リリィ、リリィ どうして手を伸ばして
僕の頬なんて撫でているの
明けない夜はないと歌う君は
僕を出ていった雫を拭って
「あなたを忘れないよ」とそう言った
Fukase 「僕」。壊れている世界で唯一正常な人間。
リリィ Fukaseの大切な人。Fukaseの正常を保つ為にFukaseの好きな(好きだった)歌を歌う。
「ねえ、リリィ。今日も朝は来ないんだね。」
僕は檻の中にいるリリィに静かに話しかける。
「そうだね。でも「明けない夜はない」って言ったでしょ?」
リリィは優しく僕に話しかけた。
「明けない夜はない」という言葉は、リリィの大切な言葉だ。
でももう、夜は明けない。
地球が回ってた時代は終わった。
地球は朝は永遠に失われた。地球は永遠に夜のまま。
人もおかしくなった。
父も母も兄弟も友人も。
みんなみんなみんなおかしくなった。