…ありがとうございます、そう言って貰えただけで、私は幸せです!
( 光がそう述べた瞬間 ぱぁっ、と彼女は明るく朗らかな笑顔となり、たったったっ、と音を立てることも構わず走って光に向い、彼の目の前に立った時、切なげな表情を噛み殺し、最期の最期のその時まで、ぎゅっ、と強く、強く、抱き締める。 )
… …私の代わりに、この物語の主人公を、立派に務めあげて下さいね!
( 彼女がそう叫び、地面に泪が流落ちた刹那、彼を気絶させること目的として、鉄パイプを、彼のこめかみにぶつけようとす。もちろん、力を入れすぎず抜きすぎず、適切な力を込めてのことだ。 )
( …恐らく彼が次に目を覚ました時には、自己はもうこの世にはいないだろう。そんなことはどうでもいい。目的は果たされたのだ。あとは摩天楼みたく燃え尽きるだけ。…壊された筈の端末に描かれた、【 誰か一人に危害を加えろ、この行動をあと一時間以内に行わなければ貴様以外の一人を殺害する 】と云う言葉に、バッテンマークが付くのを祈りながら、彼女は銃を撃った犯人のいる所へ向い再び歩みを進め出した。 )
>>388 : 光さんへ