「さて、じゃあアルは死神って事で…魂の回収、お願いできるかな?」
『涙思華』
アルを支え、宙に浮いてロウジュレイルに咲いた彼岸花を
大きく突き出して鈴を鳴らす。
すると瞬く間にグラウンド一面に彼岸花が咲き、次々と魂を奪っていく。
「私の見方じゃないと×んじゃうから本当は不死身用なんだけどね』
「綺麗…」
沢山の光り輝く魂。
まるで、月のかけらが落ちてきて、雪のように降っているようで。
そっと魂に触れ、回収する。
故郷を思い出す光に、
友達を思い出す光に包まれながら。
「責任とって預かるよ。あ、契約して、魂奪えばよかったなぁ…」
と、独り言をつぶやく。
「ぅう…」
少し伸びをする。
「ありがとう、ゆーねぇ。助けてくれて。」