>>人間の里all
サン・ピエトロ
「……つまらない小芝居は終わりですか?
認識変換など私には通用しませんよ。」
亜留羽が存在を消して代わりに舞綴に大衆のそれまでの認識が集中するも、サン・ピエトロには通じず、つまらない小芝居は終わりかと問いかける。
サン・ピエトロは亜留羽の居る方向に視線を移すも、大衆はその存在を消し去られているため、このまま無理に追いかけて仕留めるまでの脅威にはなり得ないと判断し、敢えて野放しにしている……
サン・ピエトロ
「貴方にとっての正義とは何ですか?
妖怪に喰われた人々の無念や怨念、残された家族の悲しみから目を背け、共存共生と言う虚しい言葉に酔いしれる。
それが貴方の正義なのですか?」
サン・ピエトロは人間を食い物か道具として利用している幻想郷の体制による悲劇を見事に把握し、その上で相手にとっての正義は何なのかと問いかける……
ピエトロ「つまらない小芝居は終わりですか?認識変換など私には通用しませんよ」
舞綴『つまらない小芝居は終わりですか?認識変換など私には通用しませんよ。
……と、コイツは言う、と。この"目"で視た予測通り。これはまぁ、想定内(・・・)
しかしあの(・・)亜留羽の認識汚染魔術をモノともしていないとなると精神系パステ
全般が効かないとみて良さそうだな』
亜留羽『なんで狂信者っていっつもワタシ泣かせ?ワタシの強みの半分が死滅したんです
が!だから狂信者は嫌いなんですよ!ていうかさっきこっち見たぁ!目が合いました…』
舞綴『落ち着け。"仕込み"に集中しろ!群衆の中に紛れている限りヤツは手を出しては来ない
……筈だ。たぶん』
亜留羽『そこはもっと自信をもって言ってほしかった!』
舞綴『私の未来視はあくまで起こりうる可能性の統計、即ちただの予測だ!確定事象では無い
のだから仕方なかろうが!私が無事であるならその間はお前もきっと無事だ!
これに関しては舞綴は確信していた。ピエトロは恐らく、舞綴にも下手に手出しをすることは
できない。なぜなら彼は彼女が名乗りを挙げる前段階で自らの演説でもって民衆の支持を集めていた
(・・・・・・・・・・・)。人を救う等と嘯いて。ここで人里に居る人間(・・・・・・・)である舞綴に対し安易に
手を上げようものならせっかく集めた民衆からの信仰が彼への不信感で揺らいでしまいかねない。
信頼は築きがたくも崩れやすし。一度そうなってしまえば元のラインまで信仰を集め直す事は困難になる
だろう。しかしそれは舞綴側も同じ。民衆の目の前で彼を排除しようとすれば感謝される処か非難の目が
集まるのは想像に難くない。つまりは互いに物理的手段には訴えられない膠着状態……
舞綴『とっとと自分の仕事をしていろ―――冷静になって考えろ。その手の手段が通用しないのはコイツ
だけ(・・・・・)だろう?』
亜留羽『―――……。なるほど』(※この間0.1秒)