>>740
桜空は朱音の反論に対しても感情的にならず、平静に対応してみせた。あの時とはまるで別人である。
「そうですね、今回の場合は集団戦になるから、索敵が主になるでしょう。あとは、大将が万一倒された時、大将を運んでの撤退ですね」
勝率は問題ではない、ここで重要なのは『桜空本人以外が想定し得る、最悪の事態』に対処する為の保険の存在だ。
そして、自分の能力ならばこのどちらもこなせる。
「無論、大将が奴らを全員倒し、俺の考えが杞憂に終わればそれが理想的です」
だが未来はどうなるかわからない、故に事前に打てる手は打っておきたいのだ。