ワトベル!
ベル目線
眠い。そして死にたい。
もう3日も寝ずに研究を続けている。
鏡を見ると、顔色が悪く、隈が酷い自分が移る。
「はぁ…死にたい…」
そう呟くのは最早日課だ。
ガチャ
「ベルさ〜…って…ベルさん!?」
私の愛しい助手、ワトソン君が来た。
「ベルさん、何か作りますよ。その顔じゃもう3日飲まず食わずで寝てないでしょう?」
「ッ…!?」
図星だった。何故分かったんだろうか。とりあえずテーブルの椅子に座る。
「僕が何か作りますよ。何がいi…「エビチリがいいッ!!」
まだ話しているというのに大声でそう言ってしまった。
「ベルさんらしいですね。じゃあ、少し待ってて下さいね。」
太陽の様な笑顔でそう言うと、君は私のおでこに口付けた。研究の事を考えながらしばらく一点を眺めていると、ふと美味しそうな匂いが私の鼻を掠めた。彼の背中を見ながらその匂いを嗅ぐと、涎が滝を作っていた。
「あはははっ!ベルさん可愛いですッ!」
「あ…///出来たのかい?ワトソン君?…////」
そう言われてされて真っ赤になって答えた。顔が熱い。
「出来ましたよ!一緒に食べましょう?」
「あ…う、うん!」
「「いただきます!」」
まず、エビチリをお歩張る。
「うまぁぁぁぁぁぁぁぁいいいい!!!!」
危なく昇天しかけるところだった。
「これはもう、聖なる味と言っていいだろう!海老とチリソースの会わせ技!最ッ高だ!!やはり私の恋人が作ってるだけあって最高だなッ!!流石ワトソン君!!!」
とても美味しいエビチリの感想を述べた。
「あ、ありがとうございます!!」
満面の太陽の笑みでそう言った。目眩がする程の美しさだ。輝く金色の無造作ヘア、蒼く透き通った瞳、太陽の笑顔。
一口、一口、昇天しそうになりながらも食べ終えた。
「美味しかった…////」
「可愛いでふ…////」
助手の目を見ると私の防衛本能が「逃げろ」と言った。
これは…
「ってことでベルさん、今夜宜しく御願いしますね?」
「ふぁい…」
ワトソン君の笑顔とエビチリには叶わないな…