まふえむのいろいろ【プロセカss】

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1:snnn:2022/03/28(月) 03:24 ID:etU

◼︎まふゆちゃんが救われたりまふえむギスったりえむちゃんがわんだほいしたりする
◼︎怪文書\できたよえむくん/
◼︎まともな文章は書く予定なし

2:snnn:2022/03/28(月) 04:02 ID:etU

-宮益坂女子学園-

まふゆ「…ショー?」
えむ「そうです!フェニックスワンダーランドでやるんです!寧々ちゃんと司くんと類くんっていう仲間もいて!次の日曜、空いてたらぜひ見に来ませんか!?」
えむ(はっ!ついいっぱい喋っちゃった…どうしようセンパイ怖い顔したら…)
まふゆ「いいね、えーと日曜の予定は…」
まふゆ(部活はなし、予備校もなし、セカイに行く予定もなし……か。まあ少し気になるし行くか)
まふゆ「予定ないし、見に行こうかな」
えむ「え!本当ですか!?やったぁぁゎぅわんだほーいっ!」
まふゆ「ふふ、わんだほーい…!楽しみだなぁ」
えむ(あ!本当に笑ってる!よーし、ショーではもっともーっと笑ってもらうぞ!)


-放課後 ワンダーステージ-

司「今日はオレが練習1番乗りか!きっと今日は良い練習が………」
えむ「………り……こ…こりコリアンダー!」
司「…えむが1番乗りだったか。やあえむ!今日はいつもより早く来たつもりだったがもう来ていたとはな!」
えむ「あたしだっていつか夢を叶えてやるって!!!」
司「…聞こえてないのか!?おいえむ!こんにちわんだほーい!えむー!?」
寧々「……えむに司、もう来てたん…なにやってんの…?」
類「司くん、いくらえむくんに気付かれないからって全方位わんだほいするのはどうかと思うよ」
えむ「膨らみましたとさ!!…ほえ?みんなもう来てたの?」
寧々「どんな集中力なの…」
類「全く気付かないまま歌い切るとは…」
司「えむ、いつもより早いわ集中するわ…なにかあったか?」
えむ「え、えへへ…実はね……学校のセンパイが日曜日にショーを見に来るの!」
類「えむくんの学校の友達なら何回か連れてきてたけれど…そのとき以上に練習しているね」
えむ「それがねっ!そのセンパイ、全然笑わないんだ……なんていうか笑ってるんだけど、本当に笑ってはないみたいな…」
寧々「あぁ、作り笑いってこと?」
類「えむくんは作り笑いもわかるのかい!?」
えむ「だからね、私たちのショーで笑顔にさせてあげたいなって思って…」
司「なるほど!それならオレ達も頑張らなくてはな!」
寧々「そんな人、笑わせてみたくなるね」
類「僕達はいつも以上に笑顔にこだわろうじゃないか!」
えむ「みんな…!」

3:snnn:2022/03/28(月) 04:35 ID:etU

-夜 ワンダーステージ-

寧々「え、えむ…流石にそろそろ帰らなきゃ……」
類「えむくん、もう帰ろう。着ぐるみさんも困ってるじゃないか」
えむ「でも!もう少しだけ!」
寧々「そのもう少しだけは2時間前も聞いたよ…」
司「えむ、がんばりすぎて体を壊して日曜出れなくなったらその先輩は笑ってくれないぞ」
えむ「…!」
司「先輩を笑わせたいなら休み休みやって効率良くだな…」
えむ「そうだよね!センパイが本当に笑わなくなるのは嫌だもんね!」
寧々「手のひらクルクル…」
類「こういう切り替えはえむくんの面白いところだね」
えむ「ほえ…なんだかねむたくなってきたぁ…」
司「スイッチのオンオフが激しすぎる」
寧々「とりあえず帰ろ」


-25時 誰もいないセカイ-

瑞希「あ、まふゆも来た!今話してたんだけどさー次の日曜空いてる?また奏とまふゆの服買おうって話してて」
絵名「そうそう。いつ会っても服変わらないから」
奏「いいって言ってるのに…」
瑞希「どう?日曜」
まふゆ「日曜はもう予定入ってる」
瑞希「あちゃーおそかったかー」
絵名「じゃあ別の日にでも…」
ミク「まふゆはどこへいくの?」
まふゆ「ショーを見に行くの」
奏「ショー?」
瑞希「あー!もしかしてフェニランの?」
まふゆ「そう」
絵名「へぇ、なんか珍しいね」
まふゆ「後輩に誘われたから」
瑞希「その後輩ってもしかして鳳えむちゃん?」
まふゆ「そうだけど、どうして?」
瑞希「いやぁショッピング中に話しかけて知り合ってさぁ。宮女でショーやってるって聞いたらピンときて…」
奏「え、よく話しかけられるね」
瑞希「だってなかなかのファッションセンスだったからボクの本能が話しかけろ!って…」

4:snnn:2022/03/29(火) 00:13 ID:etU

-朝 宮益坂女子学園-

えむ「朝だ〜あーさだ〜!わんわん〜〜わんだほーいっ!」
まふゆ「あっ鳳さん、今日も元気だね」
えむ「わぁっ!朝比奈センパイ!」
まふゆ「日曜日、楽しみにしてるね」
えむ「はいっ!センパイを本当のえがぉ……はっ!センパイをいっぱい笑わせますっ!」
まふゆ「ふふ…」
まふゆ(鳳さんってやっぱり鋭いな)

-放課後 神山高校-

えむ「ねーねーちゃんっ!」
寧々「ぅわっ!?びっくりしたぁ…また見つかったら怒られるよ?」
えむ「だってだってー!ショーの演出のことで類くんに早く話したくて!」
寧々「だからって…あ〜でも類は遅れるよ」
えむ「ほえ?どうして?」
寧々「1年の子とずっと喋ってて少し遅れるって。司はそのうち来ると思うけど…」
司「寧々!待たせた…ってえむ!また来てるのか!?」
えむ「えへへっ!司くん…わんだほーいっ!」
司「はいはい、全く…怒られたらまずいだろうが…」
寧々「とりあえず類はあとでくるから先に行こうか」
えむ「うんっ!」


類「…それでえむくんが作り笑いをする先輩を笑顔にしようといつも以上に頑張っていてね」
瑞希「こだわるねぇ。あ、もしかしてその先輩って…」
類「知り合いなのかい?」
瑞希「多分だけどね。日曜えむちゃんのショー見に行くって言ってたから…」
類「世間は意外と狭いものだねぇ」
瑞希「そうだね。類も出るんならボクも見に行こうかな」
類「是非。それじゃあそろそろ練習に行ってくるよ」
瑞希「がんばってね」

5:snnn:2022/03/29(火) 00:24 ID:etU

-25時 誰もいないセカイ-

瑞希「あれっみんなもう来てたんだ」
絵名「あ、瑞希」
瑞希「ちょうどいいや。ねぇまふゆ!次の日曜見に行くって言ってたショー、ボクも一緒に見に行っていい?」
まふゆ「かまわないけど…どうして?」
瑞希「そのショーね、ボクの知り合いも出るからさ。それにえむちゃんも見たいし…ねっ!奏と絵名はどう?」
奏「うん、いいね」
絵名「気分転換になるなら…」
瑞希「じゃあ決定ね!」
ミク「ショーってどういうのなの?」
瑞希「ん〜…見なきゃわかんないかなぁ。あっミクもスマホから見れば…」
絵名「いやいや!バレたらどうするのよ!」
瑞希「なんとか隠すって!このセカイのみんなで見よう!」

6:snnn:2022/03/29(火) 00:52 ID:etU

-日曜日 ワンダーステージ舞台袖-

えむ「あっ!センパイいたー!あれっ瑞希ちゃんもいるー!」
寧々「あの人がえむの先輩?…普通に笑ってステージ見てるじゃん」
類「うん、僕にも笑顔にしか見えないけど…」
えむ「えっ!?今は結構こわい顔じゃない?」
司「どこがだ!?」
寧々「でも人一倍笑顔にこだわるえむだからこそわかるのかもね」
司「なるほど…あ!そろそろ時間だ!」
寧々「絶対笑わせようね、えむ」
えむ「もちろん!」


えむ「せーの!わんだほーいっ!」


-ワンダーステージ 客席-

奏「だれがまふゆの後輩?」
まふゆ「あのピンクの髪の子」
絵名「へー、元気そうな子じゃない」
瑞希「ほんとほんと!ていうか衣装かわいいんだけど!」
奏「あの子すごい歌上手いね」
絵名「まふゆの後輩、動きすごくない?ねっまふゆ!」
まふゆ「…………」
瑞希「集中したいってわけね」
絵名「それにしてもまふゆがこんな目大きく開いて見てるなんて…」
ミク「………」
奏「ミクも見入ってる…」

7:snnn:2022/03/29(火) 14:13 ID:etU

えむ「わたーしだってーいっつーか!夢を叶えてやるって!」

まふゆ(鳳さん、楽しそうに歌うな…)
まふゆ(喜怒哀楽の表情も全部出して…)

えむ「このにっこりーに触っれーて!もっと胸膨らみましったーとさっ!」

まふゆ(きっと、鳳さんと一緒なら全部吐き出してしまいそう)
まふゆ(鳳さんの喜怒哀楽に、全てつられてしまいそう)
まふゆ(よくわからないけど……ううん、しっかりわかる。私、鳳さんを見てると自然に笑ってしまう)

瑞希「演出すごかったな〜さすが類」
奏「瑞希の知り合い?」
瑞希「そう、あの紫の髪のひと!」
奏「あのエイみたいな顔した人?」
絵名「エイって」
瑞希「そうだけど、いつもはあんな満面の笑みって顔はしないんだよね。珍しい」

まふゆ(その類って人がいつもと違った笑顔だったのも、きっと鳳さんが笑顔だったからだ)
まふゆ(鳳さんは………すごい…!」

ミク「…まふゆ」
奏「まふゆがどうかし…!?」
絵名「なにこの笑顔…しかも泣いて…」
瑞希「もしかして、まふゆは救われたのかな…」
絵名「…そっか。やっとまふゆが…鳳さん、だっけ?すごいね…」
奏「……」


-舞台袖-

寧々「やばい、なんかいつもより疲れた」
司「同感だ…」
類「演出に力を入れすぎてしまったよ…」
寧々「…えむ!?大丈夫!?」
えむ「……えへへ、嬉しくって涙止まらないよぉ…」
司「あの先輩は…?」
えむ「本当に笑って本当に泣いてた…」
寧々「すごい…!」
類「笑わせるだけじゃなくて泣かせることもできるなんて…えむくんはすごいね」
司「確かに始まる前に見た笑顔とは違っていたような気もしたな」
寧々「えむと一緒だと笑顔の真偽もわかって来るのかもね」

8:snnn:2022/03/29(火) 14:38 ID:etU

-客席-

絵名「まふゆ、帰るよ?」
まふゆ「……ん」
奏「え?さっきまで笑顔だったのに…」
まふゆ「もうショーが終わっちゃったんだなって思って…鳳さんのこともっと見たい…」
瑞希「えむちゃんロスってわけか。でもボクももっとあのショー見てたかったなー」
リン「…奏」
奏「なに?リン」
リン「怒ってるの?」
奏「…どうして?」
リン「だって…まふゆを救ったのは奏じゃなくて後輩の…」
絵名「奏ー?帰るよ、リン達隠して」
奏「わかった」
ミク「…」
リン「…ねぇミク、本当にまふゆは救われたの?」
ミク「…きっとそう」
リン「わたしは腑に落ちない」
ミク「………」
リン「奏が救おうとしたのは無駄だったみたいで」
ミク「そんなこと言われてもわからない」
リン「そっか」

9:snnn:2022/04/26(火) 18:28 ID:yyA

-翌日 宮益坂女子学園-

まふゆ「鳳さんっ!」
えむ「まふゆセンパ………!!??」
えむ(本当っぽいどころじゃない…心の底からの笑顔……!?)
まふゆ「昨日のショー、すごかった!なんていうかよくわからないけど…」
まふゆ(いや、もうよくわからないっていうのはやめよう)
まふゆ「すごかった。観客を笑顔にしようっていう気持ちが伝わって………救われた」
えむ「救われた…?」
まふゆ「そう。ずっと私を救おうとしてくれた人がいたんだけど、その人には足りないものが鳳さんたちのショーにあったんだと思う。だから…ありがとう。鳳さんがショーに誘ってくれたおかげだよ」
えむ「あたしは何も…ううん、センパイを笑顔にしようとみんなで頑張りましたから!」
穂波「あっここにいた!えむちゃん、次移動だよ」
まふゆ(……)
えむ「そうだった!穂波ちゃんありがとう!それじゃまふゆセンパイ、また!」
まふゆ「うん、またね」

まふゆ(なんだったんだろ。今の変な感覚)
まふゆ(救われたはずなのに、わからないことがまだある)
まふゆ(でも……これからきっとわかっていくよね、鳳さん。)

まふゆ「わんだほーい」

10:snnn:2022/04/26(火) 23:54 ID:yyA

-放課後 朝比奈家-

まふゆ「ただいま」
まふゆ母「おかえりなさい。夕飯もうすぐできるわよ」
まふゆ「ありがとう、お母さん」
まふゆ母「そうそう、ポストに入ってたわよ」
まふゆ「大学のパンフレット…」
まふゆ母「ここは確か医学部はあまり有名じゃないから捨てていいわよね。こっちのは…名門校じゃない!よく見ておいてね」
まふゆ「……お母さん」
まふゆ母「まふゆは医者になるんだから学校もしっかり選ばないとね。もちろん最後に決めるのはまふゆだけど…」
まふゆ「お母さん!!」
まふゆ母「ど、どうしたの?」
まふゆ「私……看護師になりたい」
まふゆ母「…だいぶ前はそう言ってたけど、まふゆはもう心変わりしたって……」
まふゆ「言ったけど、本心じゃない。もう私は隠さないって決めた」

まふゆ(ここで折れたら救われたなんて言えない。きっとそうだよね、鳳さん)

まふゆ「私の進路は私が決める。もちろんお母さんとお父さんの助言は嬉しいけど…最後に決めるのは私だから」
まふゆ母「まふゆどうしちゃったの?今更反抗期…?」
まふゆ「ちがう」
まふゆ母「こんなのあとで後悔するわよ。いい子のまふゆに戻って、ね?」
まふゆ「私はいい子じゃない。お母さんが、みんなが求めるいい子を演じてただけ」
まふゆ母「お母さんに口答えする気なの?」
まふゆ「そうだよ。私の将来に関わることだから」
まふゆ母「だからこそよ!娘の将来に関わることは心配なの!」
まふゆ「先のことは計画たててる。だからまずここの看護学校に通いたい!」
まふゆ母「まふゆ!言うことを聞きなさい!」
まふゆ「お母さんが私の話を聞いて。看護大学行って試験受けて……」
まふゆ母「……」
まふゆ「学費はこんなかんじ。払えないんなら学費免除目指すけど」
まふゆ母「……わかったから。とりあえずお父さんも交えて話しましょう。今は終わりにしましょう」
まふゆ「…」
まふゆ母「ご飯がもう炊けたわ」

まふゆ「…いただきます」
まふゆ(解決はしなかったけど、一歩進めた)

まふゆ(親子喧嘩のあとのご飯は昨日より濃く感じた)

11:snnn:2022/04/28(木) 00:04 ID:yyA

-25時 誰もいないセカイ-

奏「まふゆ遅いな…」
絵名「…もしかして救われたからもうここには来ないとか」
ミク「それはない」
絵名「ミク!」
ミク「まふゆの想いでここがあって、わたしたちがいる」
瑞希「そっか。そうだよね」
ルカ「それにしてもいつもよりも遅いじゃない?」
奏「心配だな…」
リン「ねぇ、奏」
奏「なに?」
リン「もう一度聞く。怒ってるの?」
奏「怒ってない」
リン「じゃあ寂しいの?」
奏「……」
リン「まふゆもいないし、奏もこんなだと調子狂う」
奏「…いつも集まってる仲間の1人だけ来るのが遅い。だから変なだけで、怒るとか寂しいとかじゃないから」
リン「…そう」

絵名「まふゆ!」
瑞希「やっときたー」
まふゆ「遅くなってごめん。親と話してた」
瑞希「えっ!?」
ミク「なにを話したの?」
まふゆ「…将来、看護師になりたいって」
絵名「それで…どうなったの?」
まふゆ「ずっと口論して折れてもらった」
瑞希「やっぱり変わったね…」
絵名「ここは消えないの?まふゆは救われたんじゃ…」
まふゆ「救われたって、ここはきっと私の居場所のひとつだから」
ミク「…そう思ってくれてありがとう」

12:snnn:2022/04/29(金) 08:57 ID:yyA

-朝 朝比奈家-

まふゆ(昨日は一応折れてもらえたけど…今日になってまたなにか言われそうだな…)
まふゆ「おはよう、お母さん」
まふゆ母「おはよう。今日は早いのね」
まふゆ「今日は委員の仕事があるから」
まふゆ母「そう……でも、仕事が多すぎたら誰かに頼るのよ。勉強の時間をあまり削がないようにね。まふゆは看護師になるんだから」
まふゆ「……!!うん、そうする…」
まふゆ母「もう、早く涙拭いてご飯食べて行かないと遅刻するわよ?」
まふゆ「うん……」

-宮益坂女子学園-

まふゆ(鳳さんはどこだろう…)
友人A「あれってまふゆじゃない?」
友人B「まふゆ?1年の教室の前で…なにかあったの?」
まふゆ「あっ…ううん、ただの人探し」
友人B「そう。あ!あのね、駅前のゲーセンが改装されたんだけど…まふゆもどう?今日行こうって話してて」
友人A「もしかして忙」
まふゆ「いいね、行きたい」
友人A「ほんと!?」
友人B「私まふゆとプリ撮りたかったんだー!…あっうちら委員会の仕事中だった!それじゃ教室でまた!」
まふゆ「うん、またね」

えむ「まふゆセンパイ…!」
まふゆ「鳳さん!いたの?」
えむ「えへへ、盗み聞きするつもりはなかったんですけどまふゆセンパイが嬉しそうだったんで」
まふゆ「ふふ、いつか鳳さんとも遊びに行きたいな」
えむ「え!行きたいです行きたいです!…そういえばなんでここに?」
まふゆ「鳳さんを探してたの」
えむ「あたしを…?」
まふゆ「昨日、鳳さんたちのショーに救われたって言ったでしょ?それでも、隠すようなことしてちゃ救われたなんて言えないって思って…」
えむ「隠すようなこと?」
まふゆ「私、医者になった方がいいって言われたからなろうとしてた。でも本当は看護師になりたくて…だから話し合って夢を認めてもらえたの」
えむ「すごい…!」
まふゆ「鳳さん、またショー見にいくね」
まふゆ(鳳さん、どうかまた私を救って)
えむ「センパイがショーで元気になるんなら全力でやります!」
まふゆ「ありがとう、楽しみにしてるね!」
えむ「えへへ、練習いっぱいがんばろーっと!」

こんな期待をさせてしまったのがあたしの運の尽き。

13:snnn:2022/05/01(日) 00:18 ID:J6.

-ワンダーステージ 客席-

まふゆ(…もうすぐ始まる。今日はみんな来れなくて1人だけど……それでも楽しめるよね)

絵名「ショーなら先週見たんだけど?」
彰人「先週のとはちげーだろうよ。ってかわざわざカップル割に付き合ってやったんだから俺の要望くらい応えろよ」
絵名「ったく…パンケーキ代出したのは私なのに」
彰人「割引ですごく安くなってただろ。それに今日オレのセンパイが主役で出んだよ」
絵名「ふーん?」

まふゆ(あ、絵名。弟と出かけるってフェニランのことだったんだ。というか今日のは鳳さんが主役じゃないのかぁ…)


-舞台袖-

司「今日も観客がたくさんだな!」
寧々「ん?あれって…えむの先輩?」
えむ「え!?本当だー!また見に行くって言ってたけどもうきたんだ!えへへっ嬉しいなー!」
寧々「さっそくリピーターになったのかな…」
類「僕達のショーがえむくんの先輩の心を動かしたんだね」
司「きっとそうだな。お、もう時間だ」

えむ「よーし!せーのっ!わんだほーい!」

-客席-

まふゆ(やっぱり纏ってるオーラが違う。鳳さんは誰よりも輝いてる…)
彰人「…………司センパイすげぇ」
まふゆ(絵名の弟には主役の人しか見えてないのかなぁ…自分の先輩だから金髪の人に目がいくのかな。主役じゃないけど鳳さんだってすごく魅力的だ…)

観客「あの紫の髪の人かっこよくない?」
まふゆ(顔しか見てないとわからないんだろうな…鳳さんのすごさっていうのは。鳳さんのかっこよさはいつ気付けるんだろう…)

観客「寧々ちゃん今日も歌上手いなぁ」
まふゆ(寧々…緑髪の人かな。たしかに綺麗な歌声だけど……鳳さんの力いっぱいの歌声は聞こえないのかな。高いからよく聞こえる…)

観客「ねぇねぇ、ピンク髪の子超かわいいんだけど!」
まふゆ(………絶対わかってない。鳳さんはかわいい。でもかわいいの一言では済ませられない。あの人はなーんにもわかってない)

まふゆ(望月さんを見たときと同じような感覚…もっと鳳さんを世に知らしめたいような、ずっと私だけが知っていればいいような……救われたのにまたわかんない)

14:snnn◆tU:2022/05/02(月) 00:44 ID:J6.

-ショー終了後 ショッピングモール-

寧々「うわ、配置変わってる…文房具ってどこにあるんだろ…」
類「寧々は何を探しているんだい?」
寧々「ルーズリーフ。あとマーカーも…あ、この便箋かわいいかも…」
類「えむくんが好きそうな柄だね」
寧々「……そうかな。あったい焼きのイラストのファイル…こっちはピンクと緑の…ふふ…」
類「前は雑貨屋に来てもこんなに脱線しなかったのに、寧々は変わったね」
寧々「そ、そんなこと…」
類「ショーを始めてから変わった…いや、えむくんに出会ってから、の方がいいのかな」
寧々「はぁ?別にえむだけに影響されるわけじゃないし…」
類「このペガサスのぬいぐるみには目もくれずにいたのに?黄色の華やかな装飾…司くんを連想しないのかい?」
寧々「……類ってほんとに性格悪い」
類「ははっすまなかったよ。寧々は本当にえむくんのことが好きだね」
寧々「…そりゃそうでしょ。仲間なんだから。類も司も好きだから」
類「また誤魔化すのかい?」
寧々「…………類、絶対えむに言わないでね。司にも、ミクたちにも…!」
類「わかってるよ。ほら、ルーズリーフあったよ」
寧々「ありがと。…類に隠し事はできないか」
類「…逆ならできるけどね」
寧々「え?なんか言った?」
類「いや何も」
寧々「…?そう。ええとマーカーマーカー…」

-神代家-

類「はぁ………」
類(寧々は僕に隠し事はできないけれど、僕は寧々に隠し事ができるみたいだ)
類「……寧々、好きだよ」
寧々へのひとつの嘘はちゃんと隠せているようだ。

15:snnn◆tU:2022/05/03(火) 23:40 ID:J6.

-誰もいないセカイ-

まふゆ「今日は瑞希だけ?」
瑞希「うん。絵名は何も連絡ないしピクシェアも浮上してないから寝てるんじゃないかな。奏はしばらくいけないって」
まふゆ「そう…どうしたんだろう?」
瑞希「さあ…?奏も疲れてるんじゃない?ほら、貧弱だからさー」
瑞希(たぶんまふゆが救われて曲を作る理由がひとつ消えたからだろうけど…言えないよね)
まふゆ「まあ、ちょうどよかった。瑞希に頼みがあるの」
瑞希「まふゆがボクに?なんか珍しいね。どうしたの?」
まふゆ「こないだ行ったショーの紫髪の人、瑞希の知り合いなんだよね」
瑞希「あぁ、類ね。類がどうかしたの?」
まふゆ「類って人に会いたいんだけど…瑞希、どうにかして会わせてくれない?」
瑞希「え!?も、もしかして…ラブ!?」
まふゆ「違う」
瑞希「冗談だってぇ〜そんな冷めないでよ…でもほんとになんで?司先輩とか草薙さんとかじゃなく?」
まふゆ「理由はまたいつか言うよ。おねがい」
瑞希「まあいいけど…じゃあ今度3人で会おう」
まふゆ「うん、ありがとう」
瑞希(変な頼みだなぁ。恋とかじゃあなさそうだけど…なんでだろう)

16:snnn◆tU:2022/05/04(水) 00:53 ID:J6.

-放課後 神山高校-

瑞希「あ、類ー!」
類「!やあ、瑞希」
瑞希「あのさ、休みの日でも放課後でもなんでも暇なときってある?」
類「あると思うけど…どうしたんだい?」
瑞希「んー…ボクの友達に類とすっごく気が合いそうな人がいてさ。会ってもらいたいんだよねー」
瑞希(理由もなく会わせろって言ってきたなんて言えるわけないよね…)
類「へえ…楽しみだねぇ。予定を確認したら送るよ」
瑞希「ありがとう!よろしく!」
類「あぁ。それじゃ」

-1年B組-

類「寧々、迎えにきたよ」
寧々「…ほうき片付けたら終わるからちょっと待ってて。司は?」
類「さっき教室を覗いたらなにか課題をやっていたよ。そろそろ終わったのかな」
寧々「じゃあ司迎えに行こう……ねぇ、なんでいつも教室まで迎えにくるの?」
類「話相手がいないと退屈するからね」
類(結ばれないから、せめて少しでも多く寧々と話したいんだ)
寧々「そう、わざわざありがとね。…!えむからメッセージ!『神高に着いたよ』だって!」
類「おや、また来たんだねぇ」
寧々「早いとこ司連れてえむ回収しないと怒られる!」
類「そうだね。寧々、もう少しスピードは出ないのかい?」
寧々「う、うるさい!運動音痴って言わないでよ!」
類「まだ言ってないよ。……あ」
類(A組からえむくんの声がする)
類「寧々、ちょっとこっちに来てくれないかい?」
寧々「えっ?逆方向だけど…」
類「いや、喉がかわいてね…自販機まで行こうと思って」
寧々「えむがバレたらどうするの?」
類「大丈夫。えむくんならうまくやれるさ」
寧々「そうは思えないけど…類、腕引っ張らないでよ!速いし…」

-2年A組-

司「えむ、また来たのか。バレないようにしろよ」
えむ「はーい!ねえねえ、司くんはなにしてるの?」
司「今日提出の課題だ。さっさと終わらせたかったが忙しくてな…」
えむ「そっかー。寧々ちゃんと類くんまだかなぁー」
司「…なあえむ、ここに座ってくれないか?」
えむ「司くんの隣の席?」
司「あぁ。なんだ、その……先生が来てもわかりづらいだろう?」
えむ「そうかなー、そうかも!司くんあったまいい!」
司「ハッハッハ!そうだろう?」
えむ「きっと司くんと同い年で神高に通ってて同じクラスだったら…こうやって毎日話してたのかもね!」
司「……そうだな。同じショーキャストという関係だけではなかったかもしれないな」
えむ「でもでもっ!今だってキャストってだけじゃないよ?司くんは、大事な友達だもん!」
司「…………友達」
えむ「うん!寧々ちゃんも類くんも、大好きな仲間で友達で……?どうしたの司くん、どこか痛いの…?」
司「いや、なんでもない。課題提出してくる」
えむ「な、なんでもなくないよ!つらそうな顔してるよ!」
司「…えむ」
えむ「なあに?手なんか出してどうしたの?握手?」
司「…そう。えぇーっと……これからも良い友達でいようなってことで」
えむ(言いたくないんだ…)
えむ「…そっか」
司「それじゃ職員室まで行ってくるから教室で待っててくれ」
えむ「うん!」

類(危ない危ない、見つかるところだった…やっぱり司くんもえむくんが好きなんだね)
寧々「…はぁ、類…!また急に走り出したと思ったら……はあ………」
類「息を整えようか」
えむ「あっ!ふたりとも!」
寧々「わっ!?えっえむっ…げほっげほっ…」
えむ「寧々ちゃん!?寧々ちゃんもどこか痛いの!?」
寧々「走っ…てきたから……はあ…わたしもって?他に怪我人でもいるの…はっ……」
えむ「あ!あのね、さっきまで司くんがいたんだけど…つらそうな顔してたの。でも何も教えてくれなくて…」
寧々「そっ…はあ……そうなんだ…」
類「寧々、大丈夫かい?」
寧々「だいじょばない…類、飲ませて」
類「言いながらペットボトルを取るのはどうかと思うけれど…いいよ。いくらでも飲むといい」
類(間接キスだこれ…)

司「お、類に寧々。来てたのか。それじゃあ行こう!」
類「あぁ」
えむ(…まふゆセンパイと一緒だ。笑顔を作ってる……)

17:snnn◆tU cp:2022/05/04(水) 10:12 ID:J6.

怪文書を書いてる者です
カプの前情報がまふえむしかなかったため地雷を踏んでしまった方がいるかもしれないので載せておきます
🚨ネタバレしたくない地雷なしの方は無視した方がいいです🚨
今後追加するときはあらかじめ書いておきます





◼︎発覚済み
まふゆ→えむ
寧々→えむ
司→えむ
類→寧々

◼︎今後絶対出てくる
奏→まふゆ
穂波→奏
絵名→瑞希
みのり→遥
杏⇄こはね
一歌⇄咲

18:snnn◆tU:2022/05/04(水) 10:16 ID:J6.

二次創作板トップ出現防止

19:snnn◆tU:2022/05/04(水) 21:24 ID:J6.

リア友に描かせたので載せておきます
起きられたら深夜更新予定
https://i.imgur.com/CnBqgLC.png

20:snnn◆tU 絵&:2022/05/04(水) 23:44 ID:J6.

-翌日 放課後-
類「瑞希、待たせたね」
瑞希「ほんとだよ!ボク10分も待たされたんだからね!」
類「悪かったよ。こんな日の下でまたせてしまって…」
瑞希「ま、日焼け対策はバッチリだから問題ないけどね!それにまふゆとの待ち合わせ時間には余裕あるし、今日はゆるしたげる!」
類「楽しみだなぁ。僕と気が合いそうな人か…どういう風に気が合いそうなんだい?」
瑞希「えと…会ってからのお楽しみってことで!」
瑞希(まふゆになんでか聞いたけど答えてくれなかったし…でも2人で話したいから目配せしたらどっか行けって…救われても素まふゆはドライなとこあるよなぁ)
類「ふむ。楽しみが一層深まったね…」
瑞希「あ、あははー…そういえば今日はショーの練習とかはなかったの?」
類「あぁ。今日はメンバーの2人が出かけるようでね……」
類(1ヶ月も前から寧々がえむくんと出かける予定を立ててたな…)
瑞希「…?類、なんか疲れてる?」
類「…どうしてそう思ったんだい?」
瑞希「いや、顔が物語ってるよ。今日大丈夫なの?」
類「あぁ。少しショーの疲れが出たのかな。でも大丈夫さ」
瑞希「ならいいけど……あ、まふゆもう来てる。ごめんねー待たせちゃって」
まふゆ「ううん、今来たとこ。あっ、初めまして。瑞希の友達で、宮女2年の朝比奈まふゆです」
類「こちらこそはじめまして。神高2年の神代類。同い年なんだから敬語はなしでいこうじゃないか」
まふゆ「そうだね。神代くん、よろしくね」
まふゆ(瑞希、気づいて…)
瑞希(…!どっか行けの合図!)
瑞希「あ!ごめーんちょっとボク通話ー」
類「あぁ。いってらっしゃい」
まふゆ「急がなくていいからね」
瑞希「アーモシモシエナー??」
瑞希(なんでボクがこんな演技を……!)
まふゆ(よし、瑞希どっか行かせたれた)
類「朝比奈くんはもしかして…えむくんの先輩かな?ショーに二度も来てくれたね」
まふゆ「ふふ、よくわかったね。最初は鳳さんに誘われて行ったけど…素敵だったから自分からも見に行っちゃった」
類「それは嬉しいね。…ところで朝比奈くん。僕と気が合いそうって言われて紹介されたけど…どういう風に気が合いそうなんだろう?」
まふゆ「そうだなぁ…気が合うというより互いに利用し合えると思う。だから頼みごとを聞いて欲しいの」
類「…利用し合う?あまり良いようには聞こえないね」
まふゆ「だろうね。じゃあ詳しく言おうかな」
類(…最初見たときよりも雰囲気が明るくなった気がしたけれど…やっぱり少し怖いような気もするな………)

まふゆ「私と鳳さんをくっつけて」

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21:snnn◆tU:2022/05/04(水) 23:45 ID:J6.

めも欄に絵▶︎リア友って書いたのに反映されてなくて泣きそ

22:snnn◆tU:2022/05/05(木) 00:48 ID:J6.

類「…朝比奈くんとえむくんを?それのどこが利用し合えるというんだい?」
まふゆ「神代くんの幼なじみ、草薙さんっていうんだっけ?あの子、わかりやすいよね。恋愛に疎い私ですらわかっちゃったよ」
類「そうかい。僕は人の恋愛を邪魔する趣味なんてないし、君も言っただろう?寧々は幼なじみだ。尚更悲しむ顔は見たくないんだ」
まふゆ「神代くんは目先のことしか見えてない」
類「どうしてそういうんだい?」
まふゆ「たしかに草薙さんは悲しむと思う。でも神代くんにとっての本題はそのあとだよ。草薙さんを笑顔にできる人がいる」
類「………」
まふゆ「草薙さんもだけど、神代くんもわかりやすかったよ。草薙さんを笑顔にできるのは神代くんでしょ?」
類「…君はたった二度のショーで2人の恋愛感情がわかってしまうなんてすごいね」
まふゆ「ううん、もうひとり…天馬っていう人。あの人も鳳さんのこと好きなんだろうなって。でも接点が見つからないから神代くんと協力し合おうって思ったんだ」
類「おや…利用から協力に言葉を変えたね。聞こえはよくなったけど僕の考えは変わらないよ」
まふゆ「そう、残念。でも私の考えも変えない。私は鳳さんに救われたから…」
類「救われた?本当の笑顔になれたからかい?」
まふゆ「あぁ、聞いたんだ。でもそれだけじゃない。久しぶりに喜べて楽しめて悲しんで…嫉妬もした。私に忘れてた感情を教えてくれたのは全部鳳さんなんだ」
類「だからと言って僕の恋心を利用するのはどうかと思うね。好きなら真正面からいけばいいものを」
まふゆ「無理だよ。元々の私はこんなにもずるい人間だったんだから」
類「とにかくお断りするよ。僕は寧々とえむくんが結ばれて欲しいと思ってるんだ。それに不正をしたらいつか返ってくるからね」
まふゆ「損をするのはいつだって真っ当に生きてる人だよ」
類「…君とは価値観が合わないね。瑞希にはあとで謝っておくよ。それじゃ」
まふゆ「あーあ、行っちゃった…」

瑞希「まふゆー?類はなんで…」
まふゆ「急用だって。私も帰るよ」
瑞希「えーっボクほんとに2人繋げただけじゃん!つまんないのー」


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