>>35 リセレス
分かった。顧客開拓しにきた身で信頼を損なう様な真似はできないからね。……紅茶、ごちそうさま。いつかこれ位美味しいお茶が淹れられる様に、この本はじっくり読ませてもらうよ。その前にルードのメンテナンスを終わらせてから、だけど。
(深く頷いてティーカップに残った最後の一口を飲み干し、自分の荷物の中から工具入れとブラシを取り出してルードのメンテナンスを始め。首や胸等のパーツを外して一つ一つ丁寧にチェックし、壊れかけたパーツは予備の新しい物に換え、唯一金属製では無い、本物の鳥の羽根を使って作られた尾羽のブラッシングを行い。全ての工程を終えてスリープ状態を解除し、何事も無く動く事を確認すると「少しは雑な性格を直さなければ」という心境の表れか、いつもなら暫くは放置していた工具入れとブラシを片付け)
「…いっつもこんなならね〜」
(紅茶を啜りながらヴェリアを眺め。珍しく片付ける彼女に笑みが溢れる)