っち、ダメか…
(小さく舌打ちをし、間を開ける)
(…さっきの技は一体…?もうすこし小手調べをしたほうがいいわね)
焙烙火矢!
(あたりに焙烙火矢が爆破したため、煙が出る)
(よし、この間に…!)
(物音を立てず、背後に回る。そして、竜牙丸を極竜丸へ変え、相手に向かってまっすぐ突っ込んだ…はずだった)
【読みにくくてすいません…】
ソレは、煙幕にも狼狽えず煙を振り払うと、
8つの身体を1つに収束させた。
その瞬間、後ろから迫る鋭い剣が、
ソレを貫かんと襲いかかった……はずなのだが、
何故だか、直前でその剣は止まった。
その理由は以外ッ、それは地面にあったッ!!!
地面に彼女の両足が埋まり、固定されている。
ソレがさっき使った能力は、コ̀レ̀だったッ!!!
「注意力の足りない間抜けな奴よのう……。
貴様に対し私が言ったのはそういう事だ。
その傲慢さはいずれ何かを失わせるだろう。」
落ち着き払った声で騙り、剣を振りかぶる。
「『ファントムフォーカス』。そのまま、
しばらくじっとしているが良い……。」
そう言うとソレは、右手を前に出し、手を開く。
すると、周囲から大きな鏡の欠片が集まり、
固定された相手の周囲を高速で回り始めた。
「下手に、いや、僅かでも動けば切り刻まれる。
それに、足も鏡の裏側にある。どうする?」
そう言うとソレは、大岩に飛び乗り、座る。
どうやら、ノーリスクで敵の力を知るという、
効率的ながらも、大変残虐な手法である。
>>葡萄、(イリア)