「ッ!………………そっ、かぁ……そっか……ありがとう(ボソ)」
一瞬驚いた顔を上げ、ユスタスを見つめる……が、すぐに下げてしまい、また顔を隠してしまう。しかし、一瞬だけ見えた表情は一人、暗い森に取り残されて恐怖や不安、絶望に耐える幼い子供のような表情だった。
(もし、君のようなことを言ってくれる人が一人でも居たのなら………僕は…化け物なんかに成らずにすんだのかなぁ)
少ししてからゆっくりと立ち上がり、首を縫い付ける糸の尾を切ると
「…少し待っててね……この子の治療を終わらせてしまうから…」
ユスタスから顔を背け、表情を見せないようにして小汚ないソファアに寝かされている吸血鬼狩りの下にひざまずくようにしてしゃがむ。
【返信が遅くなってしまいごめんなさい!携帯を紛失させてしまいました。】
ユスタス「・・・・・」
(今に至るまでずっと悩んでいたのだろうかと、様子を見て察する・・・・・
なんとなくだが、ここ数十年で相手の心境が大体手に取るようにわかるようになった気がする・・・・・)
【いえいえ!こちらこそ返信遅れてしまいすみません!】