イナズマイレブン

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1:太陽と月:2016/06/30(木) 23:01

注意

悪口はやめてください
他人を絶対バカにしたりしない
キャラが崩壊しています
ストーリーはカオス戦始まる前です
オリキャラ登場です

初めてですが、よろしくお願いします。

2:太陽と月:2016/06/30(木) 23:09

オリキャラ紹介

吉良 花桜梨(きら かおり)中学1年

瞳子の養女として女の子。
厳しい性格だがサッカーの腕前はプロ並み。
他人の動きを読めたり、他人の技をコピーできるのがコンプレックス。
カオス戦までサッカーはしていなかったが、円堂の言葉により復帰する。

容姿
桜色のロングヘアーで左側に桜の髪飾りをしている。
目は少しツリ目で瞳の色は藍色。
一人称は私

3:太陽と月:2016/06/30(木) 23:37

花桜梨目線

晴矢達と試合になるなんて、想像していなかった。
私はいつもの様にキャラバンに乗りながら、晴矢と風介達が現れたのを思い出した。

古株「おい、君」

花桜梨「はい!」

古株さんに肩を揺すられ、我に返った。
古株さんが帰らないのか?と聞かれ、辺りを見回すと円堂先輩たちは居なかった、いつの間にか皆、帰っていたらしい。

古株「監督さんが呼んでいたぞ」

花桜梨「瞳子姉さんが?」

古株「あぁ、何でもカオスの事らしいが」

古株さんがそう言うと、私は一つ礼をして、キャラバンを降りて行った。
雷門中に着くと、瞳子姉さんがちょうど居た、何か考え事をしている様だった。

花桜梨「お姉ちゃ〜〜ん!」

瞳子「花桜梨、ごめんなさいね。いきなり呼んで」

花桜梨「ううん、別にいいよ。どうしたの?」

瞳子「晴矢達の事よ、貴方はどうしたいの?」

お姉ちゃんに聞かれ、私は黙った。
そんなの嫌に決まっている、晴矢達と戦うなんて絶対に嫌だ。
お姉ちゃんはそれが分かったのか、こう言った。

瞳子「貴方には、答えが見つかるまで試合には出さないわ」

花桜梨「でも・・・!」

瞳子「いいわね?これは貴方の為でもあるの」

お姉ちゃんが悲しそうな顔でそう言った、そんな顔されたら頷くしかなかった。
その夜、私は眠れなかった。
そして、練習にもと言っても私は練習はしないけど、その練習にも顔は出さなかった。
お姉ちゃんには心配されたけど、私は気分が悪かっただけと作り笑いを浮かべ、その夜に私はお日さま園を出て、鉄塔広場に行った。
そこで、答えを見つけよう。

〜次の日〜

円堂「監督、花桜梨はどうしたんですか?」

円堂は、花桜梨が居ない事に気が付き、前に座っている瞳子に聞いた。

瞳子「花桜梨なら、今日の試合あの子自身の答えが出ない限り試合には出しません」

一同「!!!」

瞳子の言葉に一同は目を見開いて、花桜梨がいつも座っている席を眺めて、一同は決戦の地となる帝国スタジアムに向かった。

〜カオスは〜

ガゼル「バーン、花桜梨をどうする?」

ガゼルはバーンに聞くと、バーンはへっと鼻で笑った。

バーン「そんなもん決まってんだろ?」

ガゼル「エイリア学園に入れると言う事か、君の考える事は本当に分からないが面白そうだ」

続く

4:太陽と月:2016/07/01(金) 00:02

花桜梨目線

花桜梨「・・・・」

?「お前が悩むなんて、珍しいじゃねぇか」

声が聞こえ、振り返るとそこに居たのは、私の命の恩人と言える鬼瓦刑事だった。

鬼瓦「どうした?顔が暗いぞ」

花桜梨「分からないんです」

鬼瓦「?」

花桜梨「私、大切な友達と試合する事になって、最近になって私の力も強くなっちゃうし、答えが見つからなくて・・・」

話してる内に涙が溢れて、零れ落ちる。
鬼瓦さんは缶コーヒーを眺めながら、そうかと呟いて空を見上げた。
私も一緒に空を眺めると、鬼瓦さんが話し掛けた。

鬼瓦「花桜梨、お前の事は俺もよく知っている。サッカーが好きな気持ちもな」

花桜梨「・・・・」

鬼瓦「だがな、今のお前には仲間がいる。親を持たなかったお前には、円堂達が居る。もう一度だけ、円堂達を信じて、戦ってみろ!きっと、そこにお前の答えがある」

花桜梨「鬼瓦さん・・・ありがとうございます!また、鬼瓦さんに助けて貰いましたね」

鬼瓦「ははは、そうだな。もうすぐ試合だ、送って行ってやる!」

鬼瓦さんはそう言った、私はお言葉を甘えて鬼瓦さんに帝国スタジアムまでお願いした。
どうか、間に合って!!

〜帝国スタジアム〜

円堂「花桜梨、来ないな・・・」

円堂はそう呟くと、鬼道は今は考えるなと言った。

塔子「本当、あの監督何考えるのか今でもさっぱりだよ」

塔子は肩を竦めてそう言った、それに合わせて壁山もそうっすねと瞳子の様子を窺いながらそう言った。
瞳子はそんな事を気にする素振りを見せず、グラウンドの入り口を見た。
円堂はそんな瞳子の様子を気にしながら、今から来る相手を待っていた。
すると、上空から赤と青が光る黒いボールが帝国スタジアムに落ちて来た、落ちて来た所には紫色の煙が立ち込めた。

秋「監督・・・!」

瞳子「・・・・」

バーン「おめでたい奴らだ」

ガゼル「負けると分かっていながら、ノコノコやって来るとは。!花桜梨が居ないが、どうしたんだい?」

ガゼルはいつものメンバーに花桜梨の姿がないのを見て、円堂に聞くと、円堂はそれはと言葉を濁した。

バーン「“逃げた”のか」

バーンがそう言うと、円堂達は逃げていない!と言った。
だが、ガゼルは居ないと言う事はそう言う事と円堂達に向けて、そう言い放った瞬間だった。

?「逃げて何かない!!!」

雷門・カオス「!!」

声のした方を見ると、ガゼルとバーン達は不敵な笑みを、円堂達は力強い笑みを浮かべた。

ガゼル「やっと来たか」

円堂「花桜梨!お前・・・」

花桜梨「円堂先輩、すいません。遅れちゃいました!」

花桜梨はそう言って、バーン達カオスを睨んだ。
バーン達は不敵な笑みを変えるなく、花桜梨を見ていた。

バーン「逃げたと思ったぜ?何処に居たんだよ」

花桜梨「ちょっとね。でも、私決めた!」

雷門・カオス「?」

花桜梨「あんた達に絶対負けない!!」

続く

5:太陽と月:2016/07/01(金) 00:24

そして、花桜梨を入れた雷門イレブンは花桜梨にお帰り!と言った。

花桜梨「ただいま、皆。それとごめんなさい」

雷門「!!!」

円堂「どうしたんだよ!いきなり謝って」

円堂がびっくりして、花桜梨に聞くと、花桜梨は自分は円堂達を心のどこかで信じていなかったと告白した。
その話をした時の花桜梨は、涙をぽろぽろと零していた。
そんな花桜梨の肩に円堂はポンと手を置いて、こう言った。

円堂「花桜梨、お前が信じて無くても、俺達は信じてるぜ!お前の事」

花桜梨「円堂・・・君・・・・、皆」

瞳子「花桜梨、分かったでしょ?貴方の傍には大切な仲間がいるって事を」

瞳子がそう言うと、花桜梨はコクッと頷き、瞳子にユニフォームを貸して貰う様に言った。
瞳子は分かった様にマネージャー達を見ると、マネージャー達は花桜梨ちゃんと呼び、花桜梨の前に真新しいユニフォームを差し出した。

花桜梨「これって・・・」

秋「花桜梨ちゃんがいつかサッカーする日に着て貰おうってみんなで決めてたんだ!」

秋に言われ、花桜梨は皆の方に振り向いた。
円堂達は笑みを浮かべて頷いた。
花桜梨も頷き返し、ユニフォームを着た。

花桜梨「円堂先輩ううん円堂君!やろう!」

円堂「あぁ!!やろうぜ、花桜梨!」

〜試合開始(花桜梨のポジションはMFです)〜

ドロルは壁山達を楽々とかわしていると、花桜梨が前に立ちはだかった。

ドロル「!」

花桜梨「行かせない!フローズンスティール!!」

カオス「!!」

花桜梨はフローズンスティールでドロルから、ボールを奪うと、豪炎寺にボールをパスした。

バーン「あの技・・・」

円堂「ガゼル達の!」

ガゼル「どういう意味だ・・・!!」

ガゼルは顔を驚愕していると、瞳子はベンチで花桜梨の顔を見て柔らかな笑みを浮かべた。

瞳子(飛び出した様ね、殻に籠ってしまった自分に・・・花桜梨)

ネッパー「いかせねぇ!!」

豪炎寺「花桜梨!」

バーラ「行かせない!!」

花桜梨「フレイムベール!!」

カオス「!!!!」

花桜梨の技にまたもやカオス達は顔を驚愕した。

バーン「今の技、俺達の・・・」

円堂「行け!花桜梨!!」

花桜梨「光に飲まれろ!!サンシャイハリケーン!!!」

花桜梨の必殺シュートはグレントが居るゴールに向かう。

グレント「バーンアウト!!(何だ今の力は!!)」

角間『惜しい!吉良の技は止められてしまった!』

続く

6:太陽と月:2016/07/01(金) 01:00

バーン「どういう事だ!!あいつが何で、俺達の技・・・」

花桜梨「私には、見た物すべての技が完璧に出来る。でも、それが怖くてずっとサッカーから遠のいてた。でも、今はこの力も出さないと貴方達に勝てない!だから、私はこの力も使って、全力でやる!!」

花桜梨はバーン達を指差してそう言った。
バーンは上等じゃねぇかと少し苛立ちを見せた笑みで言った。
そして、グレントがドロルにボールを渡した。

土門「行かせるか!ッ!」

鬼道「壁山!!」

壁山「行かせないッス!あぁ!!」

土門や壁山達はドロルの前に立ち塞がるがドロルは持ち前のスピードで抜き去って行く。

綱海「任せろ!」

ドロル「・・・・・」

ガゼル「・・・・・」コク

ドロルは横を向くと、そこにはガゼルが走っていた。
ガゼルはコクッと頷くと、ドロルは素早くガゼルにボールを渡した。

円堂「しまった!あいつ、いつの間に!!」

ガゼル「今度こそ教えてあげよう、凍てつく闇の冷たさを!!ノーザンインパクト!!!」

ガゼルの必殺シュートが立向居が居るゴールに向かった。

立向居「(ムゲン・ザ・ハンドはまだ完成していない。なら!)マジン・ザ・ハンド!うわぁ!!」

立向居のマジン・ザ・ハンドが破られ、ゴールを許してしまった。
先制点はカオス。

角間『入ったーー!立向居のマジン・ザ・ハンドを破り、先制点はカオス!だが、恐るべしノーザン印パ区の破壊力!!』

ガゼル「これが我らカオスの力」

バーン「宇宙最強チームの実力だ!」

バーンとガゼルがそう言うと、チラッと花桜梨を見た。
花桜梨は、ごくりと唾を飲み込み立向居の所に行った。

花桜梨「大丈夫?勇気君?」

立向居「はい、すいません。止めれなくて」

円堂「気にすんなって!今度は俺達が点を決めてやるからさ!」

立向居「花桜梨さん、円堂さん。はい」

花桜梨と円堂は、立向居を立たせ、点を取りに行こうと皆に言った。

鬼道「花桜梨!」

花桜梨「任せてください!」

ヒート「お前だけは行かせない!」

花桜梨「ッ!アフロディさん!」

花桜梨はアフロディにボールを渡した、アフロディはボールを受け取りカオスのコートに走った。

ネッパー「いかせねぇ!」

アフロディ「ヘブンズタイム!・・・付いて来れるかな?」

アフロディが時が止まったグラウンドを歩いていると、必殺技で動きが止まっていたネッパーはにやりと笑って、アフロディからボールを奪った。

雷門「!!!!」

花桜梨「アフロディさんの」

土門「ヘブンズタイムを破った!!」

ネッパー「ヒート!」

ガゼル「ネッパーか・・・。プロミネンスもなかなかやるじゃないか」

花桜梨「させない!」

ヒート「!」

花桜梨は何とかボールをカットし、鬼道にボールを渡した。

鬼道「アフロディ!」

鬼道はアフロディにパスを回すと、アフロディに向かってまたネッパーはボールを奪いに来た。

アフロディ「ヘブンズタイム!!」

アフロディはもう一度ヘブンズタイムを使い、ネッパーが止まっているのを確認して歩いて行くと、ネッパーはまた動き出し、アフロディからボールを奪い取った。

アフロディ「ヘブンズタイムが・・・通じない!」

ネッパーは、ボールを持ったまま雷門のコートに上がった。円堂は、ネッパーにスライディングを仕掛けるがネッパーはそれを難なくかわした。

一之瀬「はあ〜!フレイム・ダンス!!」

リカ「やったで!」

だが、ネッパーはまるでその炎の動きを呼んだかの様に、フレイム・ダンスを避けた。

一之瀬「そんなバカな!」

ネッパーはバーンにそのままボールをパスした。そこにはもうゴール前だ。

バーン「誰がジェネシスに相応しいかそれを証明してやるぜ!!アトミック・フレア!!」

続く

7:太陽と月:2016/07/01(金) 10:50

立向居「今度こそ!マジン・ザ・ハンド!うわぁ」

円堂「立向居!」

もう一度立向居はマジン・ザ・ハンドでボールを止めるが、ゴールを許してしまった。
そして、カオスの猛攻が続く。

ガゼル「ノーザンインパクト!」

バーン「アトミック・フレア!!」

3、4、5、と点を取れ、得点は既に10−0。
立向居は息を荒くしながら、ゆっくりと立ち上がり、その様子を見ていた仲間達はこれ以上やれば立向居が危ないと言う事を分かっていた。

円堂「くそっ!」

花桜梨(どうしたら、晴矢達の猛攻を止められるの?アフロディさんにボールを渡したとしても、夏彦にはヘブンズタイムが通じない。かと言って、マークが多い豪炎寺君に渡してもすぐに取られちゃう。)

円堂は悔しさで顔を歪ませ、花桜梨はカオス一人一人を見てそう考えた。だが、花桜梨はある一人を見てこれなら行けるかもしれないと少し試してみようとある一人を見つめた。
そして、円堂がバーンのシュートをメガトン・ヘッドで止めた事で、雷門は一層士気を上げ、カオスが打ってきたシュートはすべて止めに入った。

一之瀬「俺達も行くぞ!」

土門・花桜梨「おお!」

一之瀬達も力を合わせ、パスを繋ぎゴールを目指す。

ガゼル「これが円堂の力、グランを引き寄せた力だと言うのか・・・!」

バーン「だが、それも悪足掻き」

二人がそう言った時、一之瀬の前にボンバが立ちはだかる。

ボンバ「イグナイトスティール!」

一之瀬「!うわぁ!!」

土門にボールが渡ると、ネッパーがスライディングでボールを奪う。

土門「くっ!」

花桜梨にボールが渡るが、ヒートに奪い返される。

花桜梨「ッ!」

鬼道はそんな状況を見ながら、後ろに振り返る。

鬼道(ディフェンスラインを下げているせいで、中盤が手薄になっている。)

鬼道はそう言って、円堂を見た。
円堂は、ドロルからスライディングでボールを奪う姿が見られた。

鬼道(だが、ここで円堂を上げては折角の守りのリズムが崩れてしまう)

花桜梨「鬼道君」

鬼道「!何だ、花桜梨」

花桜梨「一つだけ、この前半で1点を取れるチャンスがある」

続く

8:太陽と月:2016/07/01(金) 11:24

鬼道「本当か!」

花桜梨「うん、だけどそれには貴方が沖縄で大海原中で学んだ事がカギを握るの」

鬼道は俺が?と首を傾げると、花桜梨はそうと頷いた。

花桜梨「お願い、もしこの前半で1点を取れなかったら、後半、皆の体力が」

鬼道「・・・分かった、やるだけやって見よう」

そして、試合中鬼道は花桜梨の言葉が頭にループした。
沖縄で大海原中で学んだ事とは一体どういう事かと鬼道が空を見上げた時、雲から太陽の光が差す。
その時だ、鬼道の脳裏から大海原中の司令塔音村から教えて貰った事を思い出した。

音村『この世界はすべてリズムで出来ている』

鬼道「トゥントクトゥントク・・・」

鬼道はリズムを奏でた、そして見つけたのだ。
カオスで一人だけリズムがずれている事に、一人だけすべてのリズムを狂わせている事に。
それは・・・

円堂「行かせるか!!」

ネッパーだ。
円堂と土門がネッパーの前に立ちはだかる。

ドロル「ネッパー!」

ネッパー「・・・・ヒート!」

ドロル・鬼道「!!」

鬼道はすぐにネッパーのパスをカットし、上がって行く。
だが、クララとリオーネが立ちはだかると、鬼道はマークが少ない仲間を探した。
そして、花桜梨がマークを少ないのを見てすぐにパスを出した。

花桜梨「このチャンス、無駄にしない!光に飲まれろ、サンシャイハリケーンV2!!」

グレント「バーンアウト!ぐわぁ!!」

グレントはバーンアウトでボールを止めるが、サンシャイハリケーンは進化し、威力も上がり、グレントはゴールを許してしまった。
花桜梨は肩で息をしながら顔に掛かった髪の毛を手で払った。

鬼道「さすがだな」

花桜梨「鬼道君もさすがね」

パァンと鬼道と花桜梨のハイタッチの音が響いた。

円堂「すっげーぞ、花桜梨!」

壁山「何とか1点取ったっす!」

花桜梨「そ・・・そんな事ないよ、リズムを見つけた鬼道君の方が凄いと思うよ」

花桜梨は少し顔を赤らめながら、そう言った。
その様子を遠くから見ているバーンは不敵な笑みをまた浮かべる。

バーン「調子に乗るなよ、雑魚共が」

そして、カオスのキックオフからスタートする。
バーンはボールを受け取ると、雷門のコートに上がる。
鬼道がバーンの前に立ちはだかるが、バーンはまたもや翻弄やれる動きをし、鬼道をも突破した。
そして、土門と花桜梨が立ちはだかるが、バーンは跳んでゴールに居る立向居を見た。

バーン「紅蓮の炎を見せてやる!アトミック・フレア!」

立向居「ムゲン・ザ・ハンド!!」

一同「!!!」

立向居の後ろから無数の手がシュートを受け止める。
この場に居る者達は、それを見て目を見開き驚いていた。
立向居は、自分が出した必殺技を見て出来たと小さく呟いた。

花桜梨「勇気君!出来たじゃない!!」

立向居「はい!」

そして、それと同時にピィー・・・と前半終了の笛が鳴った。
雷門イレブンとカオスはそれぞれのベンチに戻った。
だが、バーンは立ち止まり花桜梨と立向居を見た。

ネッパー「どうしました?バーン様」

バーン「・・・何でもねぇ」

バーンはそう言って、また歩き出した。
ネッパーはそんなバーンの姿を見た、少しチラッとカオスに選ばれたダイヤモンドダストを見た。
カオスに選ばれたダイヤモンドダストと言えば、お互いネッパーを睨んでいた。
ネッパーはそれを見て、ニヤッと口角を上げた。

〜雷門ベンチ〜

音無「お疲れ様です!皆さん」

マネージャー達は戻ってきた選手達にそれぞれドリンクを配った。
花桜梨はベンチに座ってチラッと吹雪を見た。

花桜梨「吹雪君」

吹雪「・・・!何?」

花桜梨「サッカー出来そう?」

花桜梨の質問に吹雪は顔を伏せ、フルフルと首を横に振った。
花桜梨はそっかと言って、試合見ててねと言ってまた立ち上がった。

夏未「吉良さん、どうしたの?」

花桜梨「ちょっとトイレ行ってきます」

花桜梨はそう言って、ベンチを後にした。

続く

9:太陽と月:2016/07/01(金) 11:59

〜手洗い場〜

花桜梨「ふぅ〜・・・、よし!後半も頑張ろう!!」

花桜梨は水を両手いっぱいに掬い、顔に掛けた。
花桜梨は、持って来ていたタオルで顔を拭き、両頬をぺチぺチと軽く叩き、後半へのやる気を見せた。
その時だ、何かの気配を感じたのか花桜梨はドアの方に振り向いた。
そこには、カオスが立っていた。

花桜梨「・・・・何か用ですか?」

ガゼル「君の力の事さ、今までどうしてサッカーをしなかったやっと分かった様な気がしたよ」

花桜梨「それは何よりだよ、風介」

その名前を花桜梨が呼んだ時、ガゼルは眉をピクッと動かした。
花桜梨はそれを見て、クスッと誰にも見せた事ない様な冷たい笑みをカオスに向けた。
その笑みを見た時、カオス全員は全員その場に固まった。

花桜梨「そう言えば、皆、昔から私の事嫌ってたよね?それもヒロトより」

カオス「・・・・」

花桜梨「それって、私がお父さんに好かれていたから?」

バーン「そうだって言ったらどうする?俺達を殺すのか?」

花桜梨「まさか。私にそんな事出来るなら、とっくにこんな回りくどい事しないで貴方達を殺ってるよ」

花桜梨は冗談めいた様な言い方に、カオスは冷や汗を一筋流した。

花桜梨「まあ、何で私がお父さんとお姉ちゃんと同じ名字か教えてあげようか?」

ガゼル「断る。どうせ、いい話じゃないだろう」

花桜梨はそう言うと思ったよと言って、カオスを横切った。
そして、カオスから少し離れた所で花桜梨は何か思い出したのかガゼルとバーンの所に行き、耳打ちした。

花桜梨「後半、私達が勝っちゃうかもね」

バーン・ガゼル「!!?」

二人が振り向いた時には、もう花桜梨の姿はなかった。
そして、洗い場から離れた所でそのやり取りを見ていた人物が一人いた。
それは・・・

アフロディ「花桜梨ちゃんとカオスが何で・・・?」

〜後半始まる前〜

花桜梨「すいませ〜ん!」

円堂「遅かったな、花桜梨。」

円堂は少し驚いた表情を見せると、花桜梨は道に迷ってしまったと言った。
鬼道は気を付けろよと言うと、花桜梨は分かりましたと頷いた。
それと同時にカオスも戻って来た、円堂はあいつら何処行ってたんだ?と首を傾げながら怪訝な顔をした。

花桜梨「何処行ってたんでしょうかね?あ、アフロディさん」

アフロディ「花桜梨ちゃん、ちょっといいかな?」

花桜梨「?はい」

花桜梨はアフロディに呼ばれ、人がいない所に着くとアフロディは花桜梨の方に振り向いた。

アフロディ「花桜梨ちゃん、カオスの子達とどういう関係なんだい?」

花桜梨「ヤダな〜、何言って「本当の事を教えて」

花桜梨が否定をしようとした時、アフロディは花桜梨の言葉を遮って真剣な眼差しで花桜梨を見た。
花桜梨はその眼差しを見て、一度俯き、決心したのか顔を上げ、アフロディを見た。

花桜梨「アフロディさんの言う通り、私とカオスは親しい関係です。」

アフロディ「じゃあ、君はエイリア学園のスパイなのかい?」

花桜梨「違います、私はある人の計画を止める為に、雷門に入りました。これは本当なんです!信じて下さい!!」

花桜梨は涙を少し浮かべながら、アフロディを見た。
アフロディは、これまでの花桜梨がしてきた行動を思い出し、彼女が裏切った行為をしたかを思い出す。
だけど、そんな動きは全くしていなかった。

アフロディ「信じるよ、君は雷門の一員だもんね。」

花桜梨「ありがとうございます!あの、お願いがあるんですけど・・・この事は」

アフロディ「分かってる、円堂君には内緒だろ?」

花桜梨「はい!」

花桜梨は顔を明るくさせ、アフロディの手を取り、一緒にベンチに戻って行った。

続く
今回は花桜梨ちゃんが多いです。

10:太陽と月:2016/07/01(金) 12:31

〜雷門ベンチ〜

円堂「鬼道、どうするんだ?」

鬼道「ふっ、一つだけ大量得点できる方法がある。」

鬼道が言った言葉に花桜梨を除いた雷門は驚いた。
鬼道は隣に居る花桜梨を見て頷き、花桜梨は何を伝えればいいのか分かったのか花桜梨も頷き、カオスを見てくださいと円堂達に言った。
円堂達は、花桜梨の言われた通りカオスを見たが、何が何だか全然分からない様子だ。

土門「カオスを見て、一体何になるんだ?」

花桜梨「その一人ですよ、ネッパーです」

花桜梨が指差した人物を全員は一点に見た。

花桜梨「あの時、私がシュートを打てたのはネッパーのおかげとでも言えますよ」

綱海「分かり易く言ってくれないか?良くわかんねェ」

花桜梨「つまり、彼がチームプレイを崩してくれたおかげでパスもカット出来ましたし、シュートも打てたんです」

花桜梨の説明に夏未はそういう事ねと納得した。

夏未「つまり、大量得点が原因で彼はダイヤモンドダストが居なくても勝てるって思ってるのね」

鬼道「そういう事だ、つまりあいつ狙えば俺達の点もあいつらと同点に持って行ける」

鬼道がそう説明すると、雷門はお互い頷き合い力強い笑みを浮かべた。
花桜梨はそんな様子を優しそうな笑みで見て、すぐにまたカオスに目を向けた。
カオスは花桜梨と目が合い、すぐに目を逸らして自分達の準備に取り掛かった。

花桜梨(確かに、夏彦のおかげでシュートは打てた。けど、それがダイヤモンドダストにも影響が出る。それに気が付いた時の晴矢と風介は、どうするのかしら?)

〜後半開始〜

後半開始、カオスからのキックオフで試合は開始した。
花桜梨は、リオーネが来ると必殺技を仕掛けた。

花桜梨「行かせない!イグナイトスティール!!」

リオーネ「きゃ!!」

花桜梨「アフロディさん!」

花桜梨は前に居るアフロディにボールを渡すと、ネッパーがアフロディの所に走って来た。
アフロディは狙い通りだと心の中で言いながらも、ネッパーをかわそうとしたが、ネッパーはすぐにアフロディからボールを奪った。

リオーネ「ネッパー!」

ネッパー「バーラ!」

バーラにボールをパスするが、鬼道がそのパスをカットした。
そして、円堂と土門も鬼道に集まり、ゴール前まで走った。

鬼道「行くぞ!」

円堂・土門「おう!」

鬼道・円堂・土門「デスゾーン2!!」

グレント「バーンアウト!ぐわぁ!」

グレントのバーンアウトも破り、雷門は2点を獲得した。
バーン達は目を見開きながら、円堂達を見ていたが、リオーネはネッパーをただ睨んでいた。
それを見逃さなかった花桜梨は大きな溜息を吐き、バーンとガゼルの後姿を見た。

花桜梨(晴矢・・・風介・・・気づいて。仲間たちの様子に)

そして、次々と雷門は得点を重ね得点は6−10になっていた。

円堂「メガトン・ヘッド!」

グレント「くっ!バーンアウト!!」

だが、得点は決められ、雷門の得点に6から7に変わった。
止められなかったプロミネンスにダイヤモンドダストは、鼻で笑いこう言った。

ゴッカ「プロミネンスも大した事ないな」

ボンバ「くっ!」

その様子にやっと気が付いたバーンとガゼルは、怒りが急速に込み上げた。
そして、脳裏から花桜梨が言った後半は自分達が勝つと言った意味も分かったのだ。

続く

11:太陽と月:2016/07/01(金) 13:08

バーン「何してんだ・・・こいつら!」

ガゼル「教えないといけない様だな、この試合の本当の意味を!!」

バーン「あぁ」

バーンとガゼルの気迫が変わった。
それに気が付かない雷門は、次も決めると考えていた。
そして、カオスのキックオフで試合は再開したが、雷門は目を丸くした。
そう、キックオフして何とガゼルとバーンが猛スピードでゴールに向かってくるのだ。
豪炎寺が止めに行くが、バーンとガゼルのスピードには間に合わず、突破されてしまった。
アフロディや鬼道、花桜梨や円堂達は止めに行くがそのスピードは誰も止められなかった。

ガゼル(皆、見ろ!)

バーン(これが、俺達の賭ける思い!!)

ガゼル「バーン!」

バーン「ガゼル!」

二人が同時に跳んだのを見て、カオスは驚いた。
そして、炎と氷の必殺技が放たれる。

バーン・ガゼル「ファイアブリザード!!」

立向居「ムゲン・ザ・ハンド!うわぁ!」

二人の新必殺技ファイアブリザードが決まり、点は11点となった。
そして、カオスにも変化があった。
二人の必殺技を見て、自分達の目的を思い出したのだ。

ドロル「俺達は一体何をしてたんだ・・・。こんな時に仲間割れなどして」

ヒート「ネッパー!」

ネッパー「ッ!」

花桜梨はカオスの変化に気が付いたのか、荒れると直感した。
そして、雷門からのキックオフ。
花桜梨にボールが渡ると、ドロルは花桜梨からボールを奪った。

ドロル「ネッパー!」

ネッパー「!」

ドロルは囲まれると、近くに居たネッパーにボールをパスした。
ネッパーは、驚き目を見開きボールを受け取った。
だが、ネッパーに立ち塞がる円堂と土門、ネッパーは考え込むが決心したのかパスを出した。

ネッパー「リオーネ!」

リオーネ「え!」

ネッパー「リオーネ、そのまま上がれ!」

リオーネ「・・・・」コク

リオーネはボールを受け取ると、雷門のコートに上がって行った。

壁山「ザ・ウォール!」

リオーネ「ウォータベール!」

壁山のザ・ウォールを突破したリオーネは、ガゼルとバーンにパスを回した。
ガゼルとバーンはまた同時に跳んだ、雷門はまたファイアブリザードだと分かると顔を強張らせた。
だが、間一髪綱海がそれを遮り、ボールを奪った。

綱海「花桜梨!」

花桜梨「はい!」

綱海は花桜梨にパスをし、花桜梨はカオスのコートに上がって行った。

ボンバ「ここから先は行かせん!イグナイトスティール!」

花桜梨はボンバのイグナイトスティールをかわすが、すぐにゴッカが立ち塞がった。

ゴッカ「フローズンスティール!」

花桜梨「きゃ!!」

円堂「花桜梨!」

円堂は花桜梨に駆け寄り、花桜梨を立たした。
花桜梨は、大丈夫とだけ言って立たせた。

豪炎寺「今度は俺が行こう、花桜梨」

花桜梨「はい、お願いします」

そして、試合再開。
花桜梨は豪炎寺にボールを渡すと、ボールを受け取った豪炎寺はカオスのコートに上がって行った。

ボンバ「イグナイトスティール!」

豪炎寺はイグナイトスティールをかわしたがゴッカがまた立ち塞がった。

ゴッカ「フローズンスティール!」

豪炎寺「くっ!」

豪炎寺からボールを奪ったゴッカは、すぐにパスを出した。

続く

12:太陽と月:2016/07/01(金) 13:37

円堂「大丈夫か?豪炎寺」

豪炎寺「あぁ、だが、イグナイトスティールをかわしたとしてもすぐにフローズンスティールが来る」

円堂達はそう言って、カオスのコートに目をやった。
だが、ゴッカとボンバ、バーンとガゼルは不敵な笑みを浮かべ、こちらを見ていた。
この宇宙最強のダブルディフェンスを破らない限り、雷門はシュートできない。
全員が悩んでいると、僕がやるよと声が聞こえ、全員は声のした方を振り返るとそこにはアフロディが居た。

アフロディ「僕が、あのダブルディフェンスを破るよ」

アフロディの意見に皆反対した。
そう簡単に敗れる物ではないと、アフロディも分かっているが、皆が反対してもアフロディは自分がやると何度も言った。
円堂は、分かったと頷き、ボールをアフロディに渡そうと皆に言った。

花桜梨「アフロディさん!」

アフロディにボールを受け取ると、カオスのコートに上がって行く。

ボンバ「イグナイトスティール!」

アフロディ「今だ!」

ゴッカ「フローズンスティール!」

だが、またボールを奪われる。
皆はそんなアフロディを見て、心配そうに見ていた。

花桜梨「アフロディさん!」

アフロディ「大丈夫!だから、僕にボールを渡して!」

皆は渋々ながら頷くしかなかった。
そして、アフロディはボールを受け取ると何度もダブルディフェンスを超え、突破口を開こうとしているがただ傷が増えていってるだけだった。

アフロディ「今度こそ!」

ボンバ「これで終わりだ!」

ボンバとゴッカがアフロディに迫った時だった。
上空から、白い光を放つ黒いボールが落ちて来た。

アフロディ「うっ!」

ゴッカ・ボンバ「うぉ!!」

円堂「このボール・・・「楽しいことしてるね」

円堂が見覚えのあるボールを見て呟こうとした時、上から声が聞こえ、全員は上を見上げた。

円堂「ヒロト・・・!」

グラン「やあ、円堂君。」

続く

13:太陽と月:2016/07/01(金) 14:11

グランは、円堂に挨拶すると雷門のユニフォームを着た花桜梨を見た。

グラン「久しぶりだね、花桜梨。」

花桜梨「・・・・・」

円堂は花桜梨を庇う様にグランに立ち塞がった。
グランは今日は君達に用はないと笑顔で言いながら、すぐにカオスに顔を向けた。
だが、その顔は先程の笑みが一変し怒りが少しある様な顔をしていた。

グラン「何勝手な事をしてる?」

グランの低い声にバーンとガゼルは一瞬だけ怯えたが、すぐに言い返した。

バーン「俺は認めねぇ!お前がジェネシスに選ばれたことなど!!」

瞳子・花桜梨「「選ばれた・・・!?」」

ガゼル「我々は証明してみせる!雷門を倒し、誰がジェネシスに相応しいのか!!」

ガゼルがそう言うと、グランは険しかった顔をさらに険しくした。

グラン「往生際が悪いよ「グラン」

グランは自分の名前が呼ばれ振り向くと、そこには円堂の前に立っている花桜梨が立っていた。
グランは何?と首を傾げると、花桜梨は一つ深呼吸して意を決した様にこう言った。

花桜梨「私をエイリア学園に連れて行って!」

雷門・カオス「!!」

円堂「花桜梨、どうして!!」

花桜梨「円堂君、心配しないでちょっとこいつらと話したいだけだから」

グランは分かったよと怪しい笑みを浮かべながら、花桜梨にこちらに来るよう手招きした。
花桜梨はアフロディを立たせて、ゆっくりとグランの元に歩いて行った。
そして、白い光が放たれる。

雷門「花桜梨!!」

カオスはその時、花桜梨の顔を見て言葉を失くした。
花桜梨は、ぽろっと一筋涙を流していたのだ。

〜エイリア学園〜

グラン「着いたよ、で、花桜梨の話をまず聞こうかな?今、プロミネンスもダイヤモンドダストも居るし」

グランはそう言って、花桜梨を見た。
花桜梨は分かったと言って、お父さんを呼んできてほしいと頼んだ。
グランはどうしてと聞く前にお客様ですかと優しいが何処となく威圧感漂う声が聞こえた。

花桜梨「・・・お久しぶりです、お父さん。いえ、吉良星二郎!」

吉良「久しぶりですね、で、お話とは?」

花桜梨「どういう事ですか?ジェネシスがプロミネンスやダイヤモンドダストじゃないのは?」

花桜梨がそう言うと、今度はグランが口を開いた。

グラン「どうして、君がそんなこと気にするのかな?さっきまで、君の仲間を傷つけた奴らなのに」

花桜梨「そうかもしれない、けど!バーン達にも・・・晴矢達にもジェネシスにはなれたんじゃないんですか?」

花桜梨がそう言うと、話を聞いていたカオスとダイヤモンドダストとプロミネンスは顔を背け、耳だけを傾けた。
吉良は困った様に笑い、もうすぐで分かりますと言って、何処かに行ってしまった。
花桜梨は吉良を呼び止めるが、吉良は止まる事無く、秘書の剣崎と何処かへ行ってしまった。

グラン「・・・・じゃあ、今度は俺が質問していいかな?」

花桜梨「何?」

グラン「どうして花桜梨には、父さんと同じ吉良って言う名字なの?俺、花桜梨に初めて会った時から気になってたんだ」

花桜梨は少しだけ顔を俯かせて、そして口を重く動かした。

花桜梨「私は、お父さんの孫でもお姉ちゃんの子供でもない。私は、お姉ちゃんの養女として吉良って言う名字を貰ったの。」

一同「養女?」

花桜梨「私の本当の名前なんて、無い。私の親は、私が生まれてすぐに亡くなった。お父さんは私の顔を見に行こうとした時、車の交通事故で、お母さんは、私を産んですぐに死んだの。でも、その時、お母さんと高校生の時から仲が良かった、お姉ちゃん・・・瞳子さんが私を引き取ってくれて、私はずっとお日さま園で暮らして来た」

続く

14:匿名さん:2016/07/01(金) 16:36

初らしいのでアドバイスあげるよ。

まず注意書き貼っても荒らされる時は荒らされる。
これは葉っぱじゃないけど俺が行った掲示板じゃ荒らされる。
2…荒らし×とか荒らしはスルー、荒らされる覚悟がないとできない。
3…一文が長い。
4…登場人物紹介なんかいらん!
とくに俺は4なんだよね。
オリキャラなら地の文とかで書いたらいいんじゃない?

適当に俺が考えるとすると
◯◯「おーい!」

あっちから向かってくるのは◯◯◯◯。
イケメンの男子で、クラスの女子からの人気が高い……
5…酉。
酉(通称トリップ)
名前に#を入れて適当な文字

15:太陽と月◆i6:2016/07/01(金) 17:08

雷門では、瞳子がエイリア学園のスパイだと言う疑惑で皆、瞳子を信じていなかった。
だが、円堂は花桜梨もそうなのかという言葉で、騒いでいた者達は押し黙った。

円堂「花桜梨ももし、エイリア学園のスパイだったら俺達の味方じゃなくてカオスの味方に付いてたんじゃないか?いや、カオスじゃなくてもエイリア学園の味方じゃなかったか?」

土門「それは・・・」

円堂はそう言うが、皆瞳子の事もありスパイ疑惑は瞳子だけではなく花桜梨にもあった。
すると、鬼道はよく考えようと皆に言った。
皆はそれぞれ帰って行った、円堂と秋と夏未は大丈夫か心配になりながら一夜を過ごした。

〜樹海エイリア学園近く〜

花桜梨「ごめんね、晴矢、風介、治さん、リュウジ、皆」

花桜梨はある大きな洞窟で気絶している元・エイリア学園の子達を見て、謝った。
花桜梨自身エイリア学園の子達に悪い事をしてしまったと言う罪悪感を持っていた。
花桜梨は安全な場所にエイリア学園の子達を置いて、洞窟から顔出した。

花桜梨「・・・絶対、迎えに行くからね」

花桜梨はそう言って、洞窟から出て行った。
晴矢達の近くには、いつも花桜梨がしていた桜の髪飾りがあった。

〜次の日〜

皆はよく考えて、瞳子と共にエイリア学園の所に行くか考えた。
だが、結果皆エイリア学園の真実を知りたいその為、瞳子に付いて行く事にした。
そして、皆思い思いの覚悟を持って、キャラバンに乗り込んだ。

瞳子(花桜梨・・・無事でいて!)

瞳子は一つの髪飾りを握り締めた。
そして、雷門イレブンの目には暗雲が広がる富士山だった。
富士山を登って行くとそこにはUFOの形をした建物があった。

続く

匿名さんがアドバイスをしてくださいました。
次回はそれを活用して行こうと思います!

16:太陽と月◆i6:2016/07/01(金) 17:43

〜エイリア学園本拠基地〜

円堂達はエイリア学園の本拠基地に到着すると、キャラバンから降りた。

「ん?なあ、あれ、花桜梨じゃないか?!」

綱海はそう言うと、皆、綱海が指差した場所を見た。
そこには、桜色のロングヘアをした女の子が立っていた。
皆は瞬時にそれが花桜梨と判断すると、花桜梨ー!と大声で呼んだ。

「皆さん!お姉ちゃんを信じて下さったんですね!」

「皆、エイリア学園の真実を知りたいのよ。吉良さん、貴方髪飾りは?」

夏未に言われ、皆は一斉に花桜梨の左耳を見た。
そこにはいつもしている筈の桜の髪飾りが無くなっていたのだ。

「あぁ、あの髪飾りなら晴矢達に」

「え!!?大切な物なのに、あいつらに渡しても良かったの?」

「はい、あの髪飾りはあの子達を迎えに行くと言う意味で渡したんです」

花桜梨が笑って言うと、花桜梨はエイリア学園本拠基地を見た。
皆も本拠基地を見たその時だ。

「待っていたぞ、円堂」

「響監督!どうして!!」

響監督が出て来たのを見て、皆は丸くした。
花桜梨と瞳子は平常心を保ちながら、響監督を見ていた。

「俺はこれまで、エイリア学園の謎を探っていた。そして、やっと辿り着いた。エイリア学園の黒幕は・・・お前達だ!」

響監督がそう叫んで指差したのは花桜梨と瞳子だった。
それには、この場に居た全員は口をあんぐりと開け、大きな叫び声を上げた。

「瞳子監督と花桜梨が、黒幕?」

「そうだ、黒幕だ!」

円堂の問いに響は頷いた。
瞳子と花桜梨は、何も言わずただ黙っていた。
円堂は、響監督に詰め寄り、どう言う事か聞くと響監督はそれは瞳子と花桜梨が言うべきだと言った。
瞳子と花桜梨は、UFO型の建物を見て口を開いた。

「すべてはあの中に隠されているわ。貴方達が知りたい真実もそして・・・」

「私が何者かと言う真実が・・・」

続く

17:太陽と月◆i6:2016/07/02(土) 07:44

〜キャラバン内〜

「花桜梨、話してくれないか?お前が何者か」

「・・・本当は、皆さんにはエイリア学園の基地内でお話ししようと思っていました。」

豪炎寺の発言に黙っていた花桜梨は顔を上げ、真剣な口調で話し始めた。

「私は、瞳子監督の子供でもありません。元々は」

「「「!!」」」

「私の両親は私がこの世に産まれた時亡くなりました、お父さんは事故死。お母さんは私を産んだすぐに死にました。だけど、母と高校生の時から仲が良かった瞳子監督が私を養女として引き取り、今の私が居る」

花桜梨が語り終わると、その場は静かになった。
すると、暗証番号を確認とロボットじみた声が聞こえた。
皆はその声の方を見ると誰も居なく瞳子がケータイに何かを打ち込んでいた。
打ち込み終わると、確認とまたロボットじみた声が聞こえた。

「やっぱり、何か関係あるみたいだな・・・」

土門が小さく呟くと全員はゴクッと唾を飲み込んだ。

〜基地内ある一室〜

「来ましたか・・・瞳子」

吉良はお茶が入った湯呑みを置き、目を天井に仰がせた。

続く

18:太陽と月◆i6:2016/07/02(土) 14:49

ジェネシス計画の全てを知る事になった円堂達は、ある部屋に入った。
その部屋に入ると同時に部屋の中心部に男のホログラムが映る。

「あれが・・・花桜梨と瞳子監督の」

「えぇ、花桜梨にとっては義理の祖父、そして私にとっては父親よ」

瞳子は花桜梨を見ながらそう言った、皆も同じように花桜梨を見ると、花桜梨は悲しく切なそうに吉良のホログラムを見ていた。
すると、吉良のホログラムは喋り出した。
エイリア学園の真実を全てを語り出した、エイリア学園の子達は宇宙人ではない事を。

『その正体は、エイリア石によって強化された子供達なのです。』

「エイリア学園が・・・人間!!」

「はい、先日戦ったカオスの子達もイプシロン達もエイリア学園全ての子達は人間なのです」

花桜梨は唇を噛んで映像に映るエイリア学園の子達を見た。
そして、全ての真実を語り終えた吉良のホログラムは消え、眩い光が包み込む。
その光は扉の奥、その奥に立ってる人物に花桜梨は瞳子の後ろに隠れ、瞳子はその扉の奥の人物を見据えた。

「剣崎・・・!」

「お待ちしておりました、花桜梨様、雷門イレブンの皆様。さあ、こちらへ」

剣崎は一つ礼をして、付いて来るように円堂達に言った。
花桜梨は剣崎が不気味なのか瞳子の後ろから離れなかった。

「花桜梨、どうしたんだ?」

「こわい・・・」

「え?あの人がか」

円堂の問いに花桜梨はコクリと頷いた。
そんな会話をしていると剣崎が着きましたと言った。
そこは、庭園なのではと思われるほどの部屋で円堂達はポカーンとしていると、一人の老人が立っていた。花桜梨は瞳子の後ろに隠れるのをやめ、瞳子の隣に立った。

「「お父さん・・・」」

「どうでしたか?瞳子、花桜梨。ポロモーションは?」

「お父さんは間違っています!今すぐこの計画をやめてください!!」

瞳子がそう言うと、吉良は残念そうに頭を振って今度は花桜梨を見た。

「花桜梨はどうでしたか?」

「私もお姉ちゃんと同じです、お父さん」

「・・・そうですか、花桜梨。貴方は昨日聞きましたね、どうしてバーン達プロミネンス、ガゼル達ダイヤモンドダストがジェネシスじゃないのか?どうしてグランがジェネシスなのか?と」

吉良の話に雷門と瞳子は一斉に花桜梨を見た。
花桜梨はコクッと頷き、吉良を見た。

「それは、ガゼル達ダイヤモンドダストは引き分けに終わったからです。引き分けで終わった者にジェネシスの称号を与える必要はありません、バーン達プロミネンスはグラン達がガイアとの実力です。ですが、あの二人がチームを組むと言うのは予想外でしたが・・・」

「まさか、グランを向かわせたのもお父さんが・・・!」

「いえ、あれはグラン本人です。話が逸れましたね、瞳子、花桜梨お前達も私の計画の一部に組み込まれていたのですよ」

続く

19:太陽と月◆i6:2016/07/02(土) 16:24

「計画の一部に組み込まれていた?どういう事ですか?お父さん」

花桜梨が聞くと、吉良は語り出した。
瞳子と花桜梨がいつかジェネシスの最高の相手になる為に鍛えていた事を話した。
それを聞いた瞳子と花桜梨は、顔を真っ青にした。
円堂は二人を見ると、花桜梨はへなへなとその場に座り込み、瞳子は肩を震わせていた。

「私達がして来た事が、エイリア学園の為だったって言うの・・・」

「監督・・・花桜梨・・・」

「・・・っ」

「監督、花桜梨ちゃん」

その場は沈黙した。
吉良はそんな二人に試合の準備をしてくださいねと言って、奥の部屋に消えて行ってしまった。
吉良が去ると、花桜梨は立ち上がり円堂達の方に向いた、瞳子同じように円堂達の方に向いた。

「ごめんなさい・・・皆をこんな目に遭わせてしまって・・・」

花桜梨は円堂達に深々と頭を下げた。
花桜梨の頭の中には、怪我をしてしまった染岡、ジェネシスと一度戦い傷つけてしまった風丸と栗松、そして吹雪の事が流れていた。

「花桜梨・・・」

瞳子も同じように自分がやって来た時に言った事、真・帝国学園を倒し響監督と会話した時の事、吹雪が傷ついて秋に言われた事そして自分がやっている事が吉良と同じではないと言う事、そして円堂が言った言葉が頭に流れていた。
瞳子は俯き、口を開いた。

「皆・・・、私は花桜梨は今日までエイリア学園を倒し、父の計画を阻止する為に戦ってきた・・・。でも、貴方達を利用する事になってしまったのかもしれない・・・。私には、監督の資格は」

瞳子が声を低くして言った時だ。

「違う!!」

続く

20:太陽と月◆i6:2016/07/02(土) 17:28

「「円堂君・・・」」

円堂は拳を震わせ、瞳子と花桜梨を見た。

「監督は、俺達の監督だ!花桜梨は、俺達の大切なチームメイトだ!!」

「「!」」

「監督は、俺達が強くなる為の作戦を考えてくれた!次に繋がる、負け方を教えてくれた!俺達の挑戦を見守ってくれた!だから、ここまで来れたんだ!!」

円堂がそう言うと、瞳子は鬼道と豪炎寺を見た。
鬼道と豪炎寺は瞳子を見て、頷いた。
すると、一之瀬は瞳子を見てこう言った。

「監督のやり方は好きじゃなかったけど、今ならわかる!監督はずっと、俺達の事を思ってくれていたんだって!」

「スパイとか言って、ごめんなさい!花桜梨もスパイちゃうかってずっと疑っててゴメン!」

「監督の事、疑ってすいませんでした!」

皆は自分達には監督が必要だと言った。
花桜梨はお姉ちゃんと呟いて、瞳子の背中をさすった。
すると、輪の中から吹雪が現れた。

「監督、僕も感謝しています。花桜梨ちゃんにも、僕は感謝してる」

「「吹雪君・・・・」」

「監督、花桜梨!俺達には“瞳子監督”と“花桜梨”が必要なんです!最後まで一緒に戦ってください!!」

雷門は瞳子と花桜梨を見て、コクッと頷いた。

「「皆・・・」」

続く

21:太陽と月◆i6:2016/07/02(土) 21:35

「すまなかったな、本当の事を話して貰う為とはいえ・・・」

「いえ、構いません。花桜梨も分かっています、きっと」

瞳子はそう言って、準備をしている花桜梨を見た。
花桜梨は、ユニフォームに身を包み左耳の近くにある髪飾りを触るが、無い事に気が付き触るのをやめると響監督の方に歩み、響監督の前に着くと深々と頭を下げた。
響監督が驚いていると、花桜梨は頭を上げ、口を開いた。

「ありがとうございます」

「礼なら後だ、花桜梨」

すると、円堂はいきなり立ち上がり、地球の運命は自分達の戦いで決まると話した。
鬼道は、腕を組み、今度こそ最終決戦だなと言った。
そして皆、瞳子の方に振り向いた。
瞳子は目を瞑りまた目を開けて、こう言った。

「貴方達は地上最強のチームよ、だから、私の指示はただ一つ・・・勝ちなさい!」

「「「「はい!!!!」」」」

円堂達はグラウンドに向かう。
だが、花桜梨だけが浮かない顔をしていた。
吹雪は、どうしたのか聞くと花桜梨はお父さんがどうしてこうなってしまったのか分からないと呟いた。

「花桜梨ちゃん、今は試合に集中しよう。」

「うん、ありがとう。吹雪君」

そして、円堂達は前に一歩出る。
天井が開き、視界が広がって行く。
グラウンドには、見覚えのあるジェネシスのメンバーが居た。

「とうとう来たね、円堂君、花桜梨」

「あぁ、お前達を倒す為にな!」

「俺はこの試合で最強の選手と証明してみせる」

「ヒロト、本当にそれでいいの?」

花桜梨の質問にグランは少し顔を歪め、花桜梨を見た。
花桜梨の目に映るジェネシスは、酷く悲しそうで酷く辛そうに映っていた。

「それが、父さんの望みなのさ」

「・・・父さん?」

円堂は、グランが言った父さんに首を傾げ、吉良を見た。

「俺は父さんの為に最強になる、最強でなければいけないんだ!」

響監督と瞳子は吉良を見、円堂は真っ直ぐグランを見ていた。

「誰の為とか関係ない、お前自身はどうなんだ?ヒロト」

「・・・円堂君、お互い信じるものの為に全力で戦おう。君達の相手は、エイリア学園最強のチーム、ザ・ジェネシス」

グランはそう言って、円堂達に背を向けて準備をした。

『皆さん!いよいよ最終決戦の時がやってまいりましたぁ、数々の試練を乗り越え、今や地上最強と言っても過言ではない雷門イレブンが、エイリア学園最強のザ・ジェネシスと雌雄が決するのです!』

円堂はグランを睨み、グランもまた円堂を睨む。
ピーッと試合開始の笛が鳴る。

『さあ、ついに運命の・・・』

グランはウィーズにボールを渡す。

『キックオフ!』

続く

22:太陽と月◆i6:2016/07/02(土) 22:42

試合が進み、豪炎寺は自身の技爆熱ストームをネロの居るゴールに打つが、ネロはそのシュートを簡単に止めた。
円堂達は、目を見開き驚いていた。
花桜梨は、それは承知の上と言って、皆を落ち着かせた。
だが、グランの技流星ブレードで1点を取られ、皆息を飲んだ。

「分かっただろう?最強はどっちなのか・・・」

「ヒロト・・・」

グランはそう言い放って、自分のポジションに戻って行った。
円堂は、その背中を見つめたまま何も言えなかった。

「これこそ、エイリア石のエナジーで強化された人間の力なのです。この素晴らしさ、お前にも分かるでしょう?瞳子、花桜梨」

瞳子は吉良の居る部屋を見て顔を歪ませた。
花桜梨は、変わり果ててしまった昔の大切な友達を見て顔を逸らした。
だが、先程の物を見てしまった雷門にも変化があった。

「ムゲン・ザ・ハンドが破られた、パワーアップした筈なのに!」

「あんな奴らに勝てる訳ないッス」

「・・・・・」

「そうよ、パワーが違い過ぎる」

選手達は、ジェネシスのパワーを見て俯いた。
鬼道は、これは大変な事になると思ったその時。

「顔を上げなさい!!」

突然の瞳子の声に驚き、顔を上げる雷門イレブン。

「今日までの特訓を思い出して!貴方達は強くなってる、諦めず、立ち止まらず、一歩一歩積み重ねてここまで来た。自分を信じなさい!そしたら、貴方達は勝てる!・・・私は信じてるわ!」

「私も皆さんの事、信じています!」

今度は皆、花桜梨に目を向けた。
花桜梨の目は雷門イレブンただそれだけを映していた。

「私は皆さんのプレーや特訓を見て来ました。私が今ここに居て、サッカーをまた出来るようになったのは、皆さんのおかげです。皆さんは諦めずやってきました、だから、自分達の持っているすべての力を信じて下さい」

「瞳子監督・・・花桜梨・・・」

そして、二人の言葉により雷門、ジェミニストームにも敵わなかった事を思い出した。
響監督は、瞳子と花桜梨を見てやっと雷門の監督と雷門イレブンになったなと頷いた。

〜吹雪の所まで飛ばし〜

「選手交代、浦辺リカに代わって吹雪士郎!」

「吹雪君・・・」

吹雪はゆっくりとグラウンドに入って行く。
吹雪の頭の中からは、怪我をして降りてしまった染岡との約束、自分の為に犠牲になってしまったアフロディの言葉、豪炎寺が言った言葉が頭の中に流れる。

「吹雪・・・」

そして、試合再開だが吹雪のプレーはグラン達には通用しなかった。
そしてまさかの事が起こった、吹雪が痛恨のトラップミスをしてしまったのだ。
吹雪は顔を俯かせていると、豪炎寺は吹雪の腹にサッカーボールを投げた。
その光景を見た雷門イレブンは、目を見開いて驚き、吹雪は豪炎寺に顔を上げた。

「ぐっ・・・豪炎寺君?」

「本気のプレイで失敗するならいい。だが!やる気の無いプレイだけは許さない!!お前には聞こえないのか?あの声が・・・」

「声・・・?」

吹雪は、豪炎寺が見ている方向を見て首を傾げた。
そして、試合は再開。
試合中吹雪は、豪炎寺が言った声とは何か考えた。
そして、気が付いた。
自分には仲間がいるって事を、自分が目指していた完璧とは何かを。
吹雪はコーマ、クィールのスライディングを高く飛んでかわすとマフラーに手を掛けた。

(そういう事だったんだね、父さん・・・)

高く跳び上がった吹雪を見つめる瞳子。

(完璧になるって言うのは、僕がアツヤになる事じゃない!仲間と一緒に戦う事・・・一つになる事なんだ!!)

そして、アツヤは言う。

『そうだ!もう兄貴は一人じゃない!』

アツヤの人格と士郎の人格が融合し、吹雪はマフラーを勢いよく投げた。
そして、目を開き、ドリブルをする。

「花桜梨ちゃん!」

「豪炎寺君!」

「吹雪!」

吹雪にボールが渡ると、吹雪には豪炎寺の声が聞こえた。

(お前はもう一人じゃない!仲間がいる!)

その声を聞いて、吹雪は自分が最強になる答えの技を出した。

「ウルフレジェンド!うおるぁぁぁあ!」

そのボールは、まるで狼。

「はぁ!プロキオンネット!うわぁ!!」

続く

23:太陽と月◆i6:2016/07/03(日) 00:08

「凄いぜ、吹雪!」

円堂は、吹雪に駆け寄った。
吹雪も嬉しそうな笑みを浮かべ、笑っていた。
マネージャー達もやった!と手を取り合って、喜んでいた。
瞳子は吹雪を見て、目を細めた。

(踏み出したのね、未来への一歩を・・・)

ジェネシスは得点板を見て、言葉を失っていた。

「我々、ジェネシスが点が失っただと・・・?」

ウルビダはそう呟いた。
グランは、円堂を見るがすぐに顔をジェネシスに向け、こう言い放った。

「これ以上、父さんに恥を掻かせる訳には行かない!いいな!!」

「おう!」

ジェネシス達はそう言うと、自分達のポジションに就いた。
吉良は部屋の中で剣崎と話していた。
剣崎はこんな展開になるとはと少し驚いた声を出した。
吉良はこれは偶然もう二度と起こらないとお茶を啜りながら言った。

「お父さん・・・」

花桜梨はそう呟いて、吉良の居る部屋を見つめていた。
そして、試合途中だ。
何かの爆発音で、地面は揺れ、何があったかと雷門は大騒ぎになった。

「まさか・・・エイリア石のエネルギーを破壊したの!?」

花桜梨は驚きを隠せずその場で声を上げて行った。
だが、ジェネシスや吉良は破壊されてしまったと言うのに余裕な表情を浮かべていた。
そして、吉良はモニター越しでジェネシスの子供達は特訓を受けた子供達だと告げた。
瞳子も花桜梨もそれは初めて聞かされたのか、目を見開いていた。

『ジェネシスこそが、新たなる人の形。ジェネシス計画そのものなのです』

「・・・・お前の勝手で!!皆の大好きなサッカーを悪い事に使うな!!!」

円堂が大声で吉良にそう言うと、グランは分かる筈がないと言った。

「君達に、崇高な考えの父さんを理解出来る筈がない!」

そう言って、グランはシュートを打つ。
立向居は何とか止めるもシュートの威力に目を見開いた。
そして、試合は再開し、グランは次々と抜かし、ウルビダとウィーズがやって来た。

「(これが、ジェネシスの力だ!)」

「「「スーパーノヴァ!!!」」」

グラン、ウルビダ、ウィーズの連携技が立向居の居るゴールに向かう。

「ムゲン・ザ・ハンド!ぐう、なんて力だ!うわぁ!!」

ピピーッと点が決まる笛が鳴り響く。
ジェネシスの得点は1から2へと変わり、2−1となった。

「我ら、ジェネシスこそが最強なのだ!」

「ヒロト・・・」

続く

24:太陽と月◆i6:2016/07/03(日) 12:19

〜ハーフタイムのやり取りを飛ばし、デスゾーン2が決まった所〜

『デスゾーン2!時空の壁を破り、雷門追い付きましたーーーー!』

「「「やったーーー!!!」」」

皆は点が決まって、喜び合った。

(これが、私と花桜梨を変えたチームよ、父さん・・・)

瞳子は円堂達を見て柔らかな笑みを浮かべ、吉良を見た。

「ジェネシスが2点も失うなんて・・・!」

グランは動揺を隠せずにいると、円堂がグランの所に歩んできた。

「仲間が居れば、心のパワーは100倍にも1000倍にもなる!」

(仲間を想う力が、彼らをレベルアップさせたと言うのか!)

そして、試合は再開しグラン達はまたスーパーノヴァを打つ。
ボールは立向居が居るゴールへ向かう。

「ムゲン・ザ・ハンドG3!!!」

仲間が諦めない限り自分も諦めないと決めた立向居。
その思いがムゲン・ザ・ハンドを進化させた。
瞳子はそれを満足そうに頷き、吉良はそれと反対に驚きを隠せずに居た。

「ありえません・・・!奴らはどんな力を使ったと言うのです!?エイリア石以上の物があると言うのですか!?」

グラウンドでは、円堂と立向居が手を取っていた。
グランはその場に跪くと、ウルビダはこのままでまずいと言うのが分かったのかグランを見ていた。
その時だ、吉良を映したモニターが出て来たのだ。

『グラン、リミッター解除です』

「り・・・リミッター解除!!」

続く

25:太陽と月◆i6:2016/07/03(日) 18:59

〜クロスファイアを打った所まで抜かし〜

吉良は、グラウンドの今の状況を見て、困惑していた。
グラウンドでも、点を失った事にウルビダ達も動揺は隠せなかった。
シュートが決まった豪炎寺と吹雪は手を取り合った。

「やったな!」

「うん!」

「豪炎寺、吹雪!」

「・・・これは、皆でとった1点だね!」

吹雪の言葉に雷門イレブンは頷いた。

「仲間がいるから強くなれる・・・。これが円堂君のサッカー・・・、だが!!」

「最強なのは!!」

「父さんのサッカーなんだ!!」

2人は一気に雷門のコートに上がって行く。
雷門は、そんな2人を止めようとするがグラン、ウルビダはすべてをかわしていく。
そんな2人にウィーズも加わって、立向居の居るゴールへ向かう。
立向居はそんな3人を見て、息を飲む。

「「「スペースペンギン!!!」」」

「ムゲン・ザ・ハンド!!・・・くっ、止めてみせる!もう1点もやる訳には・・・行かないんだ!!」

立向居の思いを答える様に、ムゲン・ザ・ハンドは更に4本の手が現れ、スペースペンギンを止めた。
進化したムゲン・ザ・ハンドに雷門は笑みを浮かべる。

「ジェネシスの・・・最強のシュートが止められた!?」

「なぜ決まらない!」

(解らないでしょ、父さんには。彼らのサッカーには、ハートがある!!)

瞳子はそう感じた、円堂達の力を信じ、勝つ事を信じているから。

「綱海さん!」

立向居は綱海にパスを出した。

「壁山!」

綱海は壁山に

「小暮君!」

壁山は小暮に
そして、次々とパスを回す。
だが、グランは此処である変化を見つけた。
そう、ボールが光っているのだ。
そして、ボールは円堂に渡る。

(感じる・・・!このボールに皆の想いが感じる!そうだ、これは此処に居る人達だけじゃない!サッカーを愛する皆の想い!!心の力!!)

円堂は思い出す、ノートに書かれてあった言葉を。

(これか!!この事だったのか、じいちゃん!!)

円堂の左右に走る吹雪と豪炎寺。
三人は頷き合うと、必殺技を放つ。
皆の想いを乗せた必殺技、それは・・・

「「「ジ・アース!!!」」」

続く

26:太陽と月◆i6:2016/07/03(日) 20:42

11本の矢が、ジェネシスのゴールに向かう。
ネロとDF陣が止めに入るが、吹き飛ばされてしまった。
ジ・アースがゴールに入ると言ったところで、グランとウルビダはそのボールを蹴り返そうとした。

「お父様の為に!」

「負ける訳には、行かないんだ!!」

二人はその状態を保つが、シュートの威力は下がる所か増して行き、とうとう二人も吹き飛ばされてしまった。
そして、グランは気づく。

「そうか・・・、これが・・・」

シュートが決まり、雷門の得点は3から4へと変わった。
そして、試合終了の笛が鳴り響く。
勝ったのは、雷門イレブンだ。

「やったーーー!!」

雷門イレブンは円堂に駆け寄り、一緒に喜びを分かち合った。
ベンチでもマネージャー達は、声を上げて一緒に喜んでいた。
だが、花桜梨一人だけは少し浮かない顔をし負けてしまったジェネシスを見ていた。
瞳子も、その場に座り込んでいるジェネシスを見る。
グランは、雷門イレブンを見て、一つ溜息を吐いた。

(これが、サッカーなんだね。円堂君・・・)

円堂が教えたかった事が理解できたグランは、ニコリと柔らかな笑みを浮かべた。

「勝ちたかった・・・お父様の・・・お父様の為に!!」

ウルビダはポロポロと涙を一粒一粒流しながら、そう叫んだ。
それには、吉良にも伝わったのかハッと顔を上げた。
グランは喜び合っている雷門の元に歩み寄った、円堂はグランが来たのに気が付くと、真っ直ぐとグランを見た。

「仲間って凄い・・・!」

「!・・・そうだよ!ヒロトに、それが分かって貰えて俺嬉しいよ!」

円堂は手を差し出すと、グランいいやヒロトは素直に手を握り締めた。

「ヒロト・・・」

「姉さんと花桜梨が伝えたかった事って、これだったんだね」

ヒロトはそう言うと、花桜梨はコクッと頷いてヒロトの所に行った。
瞳子も黙って頷いて、ヒロトを見た。
その時だ、ザッと誰かがやって来る音がし、全員は音のした方を振り向くと、そこには吉良が立っていた。

「ヒロト、お前達を苦しめてすまなかった・・・」

「父さん・・・」

「瞳子、花桜梨、私はあのエイリア石に憑りつかれていた。お前達に・・・いや、お前達のチームのおかげでようやく目が覚めた」

「「お父さん・・・」」

「このジェネシス計画そのものが間違っていたのだ!」

そう言った時だ、誰かが立ち上がる音がした。
全員は音のした方を見ると、怒りを露にしたウルビダが立っていた。

続く

27:太陽と月◆i6:2016/07/03(日) 21:16

「ふざけるな!!これ程愛し尽くして来た私達を・・・よりによって!貴方が否定するなーーー!!!」

ウルビダは、そう叫ぶと吉良に向けてボールを蹴った。
だが、吉良は動かない、逃げようとしないのだ。
ボールが当たると誰もがそう思った時、ドガッと鈍い音が聞こえて来た。
全員は、吉良を見ると、吉良の前にヒロトが庇ってボールを受けたのだ。

「グラン・・・お前・・・!」

「ッ!」

ヒロトは、痛みで倒れてしまった。
円堂と花桜梨は、すぐにヒロトの所に駆け寄った。
円堂は大丈夫かと聞くと、ヒロトは小さな呻き声を出した。
すると、ウルビダはどうしてだと小さいがその声は低く怒りもあった。

「どうしてだ、グラン!そいつは、私達の事を否定したんだぞ!?そいつを信じて、戦ってきた私達の存在を・・・!」

ウルビダは吉良を指差してそう言った。
他のジェネシスの子達も見ると、ウルビダと同じ怒りを露にしていた。

「ただ・・・ただ強くなる為に、私達は戦って来た。それを今更間違っていた!?そんな事が許せるのか!!グラン!!!!」

吉良が黙っていると、ヒロトは確かにと小さく呟いた。

「確かに、ウルビダ。君の言う通りだ、でも、それでも、この人は俺の大切な父さんだから!!」

その言葉に目を見開くウルビダ、驚く吉良。
花桜梨は、その言葉に頷いた。
ヒロトは、吉良の方を向き、こう言った。

「勿論、本当のお父さんじゃない事は分かってる。ヒロトって言う名前が、死んだ本当の息子の名前だって事も」

「本当の息子?」

鬼道が瞳子に聞くと、瞳子はえぇと言って頷いた。

「うぅ・・・それでも、構わなかった!父さんが、俺に本当のヒロトの姿を重ね合わせるだけでも!!」

〜回想(お日さま園)〜

お日さま園と書かれた施設で楽しく遊ぶ小さかった頃のウルビダ達。
一人でブランコに乗ってる小さかった頃のヒロト。
一人寂しく庭の隅で皆が遊んでいる所を見ている小さかった頃の花桜梨。
小さかった頃のヒロトは、誰かが施設に入って来ると、顔を明るくさせた。

「父さん!」

そこには、沢山の荷物を両手いっぱいに持っている優しそうな笑みを浮かべている吉良が居た。

続く

28:太陽と月◆i6:2016/07/03(日) 21:43

「父さんが、施設に来る日が楽しみでしょうがなかった・・・」

〜回想(お日さま園内)〜

「ねえ、父さん!あたし学校でさ、先生に褒められたんだよ!」

嬉しそうに話す小さかった頃のウルビダ。
それを笑みを浮かべながら、静かに頷く吉良。
それを嬉しそうに見つめる小さかった頃のヒロト。

〜回想終了〜

「たとえ、存在を否定されようとも、父さんがもう俺達をの事を、必要しなくなったとしても!それでも!父さんは、俺にとっての・・・たった一人の父さんなんだ!!」

「ヒロト・・・お前は、そこまで私を・・・」

ヒロトの話を聞いた吉良は、唇を固く結び、ウルビダにサッカーボールを転がした。

「私は間違っていた、私にはもう!お前達に父さんと呼ばれる資格など無い」

ウルビダは、転がってきたボールが目に入り、吉良を見た。
吉良は、ヒロトと花桜梨と円堂を庇うように三人の前に立っていた。

「さあ、撃て!ウルビダ」

「!」

「「父さん!/お父さん!」」

「こんな事で・・・許して貰おうとは思っていない!だが、お前の気が少しでも治まるなら、さあ!撃て!」

吉良はそう言うと、ウルビダは少し顔を曇らせるがすぐに顔を歪ませ、ボールを蹴ろうとした。
だが、蹴らなかった。
吉良は、ウルビダを見ると、ウルビダは打てる訳がないと言った。

「打てる・・・訳がない!」

ウルビダはその場に座り込むと、涙を何粒も零した。

「だって・・・!だって!貴方は、私にとっても大切な父さんなんだ!!」

そう言うと、泣き声をあげ、その場に蹲った。

続く

29:太陽と月◆i6:2016/07/03(日) 22:05

「玲名!」

花桜梨は、すぐにウルビダの所に駆け寄った。
吉良は、泣いているウルビダとその後ろの泣いているジェネシスの子達を見て、その場に座り込んだ。

「私は、人として恥ずかしい・・・。こんなにも私を慕ってくれたこの子達を、単なる復讐の道具に・・・」

吉良の言葉に瞳子は顔を暗くさせた。
鬼瓦は、そんな吉良に歩み寄った。

「教えてくれませんか?吉良さん。どうして、ジェネシス計画と言う物を企ててしまったのか、そして何処で道を誤ってしまったのか。巻き込んでしまったあの子達の為にも・・・」

鬼瓦が向いた方を吉良も見ると、花桜梨に支えられているウルビダ達の姿が映った。
吉良は俯き加減で喋り出した、どうして自分がこんな事をやってしまったのかを。

「グランの言う通り、私にはヒロトと言う息子が居た。・・・とても、サッカーが好きな子で夢はプロの選手になる事だった・・・。」

吉良はゆっくりとそう言った。
そして、頭の中には嬉しそうに笑う自分の息子が居た。

「でも、サッカー留学した海外先で謎の死を遂げました・・・。私は、息子の死の真相の解明を求めようと、警察何度も掛け合いました。ですが、政府要人の一人が関わっていたとかで、結局事故死として処理された。」

瞳子は吉良に歩み寄った。

「息子に何もしてやれなかった悔しさ、そして、あの喪失感。・・・私は、生きる気力さえ失っていた。そんな中会ったのが、花桜梨でした。」

吉良はそう言って、ウルビダの支えに行っていた花桜梨を見た。
花桜梨は、顔を暗くさせながら口を開いた。

「私も、お兄ちゃんと出会いました。とっても、サッカーが好きでいつも私にサッカーを教えてくれました。花桜梨と言う名前もお父さんとお兄ちゃん、お姉ちゃんが付けてくれた名前です。」

花桜梨は涙を貯め、そう話した。
その声には、感謝が詰まった声だった。

「そして、そんな私に瞳子は親を亡くした子供達の施設『お日さま園』を勧めてくれたのは・・・。初めは娘の頼みと思い、作ったお日さま園だったが、子供達の笑顔に私の心の傷も癒えて行った。本当にお前達には、感謝している。そして・・・5年前。」

「エイリア石が降って来た日・・・」

花桜梨はボソリと呟いた。
それを呟いた花桜梨は、吉良から顔を逸らして、唇を噛んでいた。

続く

30:太陽と月◆i6:2016/07/03(日) 22:24

「そう、花桜梨の言う通り、落下してきた隕石・・・それがエイリア石でした。その研究には、花桜梨も加わっていた」

吉良の言葉に全員は驚き、花桜梨を見た。
花桜梨は、あの時私が止めていればと呟き、その場に蹲った。
吉良はその姿を見て、また悲しそうな顔をした。

「花桜梨には、何度謝っても許されない事をしてしまった。花桜梨は研究の時、その恐るべき力を見つけ、私を何度も止めてくれました。けど、私は耳を傾けず、その魅力に憑りつかれてしまった。」

〜回想(エイリア石前)〜

「お父さん!この石は、恐ろしい物なの!!こんな研究やめよう!!」

必死に語り掛ける小さかった頃の花桜梨。

「いえ、この石があれば復讐だって出来る・・・」

石の魅力に憑りつかれてしまった吉良。

「復讐!?お父さん、どういう事!?」

瞳子も止めに入るが、聞く耳を持たない吉良

〜回想終了〜

「お父さんは、何も悪くない!こんな研究をして、その力を見つけた私が悪いの!!父さんは・・・何も・・・悪くない・・・!」

花桜梨の傍に駆け寄るウルビダとキーブ。
花桜梨はその二人の中で、泣き出した。
吉良は、下唇を噛みしめ、すまなかったと皆に謝った。
そして、ある部屋の一室に剣崎はニヤッと不敵な笑みを浮かべ、アタッシュケースを持ち出した。
すると、ドガーン!と地面が揺れ、皆地震かと思った時、天井からガラガラと瓦礫が落ちて来た。

「皆!出口へ!!」

秋がそう言うが、そこはもう瓦礫に埋もれてしまっていた。
逃げ道が塞がれてしまったそう思った時、キキーッ!とキャラバンが現れた。

「皆!早く乗るんだ!!」

古株が扉を開け、大声でそう言った。
雷門イレブンとジェネシスの子供達は、キャラバンの中へ乗り込んだ。
すると、ヒロトは急に立ち止まった。

「父さん!花桜梨!」

「ヒロト!」

ヒロトは来た道に戻るとそこには、吉良と吉良の隣に座る花桜梨が居た。
ヒロトは二人に帰ろうと言うが、吉良は首を振る。
その間も、スタジアムは崩れ落ちる。
瞳子は、4人の元に行った。

続く

31:太陽と月◆i6:2016/07/03(日) 22:49

「私の事はいい・・・ヒロト、花桜梨を頼む」

吉良はそう言い、花桜梨を立たせ、ヒロトの元に行かせた。
花桜梨は嫌だと首を振った。

「私は此処で、エイリア石の最後を見届ける。それが、お前達に対するせめてものの償いだ」

吉良がそう言った瞬間だった。

「何言ってんだ!!そんな事をして、ヒロト達が喜ぶとでも思ってんのか!?」

「「円堂君・・・」」

二人は、説得をしている円堂を見た。
吉良は、それでも動かなかった。

「まだ解らないのか!?皆には、あんたが必要なんだよ!!」

ヒロトは、花桜梨を円堂に任せると、吉良の前にしゃがみ込んだ。

「父さん、帰ろう」

「!、こんな私を・・・ヒロト!お前は許してくれるのか?」

ヒロトはコクリと頷くと、薄らと涙を浮かべた。
その様子を見ていた瞳子は、笑みを浮かべて頷いた。
4人は急いでキャラバンに乗り込み、キャラバンは発進した。
ドッガーン!また爆発音が聞こえ、爆発で起きた煙がキャラバンに襲い掛かる。

「駄目だ!!追いつかれる!!」

「見て!出口よ!」

秋が指差した場所に皆は目を向けた。
そして、エイリア学園を飛び出し、キャラバンは爆発に巻き込まれない所まで走った・

〜安全な所〜

雷門イレブンは、エイリア学園があった場所を見た。
そこにはもう、エイリア学園はなく、エイリア学園は崩れていた。
その光景に雷門イレブンは、静かに見つめる。
円堂は、小さく呟いた。

「終わったんだな・・・」

パトカーと護送車が来ると、鬼瓦は吉良を見て、行こうかと吉良に言った。
吉良は黙って頷き、鬼瓦の元に歩んで行った。

「お父さん・・・」

瞳子はそう言うと、吉良は瞳子の方に振り向いた。

「ありがとう、瞳子、花桜梨。お前達のおかげで私は目が覚めたよ」

「父さん!」

ヒロトは、護送車に入る吉良を呼び止めた。
吉良は、ヒロトの方に振り返った。
そこには、ヒロトと花桜梨が立っていた。

「俺、待ってるから!父さんの事、ずっと・・・待ってるから!」

「お父さん、私もヒロト達と一緒に待ってるよ!お父さんが私達の所に帰って来るの!!」

「・・・ヒロト・・・花桜梨・・・」

吉良はそう言って、護送車に入って行った。
吉良が入った護送車は、走って行った。

続く

32:太陽と月◆i6:2016/07/03(日) 22:59

「さあ、君達も行こうか」

鬼瓦に言われ、ジェネシスの子達は立ち、ヒロト以外の子達は護送車の中に入って行った。
花桜梨の背中とヒロトの背中を見つめる瞳子は響監督にこう伝えた。

「響監督、円堂君達の事、お願いしてもいいですか?ヒロト達の傍に居たいんです」

「あぁ・・・」

「・・・花桜梨」

瞳子は、花桜梨の名を呼ぶと、花桜梨は振り返った。

「貴方も行きましょう」

「はい・・・」

花桜梨は頷くと、雷門イレブンを見た。
瞳子も円堂達の方を向いて、今までありがとうと言った。
円堂達は、監督と口々に言う。

「花桜梨・・・」

「・・・皆さん。今まで、ありがとうございました。皆さんが仲間って言ってくれて、私、すっごい嬉しかったです。円堂君・・・」

「何だ?」

「また、また会ったら、サッカーしようね」

「あぁ!!」

円堂は力強く頷くと、花桜梨は本当にありがとうとお礼を言った。
瞳子は円堂を見て、笑みを浮かべヒロトの元に行った。
花桜梨も瞳子の後を追い、ヒロトの手を繋いで護送車に入った。
だが、雷門イレブンにはこの後、ダークエンペラーズと戦うと言う事はまだ知らない。

脅威の侵略編終了
※番外編もあります

33:太陽と月◆i6:2016/07/04(月) 12:34

脅威の侵略者番外編

エイリア学園騒動は無事終わり、エイリア学園の子達は人間として生活している。
お日さま園と言う施設で、今日も笑い声が聞こえています。
外では、皆サッカーをして、楽しんでいる。

「・・・花桜梨」

「どうしたの?玲名」

「あの時は、すまなかった。」

「ううん、気にしてないよ。」

花桜梨も少しずつお日さま園の子達と触れ合っているが、未だ距離を置いている。
自分がエイリア石の研究をしてしまったと言う過ちで、あんな事をしてしまったと言う罪悪感があるのだ。
玲名が謝ったのは、ずっと敵視していた事だ。
花桜梨自身もそれは小さい頃から身に染みているせいか、あまり気にしている様子もなかった。

「玲名、やらないの?サッカー」

「今は、ヒロトが出ているからな。そう言う花桜梨はやらないのか?」

「うん、今は皆の役に立ちたいから」

「・・・あまり気にするな、エイリア石の事は」

「・・・・」

玲名はそう言うと、花桜梨は少し顔を暗くした。

〜お日さま園〜

「・・・・・」

花桜梨は園の窓から外を眺めていた。
皆は、どのタイミングで話し掛けようかとチラチラッと花桜梨見ながら、様子を窺っていた。
花桜梨の頭の中には、エイリア石が浮かぶ。

「花桜梨・・・ちょっといいかな?」

「え?う・・・うん」

ヒロトに声を掛けられ、ビクッと震えながら花桜梨は頷いた。
ヒロトの後に付いて行くと、そこはヒロトの部屋だった。
花桜梨が首を傾げていると、ヒロトはいきなりごめんと謝って来た。

「どうしたの?」

「花桜梨に色々と酷い事をしたから、さっきもエイリア石の事考えてたんでしょ?」

ヒロトに当てられ、花桜梨は俯いた。

「あんまり気にしないで、俺達も気にしてないから」

ヒロトは励ましで言ったのだろう、だが、花桜梨は少し顔をまた暗くさせるがありがとうと笑みを浮かべて言った。

番外編続く

34:太陽と月◆i6:2016/07/04(月) 14:41

番外編パート2〜少しだけ瞳子目線〜

ヒロト達が無事帰って来て、花桜梨も喜んでいたけど、最近の花桜梨の様子がおかしい。
何というか上の空なのだ。
誰が話し掛けても肩を震わせて、まるでお日さま園に初めて来た日の花桜梨だ。
私は今、花桜梨の母・紫月のお墓参りに来ている。
紫月は、花桜梨とそっくりで皆に優しく接していた。

「紫月・・・あなたの娘は今、元気にやってるわ」

私はそう報告して、花を手向けお墓参りを終えた。
お日さま園に戻ると、花桜梨が外で花の水やりをしていた。
私はその様子を微笑ましく、クスリと笑いながら園の中に入ると、少し違和感を持った。

「ただいま」

「お帰り、姉さん。花桜梨のお母さんのお墓参り終わったの?」

「えぇ、それより晴矢達どうしたの?窓に目を向けて」

「それが・・・花桜梨の事で。」

「花桜梨?花桜梨が何かしたの?」

「ううん、違うよ。父さんの話であったでしょ?エイリア石の研究に花桜梨が加わっていたって」

ヒロトがそう言うと、確かに父さんはそう言っていた。

「花桜梨、それを気にしてるのか最近皆が話し掛けても上の空だから・・・。皆はその事は気にしなくていいって言ってるんだけど・・・。」

「気に・・・しているのね」

私が言うと、ヒロトはコクッと頷いた。
すると、ちょうど花の水やりが終わったのか花桜梨が広間にやって来た。
それと同時に晴矢達は外を眺めるのをやめ、花桜梨を見ていた。

「あ、お姉ちゃん。おかえり」

「え・・・えぇ、ただいま」

花桜梨はニコリと微笑み、自分の部屋に戻って行った。
花桜梨はあまり自分から喋りに行こうとはしない、それは父さんに好かれていたせいで誰も花桜梨とは話さなかった。
だけど、エイリア学園をきっかけに花桜梨が何故私達と同じ名字なのか分かったのだ。

「じゃあ、私は会社に行って来るわね」

「うん、いってらっしゃい」

花桜梨と皆には仲良くやってほしいのに・・・。

続く

35:太陽と月◆i6:2016/07/04(月) 18:53

番外編パート3

「花桜梨、入るがいいか?」

「うん、いいよ。治さん」

花桜梨は勉強机からドアの近くに居る砂木沼に目を移した。
砂木沼は、花桜梨の部屋に入ると勉強をしていたんだなと感心する様に言った。
花桜梨はそれ程でもありませんよと少し顔を赤らめながら言った。

「こうやって話すのは、久しぶりだな・・・」

「はい・・・、小さい頃に初めて喋ったのが治さんでしたからね」

〜回想(お日さま園の庭)〜

いつもの様に庭の隅で皆の遊びを見ている小さかった頃の花桜梨。
それを不思議そうに見る小さかった頃の砂木沼。

「瀬方、彼奴は誰だ?」

「え?あぁ、姉ちゃんと一緒に来た花桜梨ですよ。いつも、ああやってるんです」

小さかった頃の瀬方がそう言うと、砂木沼は持っていたボールを見てもう一度花桜梨を見た。 
花桜梨は、その視線に気が付くと隅から離れ部屋に入ってしまった。

〜一時終了〜

「あの時は、ちょっと治さんが怖かったんですけどね」

「逃げられたときは、少しショックを受けたがな」

〜回想(お日さま園内)〜

砂木沼は、部屋に入ると、花桜梨を探した。

「マキ」

「何?」

「花桜梨と言う子を見なかったか?」

「あぁ、花桜梨ちゃんなら多分お部屋に閉じこもってるよ。お部屋の中に入ったら、花桜梨ちゃん閉じ籠ちゃうから」

小さかった頃の皇がそう教えると、砂木沼はお礼を言って皇が指差した部屋に入ると、そこにちょうどお絵かきをしている花桜梨を見つけた。

「おい」

砂木沼が声を掛けると、花桜梨はビクッと震え、砂木沼を見た。
砂木沼は、花桜梨の近くに座ると、花桜梨が書いている絵を見た。

「この絵・・・お日さま園の近くにある花壇の花か?」

「・・・・」コク

「綺麗だな・・・」

砂木沼が褒めると、花桜梨はパアと顔を明るくさせニコリと微笑んだ。

「・・・とう」

「え?」

「ありがとう」

〜回想終了〜

「あの時の笑顔はまだ私は忘れていないぞ」

砂木沼がそう言うと、花桜梨も治さんの初めての笑顔忘れていないと笑顔で答えた。

続く

36:太陽と月◆i6:2016/07/04(月) 19:34

番外編パート4

お日さま園広間では・・・

「あ、治さん。どうだった?花桜梨の様子」

ヒロトが帰って来た砂木沼に聞くと、砂木沼は勉強をしていたと答えた。

「それより、お前達が行けばいい話ではないのか?」

「それが出来たら、俺達はこう苦労する事もねェよ」

晴矢がそう言うと、砂木沼以外全員はコクコクと頷いた。
砂木沼は何かしたのか?と首を傾げ言うと、風介が代表して言った。
話を聞き終えた砂木沼は、そうかと納得したようにうなずいた。

「つまり、義理の娘とは知らずいつも嫌っていたんだな。どうりでよく庭の隅に居た訳か」

「そういう事だ、どうしたら普通に喋れるかも悩んでいるのだ」

「花桜梨がよく喋る人って言えば、治さんかヒロトぐらいだもんね」

緑川はそう言って、ヒロトを見た。
ヒロトはそうかな?と首を傾げ、何かを考えていた。

「私は、一人だった花桜梨に声を掛けたら仲良くなったぞ」

「俺は、ブランコに乗ってる時に先に花桜梨が乗ってたから一緒に乗ったら仲良くなったかな」

二人は仲良くなった経緯を話すと、晴矢、風介、緑川を筆頭に全員が暗く沈んだ。

「そう言えば、瞳子さんが週末に花桜梨も連れて何処かに行くらしいぞ」

「え!初耳!!よく分かったね、治さん!」

「いや、たまたま花桜梨に聞いてな」

すると、ヒロトはこの手があった!と大きく声を上げた。
急に大きな声を出した為、ポカーンとする晴矢達の手をヒロトは取って、こう言った。

「だから、その時に花桜梨に謝って仲良くなればいいんじゃないかな?」

「上手く・・・行くか?」

「やってみなきゃわからないよ!やってみよう!」

ヒロトの意気込みに全員はただ頷くしかなかった。
そして、瞳子が帰って来るとヒロトは週末にどこか行くのか?と聞いた。

「よく分かったわね、花桜梨が言ったのかしら?」

「うん、で、その場所聞こうかなって」

「えぇ、いいわよ。そこはね、私と花桜梨のお母さんが行った所で貴方達もきっと気に入ってくれるわ」

瞳子がそう言うと、ちょうど部屋から出て来た花桜梨が広間に入って、砂木沼と楽しく喋っていた。
ヒロトは、目を逸らしている緑川に近づき耳打ちした。

「喋って見たら?」

「え!?無理だって!!何話せばいいか、分かんないし・・・」

「大丈夫だって!ね?」

ヒロトに押されるがままに緑川はぎこちなく花桜梨に近づいた。
花桜梨は緑川に気が付くと、目を少し逸らした。

「えっと、その、花桜梨。」

「え?!何?」

「ちょっとだけ一緒に喋らない?」

緑川がそう言うと、花桜梨は少し嬉しそうに頷いた。

続く

37:太陽と月◆i6:2016/07/04(月) 20:23

番外編パート5
〜その週末〜

「着いたわよ」

瞳子がそう言うと、皆は目の前の光景に感嘆な声を上げた。
そこは、緑がいっぱいでそよ風が吹く草原だった。

「綺麗な場所ね」

「そうだな、にしてもどこ見ても緑だな・・・」

晴矢が周りを見渡して言うと、瞳子はそうでしょ?と言った。

「私も最初来た時は驚いたけど、紫月のお気に入りの場所だったのよ。嫌な事があったら、よくここに来てたわね」

「その紫月って、花桜梨のお母さん?」

華が瞳子に聞くと、瞳子はコクリと頷いた。
花桜梨はそれを聞いて、お母さんが来た場所なんだと小さく呟いた。
すると、瞳子は手をパンッと叩き、帰るまで自由行動だと言った。
皆はそう聞いて、近くの樹に荷物を置いた、花桜梨もおどおどしながらその樹の近くにリュックを置いた。

「ねえ、花桜梨」

「え?何、愛ちゃん」

「一緒に遊ぼう!」

「う・・・うん!」

愛は花桜梨の手を取って、由紀とクララと杏が居る場所に行った。
5人は、持って来ていたボールで一緒に遊んでいた。
瞳子は、花桜梨の顔を見て、笑みを浮かべた。

「花桜梨・・・良い笑顔ね」

瞳子はそう言って、持って来ていた本をその場に座って読んでいた。

「面白いでしょ?」

「うん!」

「花桜梨って、笑顔が可愛いよ」

「え?そうかな?」

由紀に言われ、花桜梨は首を傾げた。
杏は確かに!と由紀の言葉に賛同して、頷いた。

「だって、小さい頃から笑ってる所、あんまり見た事なかったから。こうやって間近で花桜梨の笑顔見ると、本当にかわいいよ!」

杏がそう言うと、花桜梨は恥ずかしいのか少し顔を赤らめた。

「お〜い!」

「あ、お兄ちゃん!」

愛がそう言うと、花桜梨は後ろを振り返った。
そこには、修児と茂人が何かを見つけたのか由紀と杏とクララと愛に何か見せていた。
花桜梨も4人の後ろから見るが、なかなか見れない。

「あ、花桜梨も見る?」

「う・・・うん」

花桜梨は、何かを見るとわぁ〜と小さな声を上げた。

「これ・・・どんぐり?」

「うん、この時期にあるなんて本当に珍しいよ。」

修児がそう言うと、花桜梨はすごいねと笑顔で言った。
修児はありがとうとお礼を述べて、あそこに花がある事を教えた。

「行ってみようよ!」

「うん、私も行きたい!」

愛と花桜梨はそう言うと、修児と茂人が案内してあげた。

続く


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