薄花色のリボン、白藍色の思い出、

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1:◆m7w hoge:2018/07/31(火) 23:48

秘めた乙女色の想い。

突発で文書いたり設定ぶん投げたりする。
基本的にレス禁。というか覗かない方が良い。

22:◆m7w hoge:2018/08/04(土) 01:25

 銃と兵士の声しか聞こえない。此処は戦場、当たり前の事だ。私はそれを少し離れた基地から眺めている。

「あ、私が張った地雷踏んだ」

 ぽそりと呟く。隣にいた仲間は呆れた顔をして溜め息を吐いていた。でも、良いじゃないか。この異常を受け入れるためには、私が異常に染まった方が早い。
 
「お前さぁ、」

 仲間がやっと声を掛けてきた。さっきの溜め息より、呆れた感情を露にして。

「なんでそんな受け入れられるんだよ、こんなクソみてぇな光景をよ。」
「だって……面倒じゃん。」
「はぁ?」

 心底意味がわからないとでも言うような返答だった。なんでわからないのかが私にはわからない。だから、当たり前の事すら知らない子供に勉強を教える先生のように、答えた。

「わざわざ逃げられないのに抵抗して、力の無駄遣いするのなんて、意味無いじゃん。結局受け入れるしか無いなら、楽な方を選んだ方が、絶対に良い。お前は力の無駄遣いをする人間?」
「…………」


 政府は絶対に止まらない。全てを奪い尽くすまで、きっと。……いや、奪い尽くしても止まらないだろう。自分勝手に、自己満足で、戦い続ける。
 私達も、命尽きるまで解放されることは無いのだ。ずっと鎖に繋げられたまま。
 この特務小隊──通称"学生部隊"から。

23:◆m7w hoge:2018/08/05(日) 01:37

「今回もご苦労だったな。次も期待しているぞ。」
 壮年の男性が空っぽな労いの言葉を掛ける。学生部隊設立に最後まで反対していた人だったのだ、今でも認めたく無いのだろう。
 それに対抗するように形ばかりの敬礼をする。悪意ある視線を感じないようにして。

「ハッ。身に余る御言葉、光栄の至りでございます。今後も隊員一同、祖国の為、精進していく所存です。」
「よろしく頼んだ。下がって良いぞ。」

 最初の最初に嫌というほど教え込まれた、気をつけ、その後の回れ右。一糸乱れぬ動きで扉の方を向き、そのまま廊下へ退室する。

24:◆m7w hoge:2018/08/06(月) 01:50

 静かにドアを閉め、ほっと息をつく。無駄に豪奢に作られた作りのドアノブは、少し気を付けないと金属が擦れる音がして、少し面倒だ。

「ふぅ、やっと終わった。昼飯、何食べよっかな。カレン、お前も来る?」
「行くけど、その呼び方やめろ。」

 一気に気が抜けて、並んで歩く少年と少女。少女は無表情で、少年は困り顔でやり取りを続ける。

「どうして?ノアって、名前で呼んだ方が良い?」
「そっちの方がマシだろ、カレンなんて苗字、すげぇ女っぽくて嫌なんだよ。」
「そういうもの?よくわからないな、男の変なプライドって。」
「悪かったな、変なプライド持ってて。」

 少年はノア・カレンといった。特務小隊隊長を務めている。彼はあまり筋骨隆々と言う風な体格をしておらず、小柄だが均整な体つきをしている。容貌も、精悍だったり強面だったりでも無く、綺麗、と形容するのが適しているだろう。


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