俺はいきなり霊夢から一枚の紙を突きつけられた。
そこには野菜、肉、饂飩といった鍋には欠かせないであろう食材名が書かれてた。
霊夢の仕草を見る限りこれはつまりこれは”買い物に行け”というサインだろう。
「ううん?俺に買い物行けと?」
「そうよ。その間私は鍋の用意をするわ。あんまり使ってないから掃除もするし...とにかく忙しいのよ」
「...わかった。じゃあ行ってくるぜ」
「気をつけて帰ってくるのよ」
博麗神社を出た時にはすでに外は日が沈んでいており、空は綺麗なオレンジ色に染まっていた。
俺は早く行かなきゃと思い、急いで石段を降りた。
しばらく歩くと人気のない道にたどり着いた。
俺は誰のことも気にせず呑気に歌っていた。
しかしこの直後、ある恐ろしい出来事に合ってしまったのだ。
「あ〜憧れの〜ポ○モンマスターにぃ〜♪なりたいんだ、ならな...うぉ!?」
突然地震が起きたと同時に地面のひびから黒いオーラを纏った何かが飛び出してきた。
しかも不気味な目がこちらを睨んでいた。
「誰だ、お前は」
「私は厄神...この世を支配する神になるのだ...だからお前らには消えてもらう」
すると厄神はいきなり手から刃のようなものを出してきた。
「危ねぇ!」
とっさにフクロウに変身し厄神の攻撃を避けた。
辺りはもう暗い。
「やはり奇襲するしかないのか...」
俺は木に隠れながら厄神を見ていた。
厄神は俺が怯えて逃げたと思ったのだろうか、背中を向けて人里に歩き始めた。
「すまん霊夢...今日遅くなる!今だ!」
俺は厄神の背中を貫こうと力を込めて加速した。
だが背中まであと数センチのところで俺はやられてしまった。
「人間よ...残念だったな」
厄神は再び刃を持ちながらそう言った。