匿名民のCPを勝手に作るスレpart15

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941:匿名の腐女子:2016/09/13(火) 18:15

「彼は強さへの好奇心から力を手にしました
彼は敬愛する人のために身を堕としました。
彼女は幸せな終わりのために姿を変えました」
少女は背後に問う。

「その結果彼らは幸福を得ましたか?」

答を急かすようにくるりと回って見せる。
その際足元に咲く花々がクシャリと潰れたことには何の感慨も抱いていないようだ。

「私が発生してから150年くらいでしょうか。それで、彼らが出来てからは多分……」
「ならばまだ若いからであろう」
狐はやっと重い口を開いた。
「若いって、私がですか?」
「うむ」
「彼らの幸不幸について判断できないのは、私の若さのせいだと?」
「うむ」
「何ですかぁそれ」

少女はぷうっと頬を膨らませる。

「確かに私は稲荷神様に比べればまだまだひよっこですけど、それでも彼らよりはずっと長い時を生きてますし」
「だから彼らへの理解も深い筈だと?」
「そうですそうです」

狐は一つ溜め息を吐いた。

「それは驕りであるな。我らと彼奴らではまず根本から違う、単純に年数などでは測れま
い」
そう諭されてなお少女は不満げだった。
「でも私だって変わる前の彼らとたくさん関わりを持ちましたよ。それでも人らしくなってないんですか?」

少女は再び両手を広げくるくると蝶のように舞い始めた。

「人狼さんとゲームしたり、悪魔さんとふざけたり、百合さんとお喋りしたり」

彼女が美しい足を翻す度にくしゃりくしゃりと無惨に花が散っていく。

「あの時私は確かに楽しくて可笑しくて幸せだった、のに、ああすることを選んだ彼らが分かりません。
彼らは幸せじゃなかったのでしょうか」

風が吹いて散った花をふわりと飛ばしていく。
鮮やかな景色のなか、少女の無垢な瞳は悲しげな色を浮かべていた。

「私たちは元々そういうものとして生まれてきました。
でも人であった彼らまでそうならなくても、ずっとそのままでいることは出来なかったのかと。
人であった彼らにこんな生き方が耐えられるのかと、そう考えてしまいます」
「つまりどういうことなのだ。単に彼らを心配しているようにしか聞こえんが」
「……悪魔さんはここ最近、あの仮面の人のところに行ってないみたいです。他のご友人のところにも」
「む、なぜそのようなことを」
「聞かれたんです、『悪魔のことを知らないか』って。咄嗟にはぐらかしてしまいましたけど」
「けど、何だ」
少女は一瞬自らの考えを口にすることを躊躇った。
「もしかしたら悪魔さん、何か嫌なことになってるんじゃないかと思ったんです、
あの人のためにしたことでそんなの」
「それで、最初の幸福とやらの話に戻るのか?」
「はい」

狐は暫し草花の上を歩き回るなどして形だけ悩む素振りを見せた。
そうしてから大仰に口を開いた。

「私にも彼らが誰かとの幸福を望んでそうしたということしか分からぬ。
当然時と力を得ることで後々笑うか泣くかも。
ただ、私が言えることはこんな所だ」

立てた人指し指をビッと少女に突き付ける。

「これは彼らと天使が共にいられる時間も増えたということ。彼らが望まぬところで早々に終わってしまわぬよう、せめて付き添ってやれば良い」

狐はそれだけ言うとふいとどこかへ消えてしまった。
そうして一人残されてしまった少女は、力が抜けたようにぼすんと草花の上に座り込んだ。

「何だろう、アドバイス?照れてどこかに
行っちゃった」
そのままこてんと転がりごろごろと寝返りを打つ。
まるでそこが彼女の寝床かのように。

「人狼さんも悪魔さんも百合さんも好きだからおかしくなってほしくないですけど、私が一緒にいることでどうにかなるんでしょうか。それはそれで嬉しいですけど。
稲荷神様も不思議なお人だなあ」

そこで彼女は面白いことを思い付いたとでも言いたげにポツリと呟いた。


「わけがわからないよ」


匿名の腐女子:2016/09/13(火) 18:17 [返信]

おばさんは神組で「西洋パロ」、「わけがわからないよ」、「背筋凍る」の3つをテーマに、またはこのどれかをテーマにしたマンガ・イラストまたは小説をかいてください(2つでも可)
https://shindanmaker.com/661002



流れ豚切りすみません><
>>941はこれです、QB風天使を目指した結果でした><


囚人◆Odo:2016/09/13(火) 18:26 [返信]

素敵(*゚∀゚*)スキ
どっかの診断メーカーでしゅしゅ悪魔のいい感じなネタ手に入れたのであとでSS書く予定です
あと聖書さん描いた


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