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酒場の酔っぱらい
「うぃ〜、ヒック。
……あ〜?なんだ?お前、見ない顔だな、もしかしてこの街は始めてかぁ?」
黒髪に焼けた黒い肌を持って質素な服装をした男おぼつかない足取りでフラフラとギルベルトの傍の席に座って、手にしたビールが注がれた小さな樽のような木製のカップを口にして酒を流し込みながら彼に問いかける
エジプトを制圧し、属州とした事でアフリカ北部では安く、アルコール度数も高いビールを量産することが出来るようになったようで、まだ日も登っているにも関わらず泥酔している
この酔っぱらっている彼のように、属州の小さな町で生きる者にとって、酒を飲んで、余所者と話すのが唯一の娯楽である事が町の規模の割に酒場に集まる人間の多さからもわかる