通信制高校の問題点について、NPO「高卒支援会」の杉浦孝宣さんは
こう指摘されています。
「高校を中退しても通信制高校に入学していれば「単位」の取得が
できるので、別の高校への転入 編入には便利です。
学年を下げる必要がなく、スライドできますから。
ただ問題としては、生活習慣が不規則になりがちだということ、
家に引きこもって他人と接触する機会が減ってしまう、という
ことがあります。
大学にいっても、その生活習慣が改まらないと、また中退してしまう
可能性がある。
やはり、進級、卒業率が極めて低いんですね。
だから都心だと、通学の機会が少ない通信制高校だけではなく、
毎日の生活やレポート指導を行うサポート校というのがありま
す。
そこでは生徒に「通ってこいよ」と呼びかけて、卒業率を98%
とか100%に向けてあげていくようにしています。
しかし、地方だとそういうサポート校がないんです。
大都市圏の通信制高校も玉石混合です。
入学しやすく卒業もしやすいというのが通信制高校のメリットです。
通信制高校単体だと、年間行事はないに等しいのですが、
サポート校によっては運動会や文化祭、進路系のイベントが
充実してたりもします。
ネイルや美容関係のことを学べる学校もあります。
しかし毎日通う必要がないため、生活習慣が乱れやすい。
また、私立の学校が多く、通信制高校に加えてサポート校にも
通うとなると、学費が高額になります。
学習環境も、図書館も体育館もなく、普通の学校とは異なるものに
なりがちです。
中には授業料が年額100万円というところもありますが、
そこは卒業率98%というのが売りのようです」
「高校中退ー不登校でも引きこもりでもやり直せる!ー」
杉浦 孝宣 著 宝島社新書 762円+税
P69〜71より
※この本は、不登校の方や高校中退された方にはおすすめです。
確かに必ずしも毎日(週5日以上)学校に行くわけではないですからね。昼頃起きて勉強となる人も多くなるかもしれませんな