【鎮守府/岬】
時雨
「……………。」
時刻は午前10時。
特に出撃任務や遠征任務の無い駆逐艦…
白露型駆逐艦二番艦の時雨は一人、鎮守府の岬に立ち、水平線の上に浮かび輝く太陽と、その光を受けて綺麗に輝く海面を見ては静かに一人佇み、その光景を見ている。
「あら珍しい」
段ボールに一杯の機銃を抱え、工廠の方へ歩くと
時雨を見かけた。
幸運艦である彼女が水平線を眺めている光景を目にすると
小さく呟いた。
「私はいつも見てるだけ…」
少ししょんぼりとする