超短い小説や、次の作品のあらすじなど、私の小説に関わることのスレです。
書き込んでいいですが、自己紹介お願いしますね。
>>2→自己紹介
>>3→『ここは明確スイーツ研究部!』シリーズあらすじ
↑これレス禁です!
6.おだちん
焼きそばを買ったお客さんは、キョロキョロと、多分わたしを探している。
お祭りの企画者さんって、誰?
神社の本殿のところにいる巫女さんかな?に聞いてみよう。
「あの、すみません」
「はい」
わぁー、綺麗〜。
美貌の持ち主って、こんな感じなのかな、どことなく、ゆっちに似てる。
「お祭りって、ステージあります?」
「ステージでしたら、そこの焼きそばの屋台の後ろですよ」
あっ、呼び込みしてた焼きそばの屋台の後ろにあるじゃん!
立派なステージ。
そこに立っておしゃべりしている人、きっと一般人だろう。
「お客様がステージを盛り上げることも出来ますよ。やってみますか?」
「ぜひ、お願いします!」
巫女さんに案内されて、ステージ裏へ向かう。
衣装はそのまま。
小保さん、怒らないよねっ!
「マイクどうぞ」
わぁー、すごい。
握るの2回目。
ミニミニミニ…ライブをやったから、これで2回目になる。
「では、ステージにお上がりくださいな。盛り上げるの、お願いしますね」
見ると、ステージでおしゃべりしていた人はもういない。
空けてくれたんだ。
「ありがとうございまーす!皆さん、わたしが誰だか分かりますか〜?」
わたしの声に、いろんな人が集まる。
焼きそばの屋台のお客さんも。
「わたしは、レインボーハッピーのあいぴーこと金宮藍です!よろしくお願いしまーす!」
お客さんの間で、イエーイと声が上がる。
たまたま、わたしのファンの人とかいてくれたら嬉しいなっ!
「ひとりではありますが、中学生戦隊レインボーハッピー、アカペラで歌います、聞いてください!」
お客さんが「ハイハイ!」と言ってくれたり、手拍子してくれたり。
いろんな盛り上がり方をしている。
「レインボーハッピーーーーっ!」
最後まで歌いきると、拍手が鳴り止まなかった。
中には、「あいぴー!」と声を張り上げてくれる人もいた。
「ありがとうございます!以上で、わたしの舞台を終わります!」
マイクを、汚れないように床に置く。
自分の最大の声で。
お客さんに言いたい。
「ありがとうございましたっ!」
「イエーイ!」や「ひゃっほー!」と声が上がるが、わたしはステージ裏に帰った。
巫女さんが目を見開く。
「まさか、あなたがあいぴーだったなんて思ってなかったわ。本当に盛り上げてくれてありがとう!」
巫女さんと握手して、マイクを返す。
すると、巫女さんはポケットからお金を差し出した。
「これ、受け取ってくださいな。わたしからのご恩でございます」
「いえいえ、いいんです」
「いーえ、受け取ってくださいませ」
渋々お金をいただき、巫女さんと別れる。
いい方だったな、巫女さん。
また、会えたらいいな。
「藍ちゃんっ!」
美音ちゃんが駆けつけてくる。
目がキラキラ輝いていた。
千尋ちゃんも、さっきより。
「焼きそばのおじさんが、おだちんくれるってよ!それに、舞台。めちゃめちゃかっこよかった!」
見てたんだ。
ちょっと恥ずかしくなって、多分赤面化したと思う。
すると、千尋ちゃんに手を引かれて、焼きそばの屋台へ。
「お嬢ちゃんすごかったねえ。呼び込みしてくれたお礼じゃ。おだちん」
みんな500円ずつおだちんをいただいたが、陽菜ちゃんは返却した。
それに続いて、みんなも。
「どうしたんじゃ?」
「いただけません。お返しします」
陽菜ちゃんがおだちんを置く。
だけど、お客さんがたくさん来て嬉しいおじさんは粘っている。
「じゃあ、おだちんで焼きそば食ってかんか?」
みんなの顔がパアッっと輝き、300円の焼きそばを買った。
みんなで1000円余っている。
これで、何かやろう。
そう思いながら、焼きそばをすすった。
7.ミステリー屋
見ていくと、ひとつ怪しげな屋台があった。
ホントなら入っちゃいけない。
中学校ではそう言われているけど、出ていく子供たちは泣いている。
屋台は『ミステリー屋』。
「行ってみない?子供たちがかわいそうだよ。何かあるに決まってる」
美音ちゃんが踏み込む。
わたしたちも続いて中に入った。
店員さん、怪しい!
「いらっしゃあい。ここは、絆を試すミステリー屋だよお。お金はひとり200円。計1000円だよお」
焼きそばのおじさんからもらったおだちんを出す。
店員さんは「ちょうどいただいたよ」とお金をボックスに入れていく。
た、たくさんのお金!
ズルくない!?
「勝負に勝てたら、君たちがしてほしいことをしてあげる。だけど失敗したら…。泣いて帰ってもらうよ」
あの子たち、失敗したんだ。
ますますほっとけない。
絆を試すんでしょう?
わたしたちなら、きっとできる!
「やろう!絆を試すって、何?」
「じゃあこっちにおいで〜」
お店の奥は、広い広い迷路。
ちょうど壁を挟んで向こう側がゴールになっている。
「5分でゴールできたら、君たちの勝ち。1秒でも遅れたら負け。じゃあ、よおい、すたあと」
みんなで駆け出す。
きっと、こんなに大きな迷路、罠があるはずなんだよね。
普通に行っても、きっと無理なんだ。
絆を試すって、どういうこと!?
きずなをためす。
この文字に秘密はないのかな?
「ねえ、美音ちゃん!こっち行き止まりだよ〜」
千尋ちゃんが「わーっ」と叫ぶ。
じゃあ逆の方だね。
みんなでそちらへ向かう。
思い返すんだ。
今日あったことを。
8.価値があれば
待てよ?
絆を試して、どうしてミステリーになるんだろう。
時間がなくなる。
急がないとヤバイ!
「ちょっと、こっちも行き止まり!壁を飛び越えるってこと!?」
いや、さすがにそれは良くない。
勝ちなら抜け出せる。
負けなら失敗。
かち、まけ。
価値、克ち…。
巻け、撒け、蒔け、敗け…。
今日関係している勝ちと負けは…。
価値があったよね、今日。
負けなら、巻け?
焼きそばを?
他のまけはなさそう。
だけど、焼きそば巻かないよね?
巻くのって、パスタだよね。
価値があればゴールできる。
「価値があれば…」
みんなこちらを見る。
価値あったはずだからゴールできる。
絆を試すってことは…?
絆は価値があるってことだよね?
「おおっと、君。気付いたようだね。言ってごらん?」
店員さん風ロボットが来る。
わたしの前で止まった。
「絆は価値がある、かな」
ロボットは、「正解」と言い、「下を見てごらんなさい」と言った。
ひとつ高くなっている壁。
さっきはこんなことなかったのに。
壁をドンと押すと、バタンと倒れた。
「さあ、行こう!」
すぐゴールだ。
5分以内にできたよね?
店員さんはビックリした顔をした。
「お前たちの、勝ちだ。ほしいものをやろう」
「藍ちゃん」
美音ちゃんがわたしを呼ぶ。
活躍したでしょ?と口で伝えている。
わたしが選べるんだ!
「今まで泣いていった子供たちを、笑わせてあげて」
店員さんはぐったりした顔をして、子供たちを呼び込んだ。
わたしも手伝う。
きっと、悪い人じゃない。
笑わせれるんだ。
「じゃあ、失礼しましたー」
すると、子供のひとりが浴衣をきゅっと掴んだ。
「お姉ちゃん、ありがとう」
みんなも口々に「ありがとう」と言ってくれる。
いいことしたなあ、わたし。
きっと、何かで活きてくるよね!
そう思いながら、神社の階段を下った。
9.再会
旅館に戻ると、おかみさんが迎えてくれた。
「お帰りなさいませ。どうでした?楽しめましたか?」
「はい!ありがとうございます!」
浴衣を脱いで、もうそろそろ帰る。
本当に楽しかった。
私が浴衣を脱いでいるとき、焼きそばの屋台の話をした。
「もしかしたら、ご主人かもしれないわ。焼きそばの屋台をやるって言っていたもの」
すると、ガラガラとドアが開く。
その主を見てみる、と…。
「あ、あのおじさん!」
「お嬢ちゃんじゃないか!」
おかみさんは、やっぱりと言った顔をしてにこにこ笑った。
おじさんは、まだまだお礼を言ってくる。
そんなに嬉しかったんだ。
「お嬢ちゃんのおかげで売り切れだ」
売り切れーっ!?
おじさんすごい!
確かに美味しかったもんな。
まだ片付けが残っているおじさんは、神社へ戻っていった。
「じゃあ、部屋に荷物を…」
「それでしたらここに」
おかみさんが、わたしたちの荷物をまとめておいてくれたんだ!
本当にいい方。
「ありがとうございます!」
その荷物を持って、旅館を後にする。
おかみさんと若おかみさんが声をそろえる。
「ありがとうございました!またお越しくださいませ!」
本当に楽しかった!
わたしたちは、電車を待つため、駅へ駆け出した。
10.活躍、あいぴー
ガタンゴトンガタンゴトン
電車の揺れで、疲れた陽菜ちゃんと千尋ちゃんはスヤスヤ寝ている。
「藍ちゃん、すごい活躍だったね」
美音ちゃんがにっこり笑う。
琴ちゃんも、うんうんとうなずく。
価値、あったもんね。
きっとその気持ちは、みんな一緒。
「これからもさ、藍ちゃんは、金宮藍ちゃんとして仕事するけど、」
美音ちゃんは電車の天井を仰いだ。
そして、ニカッっと笑った。
「ずっと友達だよ!」
良かった、本当に。
美音ちゃんたちと仲良くしてて。
そう思いながら、重たいまぶたを閉じた。
この旅の思い出にひたりながら。
(おわり)
あとがき
こんにちは!
『*レインボーハッピー*』作者の相原梨子です、よろしくお願いします!
今回の物語はいかがですか?
藍ちゃんたちが旅行に当たり、お祭りを楽しむということで。
修学旅行に行ったことがある人、修学旅行を思い出したのでは?
私は、枕投げをしたかったです。
(できなかったけど)
夢みたいだったので、藍ちゃんたちにやってもらいました!
修学旅行の思い出、ありましたら、ここか、小説板の『*レインボーハッピー*』スレへ。
ここまで呼んでくださった皆さん。
本当にありがとうございました。
まだまだ書いていきますので、よろしくお願いします!
では、次回のあとがきで会いましょう!
ちゃんとした短編に喜ぶ相原梨子
明けましておめでとうございます。
ここでは、
『お正月スペシャル☆明スイ編』
を書かせていただきます。
他、私の小説スレで、他の小説のお正月スペシャルを書く予定です。
『ここは明確スイーツ研究部!番外編』
人物紹介
多田本 真美
私立彦宮学園の後期児童会長。
すでに私立青山野学園の推薦入学が決定している。
杉田 ふみ
私立彦宮学園の前期児童会長。
真美と仲良し。
杉田 秀花
真美に悪さをして退学処分になった。
ふみちゃんの双子の妹。
1.あけおめことよろっ!
1年ぶりの晴れ着姿。
明日で一旦家へ帰ってしまうおばあちゃんに着付けてもらった。
ピンポーン
我が家にドアフォンの音が鳴り響く。
「きっと杉田さんよ」
おばあちゃんがドアフォンを見てにっこり笑って見せる。
玄関に出ると、クラスメイトで仲良しの友達、杉田ふみちゃんがいる。
「真美ちゃん、カワイイ」
わたしの名前は、多田本真美。
冬休みを満喫している小学6年生。
今日はお正月。
ふーちゃんことふみちゃんと一緒に初もうでに行くんだ!
そこに着いてきたのは…。
「秀花」
ふーちゃんが後ろの女の子を呼ぶ。
のっそり出てきたのは、秀花ちゃん。
いろいろあってトラブルがあり、わたしたちが通っている、私立彦宮学園を退学した秀花ちゃん。
長い髪の毛はバッサリ切っており、どことなく雰囲気が違う。
「ごめんなさい、真美ちゃん」
「いいの、いいの」
秀花ちゃんは顔を上げる。
反省してくれたことが嬉しい。
そう思いながら、ブーツを履いて初もうでへ行った。
長い長い列。
わたしたちは、その最後尾に並んだ。
ピューーー
まるで、わたしたちを呼ぶかのように風が吹く。
「寒いね、まーちゃん」
まーちゃんは、わたしのこと。
ふーちゃん呼びとまーちゃん呼びは、わたしとふーちゃんだけ。
「何のお守り買う?」
ふーちゃんが尋ねてくる。
うーん、正直に言えば、いろいろあったから、厄除けがいいけど…。
チラリと秀花ちゃんを見る。
その『厄』に当たる人が目の前にいるから、買えないよ〜。
「学業かな。中学校へ行って、勉強が難しくなるし。ふーちゃんは?」
すると、ふーちゃんは神社巡りガイドブックという本をカバンから取り出した。
ふせんがところどころに貼ってある。
「ここの神社のご利益は、交通安全、家内安全、恋愛成就、学業、商売繁盛があるの。涼太がいるから、やっぱり恋愛成就かな」
ふーちゃんは、青山野涼太くんの彼女であり、幼なじみ。
涼太くんも、難易度の高いふーちゃんが受験する学校を追いかけるんだ。
ちなみに、ふーちゃんが学年トップ。
涼太くんと秀花ちゃんが二位だった。
「秀花ちゃんは?何買うの?」
秀花ちゃんは軽くはにかんだだけ。
すぐにスマホに目を落とした。
2.おみくじの結果は?
おしゃべりしていると、あっという間に本殿にたどり着いた。
脳内シュミレーションをする。
えっと、二礼二拍手、お願い事で、一礼だったよね。
実柚乃ちゃんーーー相原実柚乃ちゃんと秋の遠足で学んだこと。
パンパンッ
ーーー今年が幸せになれますように。
ーーー友達関係が上手くいきますように。
ーーー勉強でいい結果が出ますように。
ーーー出来たら恋したいです!
お願い事が終わり、一礼。
そして列から退いた。
「おみくじ引いて、それからお守りを買いましょう」
ふーちゃんが、おみくじのある屋台へ案内してくれる。
やっぱり、ガイドブックがあると便利だなあ。
そう思いながらおみくじを引く。
出来たらでいいです!
大吉出てください!
凶は、本当にやめてっ!
「いっせーのーせで開けよう。いっせーのーせ!」
ふーちゃんが声を上げる。
パッっと開いたおみくじ。
『今年の運…末吉』。
ウソぉ〜〜〜!
健康はいいみたいだね、良かった。
転居はバツ。
しないと思うからいいけど。
学業は!?
学業の欄を見ると…。
『休んだら伸びぬ。努力を重ねよ』。
休憩しちゃダメってこと〜!?
「まーちゃん、どうだった?わたし、大吉だった!」
ふーちゃんがおみくじを掲げる。
デカデカと『大吉』と書かれているおみくじ。
学業、最高潮。
恋愛、人生最大のモテ期。
健康、風邪を引かないなどなど。
いいな〜。
「わたしは末吉」
「いいじゃないの、真美ちゃん。わたしなんて…」
秀花ちゃんが掲げたおみくじ。
そこに書かれているのは、凶。
コ、コメントハドウシタライイデショウカ…?
「学業は落ちる、恋愛は引け、健康は崩しやすい、転居はした方が良い。いいことないわ」
うーん、どうしたらいいのかな?
とりあえず、おみくじ結ぼ。
木に結ばれているおみくじ。
そこに、わたしのおみくじも結んだ。
3.買うお守り
わたし、杉田秀花。
ここにいる真美ちゃんに悪さをした、『厄』。
わたしが、もし、厄除けのお守りを買ったら真美ちゃんはどう思う?
真美ちゃんは優しいから、真美ちゃん自身が『厄』だと思ってしまうかも。
だけど、『厄』であるわたしが訂正するなんて違う気がする。
「ここだねっ!学業、学業」
学業のお守りを探す真美ちゃん。
恋愛成就のお守りを巫女さんに差し出すふみ。
わたしは、ふたりから離れたところにいる巫女さんのところへ行った。
「学業のお守りと厄除けのお守り、ひとつずつください」
何を買ったのか聞かれたら、学業と答えたらいい。
そう思いながら、お守りが入った紙の袋をカバンの中に押し込んだ。
あれ、秀花は?
わたし、杉田ふみは、双子の秀花を探す。
まーちゃんには悪いけど、ちょっとその場を離れた。
「学業……厄除け……ください」
かすれかすれで聞こえた秀花の声。
巫女さんからいただいている紙の袋。
厄除け、買ったんだ。
秀花が振り返った時、バチッっと目が合ってしまった。
あわてて目をそらす。
だけど、時すでに遅し。
「ふみ、見てたの?」
「ごめん…」
秀花は耳元でささやいた。
「絶対に言わないで」
4.秀花の特技
食べ物の屋台を見て回る。
すると、秀花ちゃんが「あっ」っと声を上げた。
ふーちゃんが耳打ちする。
「秀花ね、水風船が大好きなの」
夏祭りでよくあるよね、水風船。
彦宮祭でもあったし。
初もうでにも、水風船あるんだ。
「いい?やらせてあげても」
わたしはコクッっとうなずいた。
屋台の前にしゃがみこむ秀花ちゃん。
心から笑っている。
「水風船ね、取るのがすごく得意だったの。だけど…」
水風船にかかっている穴にホックを通すが、紙がピロリと破れる。
取れなかったんだ。
「お嬢ちゃん、どの水風船が欲しいんだい?」
屋台のおじさんが言う。
だけど、秀花ちゃんは首を横に振って笑った。
「いいです。取れた水風船が欲しいので。ありがとうございます」
秀花ちゃんは頭を下げて屋台を出た。
その後ろ姿が、とても悲しげに見えたけど…。
「何買う?わたし、お好み焼きが食べてみたい」
「食べたことないの?」
わたしが尋ねると、ふーちゃんはコクッとうなずいた。
「お母さん、厳しいの。秀花は食べたことあるのだけど、秀花より出来の悪いわたしは特に」
わたしのお母さんは本当に厳しい。
秀花はわたしと違って、運動も出来てカワイイ。
だけど、わたしは勉強のみ。
秀花はわたしの後ろに着いてて、どう考えても秀花の方が優秀。
そんなある日。
「ふみは、和食しか食べちゃダメ。学校はまあいいけど、基本和食。焼き魚やご飯、味噌汁、漬物みたいなもの。お好み焼きやたい焼き、たこ焼きもダメ。あれは洋だから!」
秀花はいいの。
食べたいものを食べなさい。
だけど、ふみはダメ。
出来ないのに楽しいことばかり考えてないで努力しなさい!
今までで一度も食べたことのないお好み焼き。
今日だったら、いいよね。
だって、今度は秀花が和食。
退学になったから。
食べたいもの、食べていいよね?
そう思いながらお好み焼きを買った。
5.食べられなかった食べ物
こんな食べ物あったんだ。
外はカリカリしてて、中はふわふわしてる食感。
どうして食べさせてくれなかったんだろう。
秀花がうらやましそうにお好み焼きを見ている。
あげてもいいかな?
だけど、バレたらヤバイよね。
また一口お好み焼きを食べる。
お好み焼きが食べられないなんて、もったいないよ。
「美味しい?」
まーちゃんが顔を覗き込む。
わたしは、にっこり笑ってうなずいた。
ちなみに、まーちゃんはたこ焼きを買って食べている。
「ごめん、まーちゃん。たこ焼きちょっとくれない?お好み焼きあげるから。いい?」
優しいまーちゃんは、コクッっと微笑んでうなずいた。
お好み焼きもたこ焼きも食べられるなんて、すごくいい日。
「はい、ふーちゃん」
お好み焼きが入っていたプラスチックの容器にたこ焼きをひとつ入れる。
わたしは、お好み焼きを一口サイズにしてたこ焼きの容器に入れた。
わぁー、お好み焼きだ。
ふーちゃんが乗せてくれたお好み焼きを口に運ぶ。
すると、口の中にお好み焼きの香りと甘さが広がった。
「美味しい、このお好み焼き!」
「お好み焼きに負けないくらい美味しい、たこ焼き!」
…ん?
ふーちゃんなんて言ったの?
ふたりの声が重なって何を言ったのか聞き取れない。
「わたし、お好み焼きとたこ焼き、どちらも家に買ってく。お母さんのと、わたしの」
ふーちゃんの顔がほころぶ。
じゃあ、わたしはみっつ。
わたしのとおばあちゃんのとパパの。
「もうそろそろ帰る?」
ふーちゃんが時計を見上げる。
そうだね。
そろそろお昼だ。
「送るよ、まーちゃん家まで」
「いいよいいよ」
でも、神社からふーちゃんが家に帰るには、どうしてもわたしの家の前を通る。
送ることにもなるね。
「買ってくるね」
わたしとふーちゃんがお好み焼きとたこ焼きを買うため、わたしがお好み焼きの係に。
ふーちゃんがたこ焼きの係になった。
「ただいま!」
家を駆け上げる。
リビングに着くと、おばあちゃんとパパが新春スペシャルの番組を見てくつろいでいた。
「お好み焼きふたつと、たこ焼きをひとつ買ってきたよ!」
机の上にふたつを広げる。
そして、食卓を囲んでお好み焼きを食べた。
6.ばあばの家へ!
おばあちゃんは、もう先に帰った。
お年玉をもらってね。
今から行くのは、ばあばとじいじの家。
パパの実家。
「真美ちゃん!もう大きくなって〜。眞理ちゃんと優眞くんでしょ?産まれるのは」
ばあばが頭をなでる。
パパは笑ってうなずいた。
こんなに笑ってるの見るの、久しぶりかもしれない。
きっと、パパにはママが必要なんだ。
パートナー、っていうの?
「ほら、真美ちゃん。寒いんだから上がりなさい」
ばあばが暖かい手でギュッっと握ってくれて、家に入る。
こたつのあるリビングに並べられている豪華料理。
パパはこたつにのそのそ入った。
「暖かいな〜。真美も、母さんも父さんも入って〜」
じいじはこたつに入ったけど、ばあばはまだ料理を運んでいる。
お手伝いした方がいいかな?
「どうした、真美」
じいじがメガネを直しながらつぶやいた。
「うんん。何にもない」そう言って、こたつから出る。
「真美ちゃんどうしたの?トイレ?すぐそこにあるわよ」
「トイレじゃない」
ばあばは手を止めてこちらを見る。
そして「どうしたの?お年玉はもうちょっと待ってね」と言う。
あ、違う…。
「お手伝いしようかなと…」
「あ、そういうこと。ありがとう。真美ちゃんは優しいねえ。いいよ。こたつでぬくぬくしていなさい」
いいの、ばあば。
わたしはリビングに戻る。
こたつに入ってぬくぬくするために。
7.元旦の思い出
ドンと出てきたお刺身盛り。
全部ばあばがさばいたみたい。
「菜和さんはずっと入院しているの?大丈夫?」
ばあばがお刺身を口に運びながら、わたしに尋ねる。
大丈夫って言えば…。
代わりに、パパが答える。
「大変ねえ。双子だものねえ。真美ちゃんはどうしてるの?ひとりでしょ」
「それは大丈夫なの。おばあちゃんが来てくれてるから」
ばあばは、顔を険しくする。
パパのお母さんが、ばあば。
ママのお母さんが、おばあちゃん。
わたしからすると同じ関係のふたり。
片方より上の関係でいたい思いがちょっとはあるの、かも。
「ばあばが行こうか?そちらのおばあちゃんは菜和さんに着いていた方が絶対にいいから」
「気にしなくていいよ、母さん」
優しくしてくれてすごく助かるけど、ばあばが大変だよ。
お年玉ももらって帰る時間。
元旦の1日、楽しかった。
初もうでに行って、ばあばの家にご飯を食べに来てね。
「ありがとう、ばあばとじいじ」
わたしは車に乗り込んだ。
今日の思い出を抱えて。
(おわり)
あとがき
相原梨子
こんばんは!
相原梨子です。
これを見ているあなた、毎度毎度ありがとうございます!
いないと思っていましたが、これを目にしているということは…?
見てくれているんではないでしょうか!
違ったらすみません。
良ければ、次の『*レインボーハッピー*』のお正月スペシャルも、よろしくお願いします。
『*レインボーハッピー*番外編
キミを名前で呼びたくて』
登場人物
金子 藍
レインボーハッピーのアイドル。
尚子ちゃんと仲良しだったが?
尚子
引っ越して藍と別れた。
藍のことをあいぴーと呼んでいた。
美音
藍と仲良しのグループのリーダー。
1.わたし、藍!
ダン、ダダダダダダン
ダン、ダダダダダダン、ダァ〜
テレビで、元旦おなじみの音が流れ、芸能人の人たちが頭を下げる。
夢歌ちゃんに、菊音ちゃんもいる!
「藍はまだこういうの出ないんだ」
お姉ちゃんの桃がつぶやく。
そんなこと言ったって。
小保さんが断ったんだよ?
「この子たちには早いので、お引き取りください」
いやいや、いいってば。
中学生なんだから。
わたし、金子藍。
レインボーハッピーっていう国民的アイドルを目指しているメンバーのひとりなのです!
結成したのも、去年の5月。
金宮藍って名前で、通称あいぴー。
ピンポーン
家のドアフォンが鳴る。
隣のおばさんかな?
「ちょっと手が離せないの。藍出て」
おせちを作っているお母さんがキッチンから顔を覗かせる。
仕方ないなあ、出よう。
ドアを開けると、ニッっと笑って立っている女の子がいる。
結構前に去ってしまった子。
「久しぶり、あいぴー」
「尚子ちゃんなの?」
尚子ちゃんーーーずっと前に引っ越して、会えてなかった友達。
仲良しで、あいぴーあいぴーってずっと呼んでくれてた子。
「尚子だよ」
「会いたかった、尚子ちゃん!」
どうしてこんなところに?
尚子ちゃんをとりあえずリビングに入れてあげる。
「あら、尚子ちゃんじゃない。わざわざありがとう。ゆっくりしてってね」
お母さん、尚子ちゃん見てゆるゆるしちゃってるじゃん。
そう思いつつ、こたつに入る尚子ちゃんにジュースを出した。
2.尚子ちゃんが来た理由
「あいぴーにどうしても会いたかったから来ちゃったんだけど」
そんなこと言ってくれて嬉しい!
尚子ちゃんは、ひとつの封筒を差し出してきた。
中を見てみる。
「それね、書いてきたの。桃ちゃんとあいぴーとふたりへの手紙だよ」
お姉ちゃんも目を輝かせる。
何が書いてあるんだろう。
気になってうずうずしていると、尚子ちゃんが「見ていいよ」と言ってくれた。
お言葉に甘えて読む。
『あいぴーへ
こんにちは、あいぴー。突然来てごめんなさい。
引っ越して会えなくなったあいぴー。
まだ出来ていないことがたくさんあったのに、もうそんな時間はない。
今日もギリギリ来れたけど、時間はほんのちょっとだけ。
わたしがしてみたいこと、してもいいかな?
いいなら、言って。
“尚子ちゃん。してみたいことって何?”って。
尚子』
「えっと…尚子ちゃん。してみたいことって何?」
尚子ちゃんは、待ってましたと言わんばかりに微笑んだ。
「わたし、ずっとあいぴーって呼んでたけど、藍って呼びたいの」
へっ?
藍呼びがいいの?
わたしの名前は尚子。
あいぴーが、知らないうちにアイドルになっていた。
そんなこともあるけど、あいぴー呼びがみんなに広まった。
ニックネームを考えたわたし。
みんなと違う呼び方で呼びたい!
「ねえ、尚子。藍ちゃんすごいわね」
お母さんがレイハピガールを見ながらつぶやいた。
あいぴーすごい!
けど…みんなと違う呼び方…。
お母さん、藍ちゃんって言ったよね?
藍ちゃんはなし!
じゃあ…何なのよぉ〜!
【ちょっと一休み】
『キミは宙のすべて』
これは、ちゃおの漫画で、能登山けいこ先生の作品です。
いいお話だと思うので、参考に新シリーズを書いてもいいと思います。
ですが、掛け持ちしているので、明スイが完結したら書かせていただきます。
頭に入れておいてください。
よろしくお願いします。
↑
>>190に書かれているものは、
『*サクラ革命*』
これにしました。
このスレをご覧いただけたら書いてあります。
>>190に書かれているものは
『キミ色に染まった世界で恋する』
に変更。
小説板にて連載中です。
『キミ色に染まった世界で恋する』
〜語呂がいい略しを考えよう!の巻〜
美海:おおっと。ここは初めてです。初めまして。詩神美海です!
瑠夏:私は美海の親友の瑠夏だよ〜!
涼:俺は涼だ!(美海〜)
美海:今日はこのメンバーで、相原梨子先生のお願いを叶えます!
涼:梨子先生、決めてねーのかよ…
梨子:(すみませーん)
瑠夏:いいじゃん。涼だって、レギュラーキャラで書いてもらってるから
美海:瑠夏優し〜!
瑠夏:話反れてない?考えよう!
梨子:(瑠夏ちゃんナイス!)
美海:キミイロなんてどうでしょう!
涼:普通過ぎない?
美海:(ガーン)
瑠夏:涼っ!ひどいよ…。私の案言ってもいい?
梨子:(うんうんっ!)
瑠夏:キミコイ!
梨子:(お〜!)
涼:語呂いいな!
美海:キミコイでいいんじゃない?私、気に入ったよ!
梨子:みんな、ありがとう!しっかり録音しましたからねっ!
美海:私の恥ずかしいのもですか!?
梨子:恥ずかしくないよ!
瑠夏:涼、最後に美海に謝って。そうしないと蹴るよ!
涼:わーっ、怖っ!ごめんな、美海!
瑠夏:怖いとは何だ!
梨子:美海ちゃん、今のうちに…
涼&瑠夏:梨子先生何か言った?
梨子:いーえっ!
美海:これからも、キミコイをよろしくお願いします!
『キミ色に染まった世界で恋する』
名前:詩神美海
年齢:13歳
誕生日:4月11日
家族構成:父
以前も書きましたが『キミは宙のすべて』という漫画の主人公の莉花ちゃんと環境が似ていますよね。
参考にして書いてみました!
どんどん遠くなっていきますけど。
めげずに頑張る子を書きたいと思っています!
>>194
キャラクタープロフNO.1
* * *
キャラクタープロフNO.2
名前:桜庭涼
年齢:12歳
誕生日:8月20日
家族構成:父、母、姉、兄、妹
キミソラで言うと、星夜くんタイプの子ですね。
素直に好きと伝えられる男の子ってカッコいいと思うし、素直に美海ちゃんと対称的な子でいい子ですよね。
キャラクタープロフNO.3
名前:冴橋来雅
年齢:12歳
誕生日:10月28日
家族構成:父、母、妹、弟
キミソラで言うと、銀河くんタイプの子ですね。
名前の語呂がちょっと似てます…!
美海ちゃんを温かく守ってくれるような子を書きたいと思ってます。
キャラクタープロフNO.4
名前:春宮瑠夏
年齢:12歳
誕生日:1月5日
家族構成:母、兄、義理姉
キミソラで言うと、裕ちゃんタイプの子みたいですね。
この子は、美海ちゃんを心から支えてくれる親友を書きたかったので書きました。
瑠夏ちゃん、好きなタイプです…♪
キャラクタープロフNO.5
名前:木下花奈
年齢:14歳
誕生日:5月5日
家族構成:父、母
花奈ちゃんみたいな子って、ちょっと怖いようで優しい感じがしますよね。
周りにひとりはいそうな子かな?
怖い子だから離れるよりも、みんなと仲良くなりましょう!
瑠夏ちゃんの義理姉、ちょっと引っ掛かりませんか?
これについて、瑠夏ちゃんが説明してくれますよ!
Hello.
英語で挨拶してみた〜!
瑠夏だよっ!
私には、義理の姉、世美さんがいる。
世美さんは24歳という若さで、私のお兄ちゃん、大輝と結婚した。
「ねえ、瑠夏ちゃん。大輝くん知らない?いないんだけど」
「知りません」
世美さんはトボトボと居間を出ていく。
お兄ちゃんのこと好きになったなんて、本当に不思議。
ってわけで、義理の姉の世美さんのこと分かったよねーっ?
200おめでとうございます!
すごく嬉しいことですし、見てくださっている方も数人はいらっしゃるかもしれないので、ご挨拶させていただきます!
ここまで数々の小説、ネタ、キャラクターと見守ってくださり、ありがとうございました!
引き続き、まだまだ続きますので、見守ってくださると嬉しいです。
よろしくお願いします!
>>189の続き
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あいぴーに初めて会った時、確かみんな『藍ちゃん』って呼んでた。
私だけは違ったけど。
どうしても変わりたい…。
「ねえ、お母さん。あいぴーでもなくて、藍ちゃんでもない呼び方、ない?その呼び方で呼びたいの!」
お母さんは、頭をうーんと悩ませて、でも途中でにっこり笑った。
そして、こそっとつぶやいた。
「そんなの簡単よ。藍ちゃん引く、ちゃんは?」
藍…?
お母さんは「尚子」と呼んだ。
そうだ、それだ!
藍って呼べばいいんだ。
レイハピで有名な藍…だから、あいぴーって呼ぶ人が多いよね…!
「ありがとう、お母さん!」
私は、すぐに机に向かった。
あいぴー…じゃなくて、藍に手紙を書きたいから!
手を止めることなく、どんどん手紙を書き進めていく。
手紙用紙もう書けなくなり、全て封筒に入れた。
「ねえねえ、慶子姉ちゃん!嘉子姉ちゃん!来て来てっ!」
リビングからお姉ちゃんふたりを呼ぶ。
ゲームオタクの慶子姉ちゃん。
モテモテの嘉子姉ちゃん。
「何?尚子〜」
嘉子姉ちゃんが手鏡で前髪を整えながらつぶやく。
相変わらず、慶子姉ちゃんは片手にゲームを持って熱中。
「あ〜、慶子姉ちゃんはいいや。嘉子姉ちゃんにお願いがあるの。私のコーディネートを考えて!」
嘉子姉ちゃんはビックリした顔をしてキョトンとする。
そう思うのもつかの間。
嘉子姉ちゃんはにこにこ笑った。
「やっと尚子もファッションに目覚めたのねっ!嬉し〜!」
早速、嘉子姉ちゃんの部屋へ行って、大量のハンガーがかかったクローゼットへ走った。
藍と思い出創るんだから!
*史花Side*
「ねえっ、そんなの聞いてないよ!ふみかちゃん!」
そんなこと言われたって…。
ふみかもイヤだもん…。
「ふみかちゃぁんっ!」
もう…何が起こっているの?
うららちゃんは来てくれないの?
私のこと…覚えてる?
「か…みか…史花ぁぁぁっ!」
………………。
うららちゃん、今はどうしてる?
ヘンな感覚…。
私は…誰?
「ねえねえ、うららちゃん!」
「何?瑠乃ちゃん」
もしかして、うららちゃん?
会えたんだ!
うららちゃんの方へ…。
行けないよ…!
「あ…待って…行かないで…」
瑠乃と呼ばれた子とふたりで公園に入っていったうららちゃん。
私に気付いて…!
「そう、だ…。私は、史、花…!」
始めから「ふみかちゃぁんっ!」までが、6歳。
もう…何が起こっているの?から「か…みか…史花ぁぁぁっ!」までが亡くなってしまう病院シーン。
………………。から「そう、だ…。私は、史花…!」までがユーレイ?みたいな気体と固体が混じったようなのになって、うららちゃんを見つけた時。
明スイ
>>1001まで
1%の叶わない恋
8巻までの予定
レイハピ
10巻までの予定
その他
まだ決めてません。
マオの内緒アート日記
8〜10巻までの予定
↓
マオ情報
『マオの内緒アート日記』
<クラスメイト>
・角田 結樹(かくた ゆいき)
・川崎 友馬(かわざき ともま)
・戸部 柑太(とべ かんた)
・南頭 健一(なんと けんいち)
・古野 良輔(ふるの りょうすけ)
・和田 はじめ(わだ はじめ)
・糸野 久瑠見(いとの くるみ)
・江ノ島 真理(えのしま まり)
・岡田 陽香(おかだ ようか)
・尾原 いずみ(おはら いずみ)
・手塚 奈菜(てづか なな)
・羽折 美櫻(はおり みお)
・桃里 彩葉(ももさと いろは)
・四音 絵梨(よおん えり)
桃里彩葉をなくして、ミオちゃんの前にこれをお願いします。
七原 彩葉(ななはら いろは)