>>5 の補足説明
こんな風にして感情と性格を引き出す。性格に違いをつける。
◎男子A「ブスっ!」
女子Bは、男子Aの腹を殴る。うずくまり、うなり声をあげている男子を見下ろし、
「お褒めいただき、ありがとうございますっ」と言って、悠然と立ち去る。
◎男子A「ブスっ!」
女子Bは、男子Aに視線を向けることもなく、
「で、なんか用?」と言って受け流し、数学の問題集を淡々と解き続ける。
◎男子A「ブスっ!」
女子Bは、「あったり前でしょ? あたし、あんたの彼女だよ?
美人があんたを相手にするとでも思って?」と言って、ベーと舌を出す。
◎男子A「ブスっ!」
女子Bは、泣き顔になり、「……ごめんね……ごめんね……」と言いいながら、
男子Aに背を向けて小走りに駆けていく。
◎男子A「ブスっ!」
女子Bは、「だから、何?」と言い、男子Aを睨む。
たじろぐ男子Aを見て、女子Bは、口元に悪意の笑みをフッとたたえる。
◎男子A「ブスっ!」
女子Bは、大笑いし、
「ひょっとして、君って、あたしのこと好きなんじゃない?」
と言い、大勢クラスメイトの前で、男子Aにいきなりキスをし始める。
◎机の上にノートの切れ端が置いてある。男子Aの字で「ブスっ!」の文字。
女子Bは、その文字をフキダシで囲み、男子Aが包丁で刺され、
血を流している絵を描き加える。
【大事な心構えのまとめ】
1. 一番目に大切なのは、登場人物の性格付けができていること
登場人物にセリフや事件をぶつけて感情を引き出し、性格をつくる
2. 二番目に大切なのは、セリフがぶっ飛んでいること
セリフは、短くして、文法を壊して、本音を言わせない
3. 物語は、タイトル、クライマックス、ラストシーン、ファーストシーンを先に考える