>>870
「綺麗…」
沢山の光り輝く魂。
まるで、月のかけらが落ちてきて、雪のように降っているようで。
そっと魂に触れ、回収する。
故郷を思い出す光に、
友達を思い出す光に包まれながら。
「責任とって預かるよ。あ、契約して、魂奪えばよかったなぁ…」
と、独り言をつぶやく。
「ぅう…」
少し伸びをする。
「ありがとう、ゆーねぇ。助けてくれて。」
「いや、助けるも何も巻き込んだのはこっちだからなぁ…」
苦笑いを受けべ、再度小さく言葉をひねり出す。
「こっちこそ助けてくれてありがとね」
次の瞬間、大きな風が吹き彼岸花が宙を舞う。
「今回は殆どアルの手柄だしね」
舞った彼岸花にはもう魔力が無く、いたって普通の毒を持った花へと姿を変えて
遠くへ遠くへと飛ばされて言った。