センチメンタルだねえ、おじさま?
( 自動ドアは、今日もあたしのために開く。―なんてことは無いだろうけれど、ともかく自動ドアの先へ一歩踏み出す。吹き付ける風は優しいのに冷たくて、先程までいたコンビニに引き返したくなってしまう。手にじんわりと残る温かさは、昨年よりだいぶ小さくなった肉まんのものだ。食べていないと思っていたのに、いつの間にか胃の辺りがあったかい。浮かんでは溶ける白い息をぼんやりと眺めて楽しみながら、軽やかに地面を蹴る。周りの景色と同化しているみたいに霞む後ろ姿は、果たして誰のものだったか。ぐいっと首を伸ばしてその表情を伺えば、やっぱり、とばかりに笑みを浮かべ。なにがやっぱりなのかは、置いておくとして。おじさんって呼ぶのは失礼かな、でも名前はなんだったっけ。ほんの少し迷って、それから考えるのをやめる。自然に隣に降りたてば、まるでさっきからそこにいたみたいに。 )
最近のロルないけどこれすき
それ…(察した人)
>>815のロルすごい…。なでこ姉さんさすが!