フリスク
・Bill ビル
・Chara キャラ
・Jam ジャム
トリエルより
手紙を読み終え、パイをかじった。
.......美味しい。いちごのジャムが入っている。
このパイ、嫌いじゃない。...大好物に決定だ。
そこまで考えた所で、ふと手紙を見返す。
・Jam ジャム
....いいかもしれない。親しみやすい、ってやつかな。...トリエルに伝えに行こう。
パイを食べ終え、手紙を片手にリビングへ向かった。
「......トリエルさん」
「あら!パイのおかわりかしら?」
ちゃんとリビングにトリエルがいた。
伝えなければ。
「ねえトリエルさん、僕、名前決めました。」
「.....ふふ、教えて頂戴?」
「ジャムです。今日から僕はジャム。」
トリエルさんは意外な顔をした。
「あら....まぁ...ふふふ」
嬉しそうな顔だった。
するとトリエルは立ち上がり、こう言った。
「行きましょう、ジャム?遺跡を案内してあげるわ」
それから、トリエルは遺跡の構造や歴史、様々なことを教えてくれた。
しばらく長い通路を歩いて、大きな扉の前に着いた。
するとトリエルは、
「ここを抜ければsnowdin...だったかしら。とにかく街があるわ。
そこに私の知り合い..がいるから、困ったら頼って頂戴。それと、これを持っていってほしいの。」
と、見覚えのある大きなマグと、電話と、あのパイを渡された。
「このマグは異次元ボックス...とかいうもので、何でも入るの。普段はお花ちゃんがいるのだけれど、
あいにく今は寝てるみたい。」
「それと.....これを着ていって。」
と、黄色いポンチョ型のレインコートを着せられた。
「どうしてレインコートなんですか....?」
と聞くと、
「ここ以外のほとんどは雨が降っているから、ツナギだけじゃびしょ濡れになってしまうでしょう?」
という理由だった。
「ありがとう、トリエルさん....いや、ママ、行ってきます。」
「ええ、行ってらっしゃい、我が子。」
大きいドアを抜けた瞬間、すでに雨が降っていた。一応進む。
長靴を履いていてよかったな、と思う。
にしてはきれいな雨だ―――
「おい」
声がした。
「っ!!!?」
振り向くとそこには―――
――骨がいた。微妙に僕より高い。ちょっと悔しい....
...じゃなくて。誰だこいつ。
「誰ですか。」
そう聞くと骨は不服そうな顔をして、
「...普通は聞いた方から名乗るべきじゃあないか?」と言った。
それもそうか。そう思い、
「僕はジャム。ニンゲンだ。」と名乗った。
すると骨は素直に、
「さっきは悪かったな。僕はレーゲン。スケルトンさ。」と言った。
一応これでレーゲンとは知り合いになった。
「ねえレーゲン、知り合いができたってママに電話してもいいかな」ふと思い聞いてみた。
「あー、一応もう友達扱いでいいんじゃないか?弟が喜ぶ。」意外な返答だった。
「ありがとう、弟いるんだね。」新事実だ。
「あぁ、後で紹介するよ。」
まぁこれ以上話していてもキリがないので、ママに電話をした。
prrrrrr........
『もしもし...トリエルです。』聞き慣れた声が聞こえた。
「もしもし、ママ。ジャムだよ。」
『...まぁ、ジャム!さっきぶりね、まさか...もう友だちができたの?』嬉しそうな声が聞こえてくる。
「うん、レーゲンって...骨でね、面白い人だよ。弟がいるんだって」
『それは良かった.....あらいけない、パイが焦げちゃう!じゃあね、我が子。』
「うん、またね、ママ。」電話を切る。
「さ、行こっかレーゲン。...というかよかったら案内してほしいな、この街。」
案内してもらわないと迷子になりそうだからだ。
「あー、いいぜ。高く付くけどな。」
「えー?お金取るのー?」不服だ。今の所のお小遣いは150Gしかないのだ。
「冗談だっつの。金は取らねえよ。さ、行こうぜジャム。旅はまだ始まったばかりだからな。」
その通りだ。僕の旅はまだ、始まったばかり―――
―――
〈チャプター1 完〉
―――寒い。
レインコートとツナギだけでは少々無謀だったようだ。
ぬくぬくとあたたかそうな隣の骨(道案内役)に、
・・・
「ねぇレー君なんかあったかいの持ってない?あったら貸してほしいんだけど」
と声をかけた。すると骨は意外にも ・・・
「やっぱ寒かったか?ここは冷雨がよく降るからな....あ、これやるよ。あったカイロ。」
ありがたくカイロは受け取ったものの、周りの温度が数℃下がった気がする。
「ありがとレーゲン。ところで街にはいつ着くの?」ふと聞いてみた。
「あー、僕いい近道知ってるよ。行くか?」と返してきた。
「いいの?ありがとう!」ありがたく着いていくことにした。
道のすぐ脇に群生している木に突っ込んでいくと思い目を瞑れば、
いつの間にか目の前にはきらびやかなイルミネーションの施された街だった。
「ここはどこ?」思わず声に出た。
「ここはreins。一年中ずっと雨が降り続ける街さ。」すぐさまレーゲンのフォローが入る。
「へぇ、すごいね。てことは横を流れる川は全部雨水?」疑問をぶつける。
「あぁ。ただの雨水だから飲水もできるしあらゆる生活用水に使える。巷じゃ『水の都』とも呼ばれてる」
つまり地底の水はすべてここから来ているのか.....。
「....おいジャム」声をかけられた。
「どうしたのレーゲン...ッ!?」近くの...なんだ、見張り台?みたいなのに押し込められた。
抗議の視線を送ると、「大人しくしてろ」と言わんばかりの顔で見られた。
大人しく従うことにした。
すると足音が近づいてきて............
......止まった。
「兄さん、隠し事してるでしょ」知らない声がした。
見張り台の隙間....穴?から覗いて見ると...なんとまぁ背の高い。
絶対この骨ママより背高いって。え、もしかしてレーゲンの弟?さっき「兄さん」って言った?
えっ見つかったら死ぬやつかなこれ―――
―――「見つけた」背後から声がした。
拝啓お母さん、僕は10歳でこの世を去りそうです。
―――と宙ぶらりんになったまま考える。
「兄さん、これ何?」
ジャムが弟に見つかった。
生憎こいつは言い訳が通じない骨だ。言い訳したら多分即刻ジャムをロイヤルガードのあの魚人に
引き渡すだろう。ならどうするか―――
―――正直に話すまでだ。
「あー、悪いなウォルケ。そいつをおろしてやってくれないか?そいつはニンゲンでな。
オイラの友達なんだ。」
そう言うと弟...ウォルケはゆるゆると目を見開き、
「.....うそでしょ?兄さんにトモダチができたなんて.....!」
.....は?
「あの晩年やる気のないぐうたら愚兄がついに家から出始めたと思えば....!!」
おい、実の弟にこんな事言われて泣かないのは無理があると思うんだ、僕。
「あー....あいつに渡さないのか?あっと...なんだっけ、シェーンに」
「んにゃ?兄さんのトモダチなんでしょ?渡さないけど。」
あー良かった。神様仏様トリエルジャムウォルケ全世界の神々に感謝.....なんて。
ようやく降ろされたジャムの顔は真っ赤だった。
「あーくらくらする...」
「大丈夫?ごめんね、オレはウォルケ。ロイヤルガード見習いのスケルトン。あ、ご飯食べてく?丁度マカロニが茹で上がったんだけど」
拝啓お母さん、死の危機はひとまず回避しました。
それからというもの、ウォルケの料理は絶品だし、ある程度タッパーに入れてもらった料理をマグ(いじげんボックス)に詰めたり、街を探検したり。
僕達はついに中間の地域までたどり着いたようだ。
「ねえ、ここは?」
「ここか?あー、Rainy falls だな。気をつけろよ?いつどこで雨に混じって槍が墜ちるか解らないから」
「マジ?」
「マジ....お、噂をすれば。...なあ、オレから離れるなよ?近くに居さえすれば守れるからさ。」
(【Undertale】やんけ…見たところ二次創作だな。)
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