>>16
春華
「あはッ、今のを避けられるだなんて凄いなぁ、少し掠ったみたいだけど
さ。」
今の小さな斬撃の正体は、手にしたカッターの刃の一つを折って投擲したものであり、その刃の小いささから、通常の刃物を投げるよりも遥かに避けるのも見切るのも困難なものとなっているのだが、それを少しの掠り傷だけで留めている辺り、久賀一族の……久賀秋奈の実力の一端を垣間見る事が出来る。
春華
「んー?そうね、私を苛つかせるような奴に対して以外はやってないわ。」
春華の言葉の真意としては、自分を少しでも不機嫌にさせるような者がいれば躊躇い無くその力を行使するものの、基本的には同じ一族の者に対してしか攻撃を仕掛けたりはしないと言う意味合いのものになっている
とは言え、春華の人格は歪んだ優越感を満たす事を第一としているため、これまで何人が傷つけられて来たのかはわからない……
秋奈「イラつかせてくる相手だとしても、普通はそういうことはしないのよ、普通は」
(遠回しに相手が普通じゃないということを呟く・・・・・
正直、自分達は出身がそもそも普通の人間とは違うから普通ではないのは明白なのだが、それを踏まえても相手の性格はかなり歪んでいると認識している・・・・・)
>>17