(心の声 こやつめ、只者ではないな……これでもまだひかぬとは……私が式神として忠実なる下僕としてお仕えするお方はたとえ天地が逆さになろうと偉大なる安倍晴明様のみだが……こやつが覇王となっても、我ら機関は雑魚共に怯むような暗愚の結社にはなるまい……
かつての機関の英雄さえオートマタとかしたあの者たちを前にしては、恐怖と絶望により力を失い戦を愛することさえ忘却のかなたへと追いやり目前の死を逃れようと慌てておったものだ。オートマタとかした奴らをまえにひるまず戦場に立ち続けるその強大さ、戦神に等しい)
「……さっきの式神か。まあ良いだろう。
そこで見ていろ。私はこれから、
私の限界を、また1つ越える為の『実験』をする。
エクスキューショナーと……融合するのだ。」
(主従関係をも越える信頼の下に、決断する。
それに言葉無く応じたエクスキューショナーは、
男の全身を、自信を剣に変形させて、貫いた。)
「ウゥッ……グゥ……グォアァァ……ッ!!」
(同時に、男の表情は初めて苦悶に歪み、
エクスキューショナーは男の体内へと、
少しずつ取り込まれていく様に見受けられる。)