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ワインですか、ではご厚意に甘えるとしましょう。
交渉とは、私は追われていて、艦隊も失い・・・ですから何か兵器か兵士が欲しいのです
「兵器や兵士……ですか。なるほど」
ワイングラスにワインを注ぎながら、彼は考える。
「本物の人間……という訳にはいきませんが、不可能ではございません。この魔の森には、かつて奇妙な二つ名がございました……『自殺の森』という名前でございます」
彼は一息つく。
「私がこの森へと移り住むまでは、秩序も平穏もありませんでした。今もまだ猛獣は彷徨いておりますが……その比ではないほどに」
彼は、強く輝く満月へと目を向ける。
「その自殺していったものたちの魂を利用すれば、可能だと思います……フフ」
彼は、少しだけ笑う。