アイテム番号: SCP-002-HT
オブジェクトクラス: Euclid
特別収容プロトコル: SCP-002-HTは普段、特別収容チャンバーに収容されていますがSCP-002-HTが収容違反の兆候を見せた際、カメラマイクを通じSCP-002-HTと会話を行いSCP-002-HTの収容違反を阻止するか、娯楽の視聴を開始させ、SCP-002-HTの収容違反を防いでください。
不可能な場合、特別に外出が認められ、SCP-002-HT特設グラウンドへと移動を開始させてください。
この際、SCP-002-HTが遊び相手を要求した場合、Dクラス職員を派遣して下さいSCP-002-HTには言葉遊び、競争は認められるもののかけっこや跳び競技等は禁止されます。
説明: SCP-002-HTは自身をヒトと呼称する製作者及び制作会社不明のプロペラ飛行機です。
SCP-002-HTは飛行機内に固定されている同じく製作者、制作会社不明の液晶タブレット(以下、SCP-002-HT-1と呼称)に搭載されたAI機能は人間味のある知性を持ち合わせており、自身を「コメヨシ」と名乗ります。
SCP-002-HTは通勤中のエージェント数人が「道路に人の載っていないプロペラ飛行機が動いている」と通報を受け、財団がSCP-002-HTを認知、近くにいた人物にはAクラス記憶処理を施しSCP-002-HTが写った画像、映像媒体をカバーストーリー用SNSアカウントを用いてカバーストーリー「良く出来たCG画像」を流布しSCP-002-HTを収容しました。
+インタビュー記録-002-HT
以下の音声記録はSCP-002-HT-1とのインタビュー記録です。
インタビュアー: ██博士
対象: SCP-002-HT-1
<記録開始>
██博士: ではまず、貴方は誰ですか?
SCP-002-HT-1: 俺は「コメヨシ」やで、それより…、何や?俺何かしたか?
██博士: いえ、そういう訳ではないのですが、では性別と年齢は?
SCP-002-HT-1: 男で今年21成るな。
██博士: そうですか、では、貴方は自身の姿をどう思ってますか?
SCP-002-HT-1: ああ!成程、そう言うアレか!俺凄いねんで?人だけど空飛べんのやで!しかも周りの人達が避けてくから人混みでも安心なんや、唯一問題なのは皆俺の方向いて驚き顔する事やな。
一人ならええけど流石に避けてく奴ら全員は俺が傷つく…ああスマン、つい上がってしもたわ。
まあでもこれは本物やで。
██博士: あの…はい、自身の姿を教えて欲しいのですが…。
SCP-002-HT-1: だから人やて。
██博士: どんな形の?
SCP-002-HT-1: 星型やろ?
██博士: えー…はい、間違ってはないのですが…では、何時からそう認識されたのですか?
SCP-002-HT-1: 認識も何も、物心付いた頃には人間と思ったさ。
██博士: どこで物心が付いたのですか?
SCP-002-HT-1: 覚えてねぇよ、あんただって覚えてないやろ。
██博士: まあ…では貴方の親は?
SCP-002-HT-1: 人だよ。
██博士: ああ、それは分かってる。
SCP-002-HT-1: 何だ、今迄の事を思うとお前、俺が人間じゃないみたいに言ってるがお前は自分の姿を見たことがあるんか?
██博士: えぇ、何度か。
SCP-002-HT-1: お前の通り俺だって鏡を見てるんだ、なぁ?洗面所の事だよ。
██博士: そうですか[此処でインタビューを終了する様要求される]それでは、インタビューを終了します。
SCP-002-HT-1: 俺は帰れるか?
██博士: いいえ、ですが貴方が望む様な生活を出来る努力はします。
<記録終了>
この後、SCP-002-HT-1は幾つかの“注文”を行いましたが、全て可能な範囲内だった為合意、SCP-002-HTを収容し現状のプロトコルが制定されました。
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