シーリン「姐さんは知能指数はチルノ以下だけど……あなたより立派な女よ」
シーリンは腕に黒い光を纏い、ゲスラーへガラス越しにその光を浴びさせる。
シーリン「姐さん……一度引きましょう。私はマンシュタインが無事ならなんでもいいから……」
悔しそうに顔を歪めるユラに、シーリンはささやく。
ユラ「……アンタ、そういうこともできるの……?」
シーリンは不敵な笑みを浮かべる。
シーリン「まあ、どうせ逃げる術はないからネタバレしちゃうんだけど……
私があなたにかけたのは呪いよ。
毎晩あなたが眠る時に、殺された人の霊にあなたの心臓を貪らせる魔法……
呪いを解こうってたって無駄よ、呪いが解ける前に、心臓発作が起きて貴方は死ぬのだから……
それがあなたが受けていく罰なのよ」
シーリンはユラを連れ、再び空間魔法で消えていく。
二人が逃れてすぐ、エッカルトの愛機はゲスラー機の側面にぶつかって大爆発した。ゲスラーは丁度いいところで脱出していたが主将を失った戦爆隊は混乱して撤退した。かくして森にも平穏が訪れた。
「大本営発表!大本営発表!見事敵戦爆連合を撤退させたエッカルト中佐を大佐に特進し軍神とす」
ここは連邦軍旗艦アレクサンドルの第一艦橋。
「元帥閣下、我が艦隊は引き裂かれ各個撃破されております。撤退しましょう」
「いや、軍人は敵を前にして引いてはならない。我らにはまだ勝機がある。艦隊を結集させ、敵前衛にぶつける。そして空母機動部隊に向かう。わかったか」
「承知しました」