紀「っ・・・・・!!!!!」
グッ・・・・・!
《危なかった・・・・・一秒でも反応が遅れていたら、全身に突き刺さっていた・・・・・》
(地面に落ちる寸前、自分自身を浮遊させてなんとか一時的に難を逃れる・・・・・
流石は八咫烏のメンバーの上位に位置する三羽鴉、といったところだろうか・・・・・
だが、こちらもやられているばかりではない・・・・・)
紀「そろそろ、こちらも反撃させていただくとしましょうか・・・・・」
>>766
霞鴉
『フフッ、少しは抵抗してくれないと面白くないからね?
さあ……君の足掻きを見せておくれ。』
濃霧の中に潜む霞鴉はそう言葉を告げる……
すると、その次の瞬間、紀の視界の端で小さく何かが光ると、その光に向けるようにして無数の羽根弾と鋭利な槍のような枝が紀の左右から迫る。
この濃霧の中では、敵味方の区別がつかず、同士討ちを起こしてしまいそうな状況でありながら、それが起こらなかった理由……
それは光の反射と拡散を調整する事で紀の背後や死角を発光させる事で目印とし、そこを中心に範囲攻撃を仕掛けさせたり、動きや位置を予測しているのだろう。
相手が感知しにくい、死角に小さな閃光を起こす事で同士討ちを避けつつ、相手の位置を相手には悟られないように知らせる………
これが霞鴉の戦力運用の法則の一つだ。