女王は不思議に思う。心当たりが無かったからだ。 「総督……という名前かしら?それともそういう地位の人? どちらにしても、今は力になれなさそうね。他を当たってちょうだい」 森の青き木陰に座り、女王はその香りを目一杯溜め込む。 どこからか、虫のさざめきが聞こえる……森には生命の灯火が無数に宿る。
ジャアソコノチビハナンダ。オレタチノカナイ