「………フフッ…ンフフッハハハ…!アァッハハッハハァハ!」
突然、細い体を 肩を 震わせながら笑いだす。心底面白いというように薄い腹を抱えながら片方の手で眼鏡の下を拭う。
「あぁ…!あぁ!……久しぶりにここまで笑ったよ…!」
「ここ何世紀かは同胞からも人間からも敵意や憎しみはもちろん、感謝や色欲の念を向けられたことはあっても心配の念を向けられたことはなかった!」
「しかも心配をしてきたのは年下の吸血鬼だなんて!」
ひとしきり笑ったのか、ゆっくりと体を起こして目元を拭いながら真っ直ぐにユスタスを見据える。……古びた窓の縁が額縁のようになり、青白い月明かりに照らされた姿は彼とは対極にある天使のように映るだろう。
笑ったことで死人のような肌に赤みがさし、何時も一文字に引き結ぶか作り笑いを浮かべている口元は自然と柔らかくほころんでいた。
……なにより、硝子細工のような虚ろな瞳には慈愛や喜び、そして…けして戻ることのできない過去を眺めるような寂しさが灯り、揺らいでいた。
【たいへん遅くなってしまい申し訳ありません。無事テストは終了して、無事テスト結果は死亡しました!】
ユスタス「そいつはよかったな、だが今は笑ってる場合じゃねぇ、その人間と一緒に近くに隠れてろ・・・・・」
(保護した人間と一緒になるべく近くに隠れてるように告げる・・・・・
どうやら、事態はかなり深刻らしく、ユスタスも表情が強ばってくる・・・・・
どの道、ここへ何かがやってくることはもう確実・・・・・)
【いえいえ大丈夫ですよ!テスト・・・・・悲惨ですね・・・・・】