桜空「・・・・・今回の戦いは、俺一人で出向く・・・・・」
(今度の戦いでどう動くかという指示を待っている二人に、今回の戦いは自分だけで出向くと呟く・・・・・
「組織のメンバーを招集して強化することもない・・・・・能力の方は、なんとか上げることに成功したし、対策をされる前にこちらから動く・・・・・お前達には悪いが、ここで大人しくしてろ・・・・・」
桜空は、あの雨に打たれながら精神統一でもしていたのか、それとも悲しみから底知れぬ力の覚醒でもしたのかは定かではないが、ハッキリと本人の口から能力が上がったと言う・・・・・
しかも、他のメンバーを招集する必要もないとまで言い張る・・・・・)
>>735、736
「……!?」
耳を疑った。
何故この状況でそんな言葉が出てくるのか。
実は雨風でとっくに頭がやられていたのではと考えてしまう。
当然ながら九条も異を唱える。しかし、
しかし……
「待ちな姐さん、ここは大将の言う通りにしてみましょうや」
桜空の可能性に、賭けた。
こういう事を言い出した彼が止まらないのはもう十分身に染みている。
それに、上手くは言えないが今の彼にはただならぬ『何か』がある。
それならば下手に反対せず、背中を押してやるのが上策だと判断した。
「但し、俺達はバックアップが出来る立ち回りをさせて貰いますよ。いいですね、大将?」
ここは譲れない。Firstの一人として、狼谷から託された者として役目は全うしなければならないのだ。