詐欺が認められるのには詐欺を行おうとした意思が必要だったはずですが、匂いだけで欺こうとした意思があったとは認められにくいでしょう。
「おいしいよ」等の表示があり、それを裏付けるために匂いを出しているとすれば、何かしらの強い意思はあったと見なせますが、しかしおいしいかどうかを感じるのは人それぞれであり、そのような感覚は客観的な事実とは認められないでしょう。店主がおいしいと言い張ればそれまでです。
匂いと味には比例関係があると期待するのは当然なので、その乖離に苦痛を感じるのも理解出来ますが、このような比例原則はそもそも民間に適用されるものではないので、また、適用されるにしても、比例原則の趣旨に合うとは言えず、責められる手段ではないでしょう。
結局、店主はのうのうと、変わらぬラーメンを作り続けるのでした。