ほのぼのとした日常物の予定。
クオリティは気にしないでね。
Page1 彩と日菜(前編)
「日菜ちゃん、買い物行かない?」
それは昨日のことだった。
練習終わりに彩が日菜に話しかけていた。
「どうしたの?彩ちゃん急に」
日菜は首をかしげる。
あまり誘われることがなかったので驚いてるようだ。
「明日オフでしょ?だから春物を見に行きたいんだけど、一人だと選ぶのに時間がかかりそうで…」
淡々と説明をした彩がうーんと唸っている。
それを聞いた日菜は…
(あ、なるほど〜。まあ、明日暇だしな〜。でも…この際、彩ちゃんのセンスを直せるチャンスかも!?)
(るんって来た☆)
「良いよ、明日何時に集まる?」
日菜は一緒に行くことにした。
彩のこれからの為にも必要と感じたのだろう。
…実は明日、お姉ちゃんが構ってくれないからとか決してそーいう理由ではない。
「あ、本当!?ありがと〜日菜ちゃん!」
「痛いって彩ちゃん…」
日菜の手を握り、ぶんぶんと上下に振り回している彩、そしてそれを見ていた麻弥と千聖が…
「…なんか彩さんたのしそうっすね〜」
「ええ、本当に」
二人が夫婦みたいなんて言ったら、白鷺さん怒りそう。
やめときます☆
イヴはこの時、席を外していたためこの光景を知らない。
「不覚デス…」
そして時間は経ち、翌日。
翌日。
約束から五分後
日菜は、彩を待っていた。
今日の彼女は地元だからか緩めだ。
日菜は15分前には来ていたのだが、彩がいっこうにやってこない。
(彩ちゃん、遅いな〜。何かあったのかな?)
メッセージを送ってみるが既読がつかない。
心配していると…
「おまたせ〜、日菜ちゃん!」
「あ、遅いよ彩ちゃ…」
日菜は思わず、口を止めてしまった。
彩の格好が、あまりにもやばくてるん感をまったく感じない。
「あ、あの彩ちゃん?その格好は一体…」
「ああ、これ?これはもちろん変装だよ!!」
彩の目がキラキラしてる。
眼鏡はまあ、わかる。
帽子もまあ、良しとしよう。
しかし…マスク、そして謎のキャラTなんてまるで不審者…
(逆に目立つでしょそれ…)
「はあ…行こっか彩ちゃん」
「うん!」
日菜はこれから先、何が起こるのか心配になった。
(せめてお姉ちゃんがいてくれればな…)
…
「相変わらずだわ彩ちゃん」
「ねえ、千聖ちゃんなんで私まで…」
「仕方ないじゃない。心配なんだもの…花音、帰りに喫茶店寄るから付き合って」
「ふぇぇ…」
動き始めた、彩と日菜を追いかける千聖と花音だった。
その頃…羽沢珈琲店。
「…くしゅん!!」
「あれ…紗夜風邪?気を付けなよ〜」
「え、ええ…風邪は引いてなかった気がしますが」
「大丈夫ですか?紗夜さん。ちょうどいいので少し休憩しましょうか」
「賛成〜♪」
「では、これだけ終わらせますね」
リサ、紗夜、つぐみの三人でクッキーを作っているのであった。
続く。
後編書いてく前に。
前回のあらすじぃ!
丸山彩は同じバンド氷川日菜に一緒に買い物に行こうと誘う。
日菜も彩の類いまれなる異常な『センス』を矯正するチャンスだと思い、彩の誘いを受け入れる。
翌日、駅前で待っていた日菜の前に現れたのは『センス』が暴走した丸山彩だった。
日菜はこのあとに何が起こるかを心配になりつつ、彩と一緒に歩き出した。
そしてそれを見つめる白鷺と松原。
一体どうなる?