「……うん。ありがとう。…こっちだよ」
ふわりと蝶が飛び立ち、薄暗い路地を先導する。真夜中の路地…しかも裏路地ともなれば人の気配は無く、時折眠れないネズミが通り過ぎるくらいだろう。蝶は道を急ぐように飛び続け、小走りでなければ追い付けないほどになっていた。
しかし蝶はいきなり減速をすると、ヒラリと高く舞い上がり人々に忘れられたように佇むうらぶれたアパートの前に出た。
……そこには見目麗しい男が立っていた
「やぁ 生身ではじめましてMonsieur ユスタス」
死人のような顔色に血色の悪い薄い唇。虚ろなサファイアの瞳がユスタスをとらえた。
【かなり進めてしまいましたが、大丈夫ですか?】
ユスタス「・・・・・歓迎されているのかどうかわからねぇな」
(言われるがままについてきたが、虚ろな瞳で見つめられれば歓迎されているのかどうか判断しづらいと言いつつ、とりあえず相手側にこちらに対する敵意は無いようだと感じて・・・・・)
【はい!大丈夫です!】