ジリリリ ジリリリ
小煩い目覚まし時計の音が響いた。
「んっ、…どこぉ?」
起きられない私は、ベッドの中から手探りで時計を探した。
……が、それっぽい感触はない。
ジリリリ ジリリリ
目覚ましは相変わらず響いている。
「起きる、起きるからぁ。止まって……あ」
布団から出ず、ずっと手探りだったけれど
何かを押し込んだ感じがした。
……
静かになったと同時に、私はもぞもぞと、布団から出始めた。
「…おはよう」
そして、重たいまぶたをこすりながら、
ベッドを降りた。
「あなたも、おはよう…」
わたししか居ない部屋だけど、話しかけるみたいに挨拶をした。
独り言を言ってるわけじゃない。
「…くくちゃん!」
机の上にある、白猫のぬいぐるみ。
くくちゃんと呼んでいるそれは、とても不思議なぬいぐるみだ。
家族のだれも知らない間に、私の部屋においてあった。
窓も閉まっていた。
「あなた、どこから来たの?」
聞いても、ぬいぐるみによくある表情は変わらない。
でも、このぬいぐるみはただのぬいぐるみじゃない…
私はそう思ってる。だから、話しかけたら答えてくれそうで……。
うわああこんなシーンすきです♡ 文が長ったらしくなく分かりやすいですし。わたしくどい文章の人なので羨ましいです >>63